シンガポールと香港の間で締結されたトラベルバブル協定。
すべての居住者を対象とする世界初のトラベルバブルとして注目されていた。
関連記事:香港とシンガポールで世界初のトラベルバブルが11月22日開始。一方タイは隔離期間14日を継続。
トラベルバブル延期
が、11月22日に予定されていたその前日に、急遽延長とすることが発表された。
延期期間は2週間。
延期の理由は、香港での急速に感染が拡大していること。
金曜日に26人の新規感染者、土曜日には45人。
とりわけ、感染経路不明の感染ケースが問題となっている。
元々の取り決めでは、直近一週間で一日あたり5件の経路不明の感染例があると、トラベルバブルの運用を一時停止することとなっていた。
今回はその取り決めに抵触しており、トラベルバブル開始前に延期が決まったことになる。
感染拡大を防ぐため、香港では厳しい対策を実行する。
感染状態が改善すればトラベルバブルは運用されることになる。
搭乗前の検査と、到着時の検査は必要。隔離は不要。
旅行者の数は1日あたり200人に限定される。
なお、検査費用は政府指定の病院で、香港では1500香港ドル(約2万円)、シンガポールでは200シンガポールドル(約15,000円)。
参照:https://www.bangkokpost.com/world/2023399/singapore-hk-bubble-intact-despite-rise-in-cases
タイと日本のトラベルバブルは?
香港とシンガポールのトラベルバブルは延期となった。
このバブルがうまくいくようならば、他の国にも広がっていく可能性があると期待されていた。
シンガポールと香港の航空会社は、国内線を有していない。国際線のみだ。
海外渡航の自由化がなされないかぎり、業績回復の見込みはない。
それにしても、トラベルバブルは難しい。
あくまで香港とシンガポールの取り決めだが、どちらかの国内で5例の経路不明の感染があれば停止となってしまう。
タイでは国内新規感染がほぼゼロに近い状態。
経路不明の感染が1日5例も出ることは現状では考えにくい。
でも、相手国が問題。
トラベルバブルは双方の国が同じレベルで感染を抑制していることが必須条件となる。
日本の感染状況を鑑みると、日本がタイとトラベルバブルを締結するのは現状ではほぼ絶望的といえる。
また、アジアはこれから本格的な冬を迎える。
第3波、第4波の到来は避けられないという意見も多い。
ますますトラベルバブルが遠のいていく。
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