4月頭に発生したタイの感染第3波はまだまだ終わる気配がない。
7月に予定されているプーケットサンドボックス計画や、10月1日のパタヤ開国、ひいては来年1月1日のタイ全面開国が遅れてもまったくおかしくない状況だ。
プーケットサンドボックス計画予定日の7月1日までは本当に日がない。
こんな状況ではあるが、ここ数日でタイ開国計画について政府や各省庁で言及がなされた。
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プーケット開国は7月1日のまま
まずは、タイ観光スポーツ省のピパット大臣がサンドボックス計画について語った。
当初の計画どおり、7月1日にサンドボックス開始を目指しているという。
サンドボックスとは、ワクチン接種証明書を持った外国人旅行者が隔離無しでタイ入国しプーケットに滞在できるというものだ。
最初の7日間はプーケット内のみ滞在可能で、その後はタイ国内の好きな場所へ移動できることになっている。
プーケット開国の条件は、まず島内地元住人のワクチン接種率を70%にすること。
プーケットではすでに約20万の地元住人がワクチン接種を受けている。
これは率でいうと22%にあたる。
5月と6月でさらに75万回のワクチン接種を行う予定だという。
また、ピパット大臣は、7月1日のプーケット開国までには、島内の新規感染者をゼロにする必要があるとも言う。
ワクチン接種率70%を達成しても、もしも島内でまだ新規感染者が発生している場合にどうするのか、保健省と話し合うことになっている。
サンドボックスが計画通りに進むと仮定して、外国人観光客は300万人から400万人を目標にしている。
サンドボックスは、プーケットのあと、プーケット、パンガー、クラビ、サムイ、パタヤ、チェンマイと続く計画となっている。これが第4四半期(10月1日以降)のこと。
当初のサンドボックス計画参加予定県に加えて、バンコク、ペチャブリ、プラチュワップキーリーカン(ホアヒン)、ブリラムも参加するという。
つまり、全部で10県となる。
今年第4四半期までに集団免疫獲得のためにはバンコクでの接種をスピードアップしないといけない。
国際的な信頼回復のために、今月末までに1日あたりの感染者者を200人以下にする必要がある。
感染拡大がおさえられれば、シンガポール、香港、ベトナム、ラオス、マレーシアとのトラベルバブルの話し合いを再開するとピパット大臣。
また、来年1月より外国人観光客から300バーツを徴収開始する計画がある。観光基金を設立する。
2022年に外国人観光客が2,080万人到着すれば、基金のために62億バーツを役立てることができるとしている。
参照:https://www.nationthailand.com/in-focus/40000576
参照:https://www.bangkokpost.com/business/2111667/cases-must-drop-for-sandbox-scheme
補足)
調べてみると、プーケットのワクチン接種率は22%でタイ国内ダントツ1位。
2位がサムットサコンで7%。バンコクは1%、チョンブリは0%(1%以下)。
たしかにプーケットのワクチン接種率は高い。
それでもまだ22%だ。目標の70%までは、あと48ポイントもまる。
大臣のいうとおり、5月6月で一気にスピードアップできればいいが。
あと、7月1日までにプーケット内の新規感染者を完全にゼロにしないといけない。
これもまた難しい問題である。
タイ全国での新規感染者も200人以内にするとも言っていてる。
5月8日発表のタイ新規感染者は2,419人だ。
正直なところ、ワクチン接種も新規感染者ゼロも厳しいのではないかと。
プーケット知事も7月1日サンドボックス開始を確認
プーケット県知事も7月1日サンドボックス開始を改めて確認したという。
プーケット県知事は7月1日プーケット開国サンドボックス計画を改めて確認。
プーケットではこれまで95,423人が初回ワクチン接種を受けて、90,781人が2回めの接種を終えている。
地区によっては、39%、28%などと高い率になっている。
プーケットが集団免疫を獲得するには、残り32,979人がワクチン接種を終える必要がある。
7月にはワクチン接種済み旅行者は直接フライトでプーケットに入り、隔離無しで滞在できるようになると県知事。
7月の外国人観光客は近隣諸国から6,000人、遠距離諸国から23,700人と予想。
プーケット直行便が原則について、7月1日開始に向けて、5月から6月にTAT(タイ政府観光庁)が民間セクターに観光パッケージを提供させるだろう。
また、プーケット県知事は、1日あたりの新規感染者を10人未満に抑えるための措置を講じていると述べた。
島全体で積極調査を行っている。
プーケットは5月15日よりレッドゾーンからの到着する者への迅速抗原検査をとりやめ、ワクチン接種証明書もしくは陰性証明書を求める。もし提出できない場合は、14日間の自主隔離を命じることになる。
参照:https://www.thephuketnews.com/july-1-is-still-on-phuket-governor-79937.php
補足)
なるほど。新規感染者10人未満であれば、まだ現実味がありそうだ。
ワクチン接種がこのままうまくいくかはかなり微妙だと思うが。
また、かりに7月1日以降にサンドボックス計画が実現するとして、どのように航空券やホテルの手配が行われるのかなど詳細は不明。
すべての国からサンドボックスでの入国が認められるのかもわからない。
10月1日バンコクとパタヤなど10県の開国計画
金曜日にタイ政府副広報官が語ったところによると、国は10月1日からバンコクやパタヤなど10県で、ワクチン接種済み旅行者に対する隔離措置を免除することを計画している。
プーケット、パンガー、クラビ、サムイ、パタヤ、チェンマイ、バンコク、ペチャブリ、プラチュワップキーリーカン、ブリラムの10都県。
この計画により350万人の観光客と2,980億バーツの収入を生み出す可能性があると副広報官は述べている。
ただし、10県それぞれの人口の70%のワクチン接種が条件だとも付け加えた。
タイのこれまでワクチン接種回数は160万回に過ぎない。
保健大臣によれば、今年下半期にはファイザーワクチン1000万から2000万回の投与が可能となる。
参照:https://www.bangkokpost.com/business/2112347/thailand-aims-for-wider-tourism-reopening-from-october
補足)
タイ開国へ向けてタイムテーブルはすでにタイ政府が発表している。
2020年7月1日:プーケット隔離無し入国
2020年10月1日:パンガー、クラビ、サムイ、パタヤ、チェンマイ隔離無し入国
2022年1月1日:タイ全面開国
副広報官の姓名は、当初のタイムテーブル通りに進めるということのだろう。
今回改めて確認した形だ。
さらに、10月1日の開国には、バンコク、ペチャブリ、プラチュワップキーリーカン、ブリラムが加わることになった。
バンコクがサンドボックスでの開国に加わるとなると、ほぼ全面開国も同然のような気もする。
バンコクでは連日のように1000人ほどの新規感染者が出ている状況で、10月1日開国を目指すことになる。
まとめ
7月1日のプーケットサンドボックス計画が実現するのか。
そして、10月1日にバンコクやパタヤに隔離無しで入国できるようになるのか。
政府も観光省もTATも自治体も予定通りに進めると語っている。
さて、実際はどうか。
まずは、タイ国内の感染状況の改善と、ワクチン接種プログラムの進捗具合にかかっている。
さしあたり、プーケット開国予定日まであと50日あまり。
大半の人は無理だと思っているだろうけど、希望は捨てずにもう少し様子を見ておきたい。
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