現在、世界中で旅行が制限されている。
観光業はほぼ壊滅状態に近い。
観光立国といえるタイでは致命的な状況だ。
タイでは非常事態宣言が6月末まで延長となり、またタイへの国際線旅客フライトも6月末まで禁止されている。
海外からの旅行者は一切タイに入って来られない。レジャー目的の国内旅行も原則的に不可。
が、いつまでもこの状態ではいるわけにはいかない。
タイ観光業へのテコ入れ策
タイのGPDにおける観光業の割合は、一般的には20％と言われている。
Bangkok Postによれば、2019年のタイを訪れた外国人旅行者が使った金額はGDPの11.4％を占め、国内旅行者は6％となっている。
合計すると、17.4％。
おおよそ20％といえる数値ではある。
具体的な数字ははっきりしない。
別の資料によれば、海外から年間4000万人、国内旅行者が1億6900万人という数字が見られる。
人数でいえば、タイ人の国内旅行者の方が断然多い。まあ、住んでいるのだから、年に何度も旅行するだろう。ただ一回あたりの旅行で使う金額は外国人旅行者に比べると少ない。
それでも全体の支出額としては外国人旅行者の半分強となる。
決して無視できない数字だ。
タイ政府としては、第3四半期に国内観光を後押しするプランを考えているとのこと。
本年度の輸出と観光の関する経済は5％から6％落ち込む可能性があり、これは1997年のアジア金融危機以来最悪となりかねない。
まずは、タイ国内の旅行から復活させて、観光業を回復させていこうというプランだ。
7月から国内旅行のパッケージを展開していく予定で、詳細は6月中旬に明らかとなる。
この計画には、ホテルへの補助金やその他の給付金も含まれる可能性があるが、まだ詳細は決まっていない。
ソース：Bangkok Post
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タイ国内旅行の本格再開は7月から
現在のところ、県をまたいだ移動は罰則付きの禁止措置とはなっていないが、不要不急の場合をのぞいて移動を避けるよう言われている。
非常事態宣言が6月末まで延長となったことにより、県をまたいだ不要不急の移動はやはり制限されることになるだろう。
とはいえ、規制緩和第2フェイズにより、公園や植物園など一部の観光施設はすでに再開ないし再開予定となっている。
アユタヤ歴史公園はすでに再開しており、観光客が戻ってきているようだ。
ホアヒンのビーチも同様。規制はあるもののビーチの利用はできるとのこと。
パタヤ郊外にあるノンヌックトロピカルガーデンは5月31日に再開予定。
また、6月1日からはバンセーンビーチが再開となる見込みだが、まだ決定ではない。
パタヤビーチについては以前未定のまま。
多くの空港がすでにオープンし、一部路線に限られるが国内路線も再開している。
プーケット空港の再開については未定。
また、北部やイサーン方面の長距離バスも一部路線は再開済み。
ただし、一度は再開が決まっていたタイ南部方面行きのバスは運行再開が延期となった。
長距離移動もできるようにはなってきたが、まだまだ限定的。
基本的には用事があっての移動に限られるため、気楽に観光目的で長距離移動するのは難しい。
やはり国内旅行が本格再開されるのは7月に入ってからとなる見込みだ。
海外からの観光旅行が再開されるのは、まだまったくの未定。
ワクチンが開発され広く行き渡らないかぎり、以前のように国と国を自由に往来するのは厳しいのかもしれない。
まとめ
それにしても、海外からの旅行者の落とす金がGDPの11.4％を占めている国で、完全にその門戸を閉ざしているわけだから、これは異常事態といえる。
いや、外国人が使う金には、統計には現れないものがもっとあるはず。外国人からタイ人へ直接支払われるチップなどは納税するわけもなく、表には出てこないだろう。
特にパタヤのような夜の世界では、そういった裏の金がとんでもない額に達しているのは間違いない。それが現在はほぼ絶えている。
まずは国内旅行から再開するといっても、一番金を落とすのは外国から遊びに来る短期旅行者だ。
今もタイに残っている外国人滞在者や移住者も国内旅行をするだろうし、遊びにも行くだろうけど、それでも短期旅行者並に一度に金を使うわけではない。
それでも国内旅行の再開は大きな一歩となる。
着実に進めていくしかない。
完全復活にはそうとうな時間がかかりそうだ。
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