海外在住者が日本に一時帰国する際に必要となるのがネット環境だ。
日本はフリーWi-Fiに乏しい国である。
自前で通信環境を用意しないと、ネット難民となりかねない。
海外在住者より、一時帰国の際にネット環境がほしいと頼まれた。たまたま帰国時期が重なっており、あれこれと手配した。
その海外在住者は、日本から海外へ移住済みで、日本に住民票もないし、日本の運転免許証もマイナンバーカードも日本のクレジットカードも持っていない状態だ。
短期での日本一時帰国でもあり、わざわざ日本の携帯電話会社と契約することもない。
立場的には外国人旅行者と実質的に変わらない。
実際に利用したレンタルポケットWi-Fiとネット専用SIMカードについて。
また、タイ在住者向けのAISのSIMカードと楽天モバイルについても取り上げる。
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レンタルポケットWi-Fi
これは数年前の話となる。
海外在住者が日本一時帰国するとのことで、急遽レンタルWi-Fiを借りてあげることにした。
楽天でWi-Fiレンタルを手配する。
いろんな会社がさまざまなプランを提供しており、どれがいいのかよくわからない。たぶん、どれも似たようなものだろうけど。
価格とプランでてきとうに選んだ。
滞在日数から14日プランを選択。
通信制限は無しで使い放題のものだ。
実際にオーダーした会社が見当たらなくなったが、だいたいこういうもの。
14日間で3,800円。
おおむねこのくらいだ。
翌日には送られてきた。
中身は、ポケットWi-Fiと説明書。
それに返却用のレターパック。
ポケットWi-Fi実物。
使い方は簡単だ。
パスワードを入力してログインするだけ。
ホテルやカフェによるWi-Fiスポットを持ち歩いていると考えればいい。
これで、屋内でも屋外でも自由にネットが使える。
複数接続可能。スマホとPCを同時に接続できる。
海外在住地で使用しているスマホのSIMカードはそのまま挿したまま。
データローミングはオフにしておくのがベター。不意に海外ローミングで課金されるおそれがあるんで。
国際通話可能なSIMカードであれば、通話に関しては可能な状態にしておいてもいい。着信はできるし、SMSも届く。
デメリットとしては、常にポケットWi-Fiを持ち歩く必要があること。
また、ポケットWi-Fiの充電を気にしないといけない。
返却は簡単。
日本出発前にポケットWi-Fiをレターパックに入れて、郵便ポストに投函すればいい。
空港にもポストはあるため、最後の最後まで利用可能だ。ただし、国際線制限エリア内には郵便ポストはないはずなので、一般エリア内で投函しておくこと。
わたしは先に日本を離れてしまったが、海外在住者はちゃんと返却してくれていた。
問題なし。
なお、成田や関空など日本の国際空港の到着ロビーには、ポケットWi-Fiのレンタルサービス業者が出店している。
空港到着時にレンタルして、日本出国時に返却すれば無駄がない。
業者によっては、事前に楽天などで手配しておき、空港窓口での受け取りも可能だ。
ネットSIM
レンタルWi-Fiの次は、ネット専用SIMカードを購入してみた。
これは今年のことだ。
こちらはAmazonでオーダー。
JAPAN PREPAID SIM CARD
31日間最大12.2GB利用可能
プランは4種類ある。
8日間6.6GB 1,990円
16日間9.2GB 2,490円
31日間12.2GB 2,980円
91日間28.2GB 5480円
滞在日数を考慮して、31日間のプランを選択。2,980円。
プライム会員ということもあり、次の日には到着。
SIMカードと説明書が同梱。
説明書は日本語と英語が併記してある。
海外在住地で使っているスマホ(Android端末)からSIMカードを取り出し、JAPAN PREPAID SIM CARDを挿し込む。
端末は英語設定なので、日本語よりも英語の説明書のほうがわかりやすかった。
ちょっと苦労したが、15分ほどで無事に開通。
これで外出時も問題なくネットが使える。
いちいちポケットWi-Fiを持ち歩く必要がない。
ただし、高速通信での容量制限あり。1ヶ月で12.2GBだ。
実際には一ヶ月丸々滞在するわけではないし、部屋の中ではWi-Fiが使える。
12.2GBもあれば充分。
また、基本的にテザリングも可能だ。スマホをルーターがわりにして、他のスマホやPCでネット接続ができる。
あくまでネットSIMなので日本の電話番号はついていない。SIMカードを使っての一般回線電話は不可だ。
むろん、LINE通話や050アプリやSkypeなどを使えば、通話はできる。
海外在住地のSIMカードは取り外しており、そのSIMカードの電話番号あての着信も受けられない。
レンタルポケットWi-Fiとは違い、SIMカードは使い切りだ。
使い終わったも返却の必要はない。捨てればいいだけ。
中には、日本の電話番号付きのプリペイドSIMカードもある。
どっちがいい?
