日本に帰国するにはMySOSというアプリが必須となっている。
ファストトラックを利用するにもMySOSアプリで行う。
スマホがないとどうしようもない状態だ。
が、7月7日に厚生労働省より発表があり、日本入国時の検疫措置が変更となった。MySOS WEBが新たに登場し、必ずしもスマホとMySOSアプリがなくとも、日本入国とファストトラックが利用できるようになった。
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日本入国時の検疫措置変更 MySOS WEB導入に
7月7日付けで厚生労働省がプレスリリースを出している。
検疫手続きの事前審査「ファストトラック」がパソコンで行える「MySOS Web」を7月8日に導入します
厚生労働省は、海外から日本へ入国する方々に対して空港検疫で実施している手続きの一部を、スマートフォン等にインストールされた入国者健康居所確認アプリ「MySOS」を通じて日本入国前に済ませることができる「ファストトラック」を実施しています。
さらに多くの方々がファストトラックを利用できるよう、パソコンなどの端末も含めてファストラックの申請が可能な「MySOS Web」を、7月8日に新たに導入します。
厚生労働省は、「MySOS」と「MySOS Web」の普及と利用促進に取り組み、検疫手続きの効率化を図ってまいります。
⇒https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26682.html
簡単にいえば、新たにMySOS WEBを導入することで、スマホを持っていない人でもファストトラックを使えるようにする、ということになる。
MySOS WEBは、その名の通り、ウェブ上でファストラックの登録ができるものだ。
スマホがなくともファストラックに事前情報を登録し、すべて承認されれば、青色画面表示となる。
従来どおりにMySOSアプリでもファストトラック登録は可能だ。
厚生労働省・入国者管理健康センターのページも更新された。
滞在エリアを選択し、滞在国を選択すれば、どのような検疫措置が必要なのか表示されるようになった。
滞在国をタイにするとこうのような表示。
あなたは、「空港での検査」および入国後の待機は不要です
タイは青色グループに属しているため、空港検査も待機も自動的に不要となる。
黄色グループであるベトナムからの入国では、ワクチン接種3回目に有無について聞かれる。有りにしてワクチンの種類を答える。
こちらも空港検査と待機は不要とのこと。
(もし3回目のブースター接種をしていないと、空港検査と自宅待機が必要となる。)
それから、入国前、空港、入国後の流れについて表示。
(1)ファストトラック登録して事前審査をクリアするとMySOS画面が青色となる
(2)空港ではMySOSの青色画面を提示
(3)入国後は検査不要で即自由
検疫の流れ自体は何も変わっていない。
ファストトラックの登録がMySOS WEBでもできるようになったということだ。
スマホを持っていない人にはちょっと便利になる。
また、スマホでMySOSのファストラック登録するよりも、パソコンで打ち込んだほうが早いという人にも便利。
ただ、日本到着時の検疫では、結局はMySOSアプリで画面を提示するのが基本となるらしい。
MySOS WEBとMySOSアプリは連動可能だからと。
どうしてもスマホがない場合は、MySOS WEBの画面を事前印刷しないといけないという。
いやいや、海外旅行中にプリントアウトしないといけないのか。それはひどい仕様だ。
ノートPCがあれば、空港検疫でのファストラックチェックの際にPCを立ち上げてMySOS WEBの画面を見せれば大丈夫だとは思うが、そういう説明は見当たらない。
これまでは日本入国時の検疫ではMySOSアプリが必須だった。つまりスマホがないと入国できない。
スマホがない場合は、空港で有料レンタルが必須だった。
これからは、最悪、スマホがなくとも入国できる。
ただし、これはファストトラックに限った話だ。MySOSの画面が青色表示可能なケースのみ、スマホなし検疫措置と入国が可能となる。
黄色グループからブースター接種なしで入国する、もくは赤色グループからの入国では、引き続きMySOSアプリを使った入国後フォローアップが実施される。つまりスマホは必要だ。
ややこしい日本の検疫措置
はい、ややこしいですね。
厚生労働省の説明を読んで、さらっと理解できる人がどれだけいるのだろうか。
初見の人には、なにがなんだかさっぱりわからないに違いない。
たしかに、MySOS WEBの新規導入は利便性向上となるし、スマホを持っている人には朗報と言える。
でもとにかくややこしい。
青グループ、黄グループ、赤グループ、それにブースター接種の有無、ファストトラックとフォローアップなどが絡んできて、もうさっぱりわからんという人も多いだろう。
日本人が日本語で読んでもよくわからないうえ、制度が頻繁に変わる。
これを外国人が理解するのはさらに難しい。
もっといえば、日本行きフライトのチェックイン手続きを担当する外国の航空会社地上係員にはもうお手上げ状態ではないのか。世界各国行きのフライトも扱うわけで、日本独自の制度の細かい点などいちいちかまっていられない。
陰性証明書の提示も含めて、空港でのチェックインイン時には要注意だ。
タイからの日本帰国の流れまとめ
ややこしいので、タイから日本への帰国時の流れについて簡単にまとめる。
・出発72時間前までに陰性証明書を取得
日本政府が定めた必要事項が記載された陰性証明書が必要。必ずしも日本政府指定フォーマットでなくてもいい。
関連記事:バンコクとパタヤ 日本帰国用陰性証明書取得PCR検査場まとめ
・タイ出国前までにファストラック登録を済ませておく
これはMySOSアプリを使うのがベター。新しく導入されたMySOS WEBでもいいけれど、結局はスマホで提示したり、印刷したりと面倒このうえない。最初からスマホを使うのがいい。
なお、ワクチン接種の登録はどちらでもいい。青グループであるタイからの日本入国では、ワクチン接種の有無は関係ない。
・空港チェックイン時
タイから日本へ向かうフライトのチェックイン時に提示するものは、基本的に陰性証明書のみだ。紙媒体が望ましいが、PDFファイルをスマホで表示させても大丈夫。
MySOSの画面提示を求められることもあるかもしれないが、青色表示にしておけば問題ない。
・日本到着時の検疫
ファストトラック事前登録がすべて承認済みのMySOS青色画面を提示するだけ。
関空での検疫では、検疫手続き中に陰性証明書などを見せることはなかった。
関連記事:タイ発ベトナム経由で日本帰国、空港検疫は入国まで22分だった
ファストトラックの青色画面提示で、検疫はさくさくと進む。
タイからの帰国では、空港検査も自宅待機も一切不要だ。
結局のところ、何ひとつ変わっていない。これまで通りの流れだ。
新しいMySOS WEBが開始されたが、引き続きスマホのMySOSアプリを推奨。
どうしてもスマホがない人は、MySOS WEBを活用しよう。タイからの帰国では、スマホがなくても検疫措置を通過できる。
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