パタヤ千夜一夜

タイ・パタヤでの沈没日記とアジア夜遊び旅行記。パタヤグルメ情報、ホテル情報多数。

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パタヤが舞台の映画『SOMTUM』。ソムタム食べて心優しきファランが大暴れ。

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1,2年前のこと。
パタヤのバービアのテレビで一本の映画が流されていた。
でかいファランとタイ人姉妹の話のようだ。
バービアのママさんが言うには、この映画はパタヤで撮影されていて、昔のパタヤが見られるわよと。
たしかに、今とは少し違う風景。
でも確かにパタヤだ。
音声抜きで軽く見ただけの映画だが、内容はすぐにわかった。
まあ、B級映画だ。タイトルすら知らない。

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ジャイアントチリペッパー

そんな名も知らぬB級映画のことなどすっかり忘れていた先日のこと。
ふと、アマゾンプライムビデオのリストを眺めていると、変なタイ映画を見つけた。
なになに、邦題は、『ジャイアントチリペッパー』

おお、これは、例のパタヤ撮影ムービーではないか。

タイ語の原題は、ส้มตำ(ソムタム)。2008年タイ公開。
英語併記もしてあり、SOMTUM。
実際にタイ国外で上映されたかは不明だが、それにしても、邦題はひどくないか。
映画の惹句が、「唐辛子でトランスフォーム!激辛エスニックグルメアクション!」と来たもんだ。
(あとで調べてみると、英語圏でもDVD販売あり。タイトルは、Muay Thai Giantとなっている。邦題よりはマシだが似たりよったりだな。)

どうやら2015年にようやく日本でDVDが発売されたそうな。
やっぱり日本語字幕付きは嬉しい。
宣伝文句はどうかと思うが、販売会社さんありがとう。

さっそく見直してみよう。

一言でいえば、パタヤで巨漢だけど弱気なファランが激辛ソムタム食べて大暴れしてしまうストーリー。

パタヤ旅行の懸賞にあたって、有頂天気分でパタヤへやってきた身長210センチの巨漢ファラン。(そもそも男一人のパタヤ行きの懸賞ってなんだよ)
パタヤのバービアで、女から睡眠薬入りのドリンクを飲まされて、あっさりとパスポートから財布まで身ぐるみ剥がされてしまう。(ありがち)
私服姿のやたらとかっこいい警察官から50バーツだけめぐんでもらい、これでツーリストインフォメーションセンターかアメリカ大使館へ行ってパスポートを再発行してもらえと言われる。(こんな私服姿の警官いるのかタイに。そもそも警察署の建物が木製って。)
50バーツでバイタクに乗って、まずはツーリストインフォメーションセンターへ。でも営業しておらず、途方にくれるファラン。(ちゃんと確認してからバイタク降りろよ。)
座り込んでいる場所は、おそらくソイパタヤランド。ゴーゴーボーイらしき店の看板が映っている。(そこがどういうところかわかっているのかファランよ。)
そこでタイ人姉妹と出会い、面倒を見てもらうことになったファラン。(よかったね)

ここから巨漢ファランと小さなタイ人姉妹との交流がはじめる。
これがなんとも微笑ましい。
まず寺に連れて行かれて、僧侶と一緒にウォーキングストリートでタンブンの手伝いをする。
金を稼がないといけないと水揚げされた魚を運搬する仕事をするファラン。
巨体で力持ちのファランなのである。タイ人の3倍の荷物を運ぶ膂力の持ち主だ。
でも、心は弱い。喧嘩は大の苦手。恐怖心ばかり。
人生でも逃げてばかり。
自分は心が弱いとなげく巨漢ファランに、小さなタイ人姉妹が説教をする。
タイ人姉妹は生きていくためにはとにかく強い。姉はムエタイで賞金稼ぎ、妹は盗み。いや、盗みはあかんやろ。でも生きていくために必死だ。

さて、巨漢ファランは辛いものが苦手。
すすめられたソムタムを無理やり食べてみたが、あまりに辛さに頭が爆発。
我を失い大暴れ。
すさまじいパワー開放ぶり。まさにバーサーカー。

これ以降、姉妹がピンチになった時、口にソムタムを放り込まれて、大暴れして窮地を脱するのだ。
妹が発する「open your mouth」の発音がすごく好き。
映画の展開は基本この繰り返し。
ソムタムがないと戦う勇気のないファランだが、最後の最後は家族愛に突き動かされて、自力で悪党に立ち向かっていく。
そして、悪党に向かって言い放つ。「僕の国を荒らすな。とっとと帰れ」
うーん、かっこいいぜ、マッチョファラン。