レンタルWi-FiとネットSIMを比較。
価格:ネットSIMのほうが安い
設定:ポケットレンタルWi-Fiのほうが簡単
持ち運び:ポケットWi-Fiを持ち歩く必要がないため、ネットSIMのほうが楽
電話とSMS着信:レンタルWi-Fiだと海外在住地のSIMカードを挿しっぱなしのため電話とSMSの着信が可能。ネットSIMだとデュアルSIM対応のスマホであれば電話とSMSの着信可能。
実際に利用した人の感想では、レンタルWi-Fiのほうが手っ取り早くて楽だったとのこと。
SIMカードのことについての知識がまるでなかったことも大きな要因。
普段からあちこち海外旅行している人であれば、SIMカードの入れ替えは慣れているはず。ネットSIMでも不自由しないだろう。
AISのSIMカード
他の方法も取り上げておく。
特にタイ在住者に有用といえるもの。
個人的には、これまで日本帰国の際にはAISのSIMカードを使ってきた。
定番なのはSIM2Flyだ。
日本をはじめとした30カ国以上で利用可能なAsia & Australiaだと、10日間有効で最大6GBまで利用可能、399バーツだ。約1,600円。
すでにSIM2FLYのSIMカードを持っている場合は、2日間119バーツ、8日間299バーツ、10日間349バーツで利用可能。
詳細⇒https://www.ais.th/roaming/sim2fly/en/index.html
タイ国内やスワンナプーム空港のAISショップで簡単に購入できる。
また、日本のAmazonでも販売。
以前はこのSIM2FLYを多用していたものだ。
日本だけでなく、ベトナムや香港などでも普通に使えるため、周遊旅行には最適だった。
その後は、READY2FLYという海外ローミングサービスを使うようになった。
わざわざSIM2FLYのSIMカードに入れ替えることなく、もともとタイで使っているAISのSIMカードからREADY2FLYのサービスに申し込めばいいだけなので、さらに楽になった。
READY2FLYの最新プラン内容を見てみると、かなり変更されている。
32カ国で使えるAsia & Australiaだと、3日間3GBで199バーツだ。
以前はSIM2FLYと同じ内容だったはずだが、すっかり別物となった。
プラン延長はできるにしても、SIM2FLYよりも割高になる。
3日以内の短期利用なら、READY2FLYがお得だ。
楽天モバイル
実はもう日本帰国時にはAISのSIM2FLYもREADY2FLYも使っていない。
日本で楽天モバイルを契約したからだ。
楽天モバイル導入によって、日本でのスマホでのネット接続問題は解決した。
楽天モバイルは6月1日から最強プランに変わっている。
でも、一番安い月額料金は税抜き980円(税込み1,078円)。これは変わっていない。これで3GBまで通信可能だ。
しかもタイなどの海外でもそのまま使うことができる。3BGのうち2GBまで海外でのデータ通信に使える。しかもタイから日本への国際通話が無料だ。
日本と海外を行ったり来ている人間にとっては、まさに最強といえるサービス内容である。
日本の携帯電話番号を維持できるのも大きなメリット。
が、もちろん、毎月の固定費はかかる。最低でも税込み1,078円が必須だ。
タイではAISとも契約しており、月に300バーツかかっている。
日本とタイで二重に払っているわけだ。
めったに日本一時帰国しない海外在住者には無駄な固定費といえる。
まとめ
海外在住者が、ごくたまに日本一時帰国するなら、日本到着時の空港でレンタルWi-Fiを借りるのが一番手っ取り早いだろう。
SIMカードの自動販売機もあるが割高だ。
日本国内で手伝ってくれる人がいたり、自分でAmazonや楽天から取り寄せることができるならば、ネットSIMカードを買うと安くなる。
タイでAISを使っていて、3日程度の短期で日本に戻るだけならREADY2FLYが安い。10日までの滞在ならSIM2FLYを買ったほうがいいだろう。
日本に住所があるなら、楽天モバイルのような格安SIMカードを一ヶ月だけ契約して日本出国時にさっさと解約するのがベターかも。
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