ファランとの会話は英語が使われる。
タイ人独特の英語だ。
その英語にもきっちり日本語字幕が出るので心配なく。
タイ語には当然字幕。
タイ語とタイ人英語の両方ともリスニングの勉強になる。タイ好きには一挙両得。

とまあ、ストーリー的にはまあ適当というか、あまり深く考える必要はない。
ムエタイアクションとプロレスアクションの両方あり。
ムエタイのスピード感とプロレスの重量感。
ちなみに、プロレスの試合では実況付きだが、極め技のコールはドラゴンスリーパー。
実際には片腕を決めていない変形のドラゴンスリーパーの体勢のままマットに落とすという技で、ドラゴンスリーパーではないような気もするが、タイ人がその独特の抑揚でドラゴンスリーパーという技の名前を口にしてくれるだけでプロレスファンとしては胸が躍り、思わず調子外れの音程でマッチョドラゴンを歌ってしまいたくなった。

タイで公開されたのが2008年。
劇中で見かけたパタヤカウンドダウンイベントの告知ポスターには、PATTAYA COUNT DOWN 2007の文字。開催日は2006年の年末。

ジャイアントチリペッパーアマゾンプライムビデオスクリーンショット (2)
(劇中より引用)

どうやら撮影されたのは2006年のようだ。2007年に食い込んでいるかもしれないが。

当時のウォーキングストリートも様子もきっちり映っている。

最初にバービアで見たときのママさんの言い方ではもうちょっと昔のことかと思っていたが、そこまで古くはない。
わたしが最初にパタヤを訪れたのが2007年。ちょうど撮影が行われた頃だ。

こんなピンボケの写真しか残っていないが、当時のウォーキングストリートはこんな感じ。

2007年のパタヤウォーキングストリート

今より明らかにネオンは少なかった。

10年前のパタヤの様子を映像で見たい人は映画でどうぞ。

主演の巨漢ファランにネイサン・ジョーンズ。
どこかで見たことがあるとは思っていたが、日本のプロレスや総合格闘技によく出ていた男だ。ヒクソンと高田が戦った伝説のPRIDE第1回大会で、北尾光司(光覇)と対戦している。テレビでも放映されていたはずだが、まったく試合は覚えていない。たしか北尾にあっさり負けていたような。高田の負けっぷりと、黒澤浩樹の悲壮な試合ぶりくらいしか、PRIDE1の記憶がない。
(某動画サイトでネイサン・ジョーンズと検索するとその試合が見られるが、まあひどい試合。でぶでぶの北尾にあっさり腕を取られておしまい。)

敵役のプロレスラーたちにも見覚えがある。
これまた調べてみると、ザ・プレデターとトム・ハワードじゃないかよ。
ネイサン・ジョーンズともども、ゼロワンによく出ていたし、K1にも出場している。
微妙な立ち位置のレスラーたちだ。

ちなみに、ネイサン・ジョーンズは、『マッドマックス 怒りのデスロード』にも出演している。
(この映画は最高で、ネイサン・ジョーンズもすごい迫力。)

プロレス・格闘技好きなら余計に楽しめるが、まあ、とりあえずはパタヤ好きなら余裕で楽しめる。

つっこみどころは数え切れないが、そんなちっぽけなことを気にしているようでは、タイやパタヤは楽しめない。映画も同じ。考えるな、感じろ。

おすすめ

パタヤ好きなら、とりあえず、見てもいい。いや、見なさい。必見だ。
B級映画と言ったのは失礼だったかも。
あ、やっぱりB級はB級だ。
でも、おもしろい。
見終わったあとは、なんだか心があたたまる。
数年後にまた見返したくなりそう。
この映画を教えてくれたバービアのママさんと、タイの人たちにコップンカップ。

アマゾンプライム会員なら、プライムビデオで無料視聴可能。

よほどのマニア以外はDVDを買う必要はないと思う。
プライムビデオで充分。
プライムビデオはスマホやタブレットにダウンロードして視聴可能。
タイ旅行好きなら、スマホにビデオをダウンロードしておき、バンコク行きの飛行機の中で見るのがいい。
くれぐれもテンションが上りすぎて、到着してすぐにパタヤのバービアで睡眠薬飲まされて、身ぐるみ剥がされないように注意しましょう。そんなバービアは実際にはないだろうけどね。フリーランサーには気をつけて。

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