*

おもしくて一気読み。「フィリピンパブ嬢の社会学」中島弘象。

公開日: : エッセイ

最近各所で高評価の新書、「フィリピンパブ嬢の社会学」(中島弘象)を購入してきた。

Book of Philipin pub (2)

軽く読みだしたら、あまりにもおもしろいもんだから、ほぼ休憩なしのノンストップで読了した。

社会学と題したタイトルとは裏腹に、実際は軽いタッチで描かれたノンフィクション・エッセイみたいな文体。

当初は研究対象としていたフィリピンパブ嬢と恋愛関係となり、そのまま国際結婚へ至るというお話。

Book of Philipin pub (1)

その間のエピソードがいちいちおもしろい。

契約不履行を主張するため、フィリピンパブ嬢を管理する元締めのところへ乗り込むくだりは、どきどきしつつも、どこかユーモラス。

そして、なんといっても、フィリピンの実家へ里帰りした時の様子が一番興味深い。

出稼ぎ嬢からお金をむしり取る家族たち。
そして、ぞろぞろと現れる謎の親戚たち。彼らは、お小遣いを受け取るまで家に居座りつづけるのだ。

はい。このブログを読んでいるようなタイ好きフィリピン好きの人なら、似たような事例はいくらでも聞き及んだことがあるに違いない。または、自分で直接体験したこともあるかも。

わたしのまわりで起こった実例はこんな感じだ。

タイで仲良くなった女性と将来一緒に済むために、彼女の故郷に土地を購入して家を建てた。定年後は、そこで自分も暮らすつもりだ。が、休暇のたびに、自分で建てた家を訪れてみると、リビングには見知らぬ親戚の人が出入りしている。あげくのはてに、自分の寝室にまで親戚とやらが住みだしてしまい、ついには居場所がなくなった…

フィリピン女性のために、資金を提供して、フィリピンの実家近くにサリサリストア(雑貨屋)を開業させてやる。ちょっとでも現金収入が得られるようにするためだ。でも、その店にやって来るのは、自称親戚たちばかりで、彼らはお金がないからツケで商品を持ち出していく。もちろんツケの支払いがなされることはない。結局、なんの儲けにもならずに閉店…

これくらいは、まだ可愛いもの。
もっとひどい例はいくらでもある。

このような状況を見て、怒りと呆れを感じる著者。日本人なら誰もが抱く感情だろう。
なんで、ここまで面倒をみなければいけないのだと。

そんな疑問を素直にフィリピンパブ嬢にぶつける著者。
このあたりのくだりは、非常に考え込まされる内容だ。
是非とも、実際に読んでいただきたい。

学問的な意味での社会学ではないけれど、これも立派な、そしてリアルな社会学だ。
机上の論理ではなく、肌感覚での社会考察である。

でも、社会学的な硬派な内容の文章も交えてもよかったかな。中公新書の歴史書みたいな感じでね。
さくっと読むには最適だが、もうちょっと重厚さも欲しいところ。
いや、そのあたりは次回作に期待しておこう。

とにかく、フィリピンパブにかぎらず、タイや東南アジア夜遊び好きの人なら、とても楽しく読めるはず。
そして、自分の立場に置きかえて、考え込んでほしい。

読み物としてすぐれているんで、2時間もあれば読了できます。

同種の本には、こんなものもある。

ボーイとして勤務していたフィリピンパブで出会ったフィリピン女性と結婚した話だ。
彩図社文庫という出版元で、さらに軽いタッチで描かれている。
こっちは、おそらく90年代あたりの話。
「フィリピンパブ嬢の社会学」は比較的最近の話で、日本のフィリピンパブ事情がおおきく変遷しているのがわかるだろう。

SPONSOR LINK

更新しました!綺麗なホテルに泊まるなら
パタヤ新築ホテル情報2017年2月(更新)


関連記事

Gダイアリー

Gダイアリー最新号発売。今月号から日本国内は電子版のみの発行。

毎度おなじみ、紳士の雑誌「G-Diary」が発売になった。 が、以前から周知されていた

記事を読む

Yak

タイ語の早口言葉で遊ぼう。アーヒアリー アーリーヒア。

タイ語は発音が難しい。 ただでさえ難しいタイ語を早口言葉にするともっと難しい。そして、おもしろ

記事を読む

LKメトロ

毎月30万バーツ送金、残高ゼロ。はたして日本人とファランはどちらがカモなのか。

前回の沈没日記に登場したソイLKメトロのコヨーテ嬢。 仕事終わりに部屋へ連れて帰って、ショート10

記事を読む

facebook

FACEBOOKにご用心。ファランから恫喝メールが届くかも。

フェイスブックに登録して、タイの女性たちとやり取りしている人も多いことでしょう。 タイ女性

記事を読む

southside-kimuchi サウスサイドキムチ

キムチとキモチイイ。Southsideのヒップホップナンバー「KIMUCHI」でコーシアンノイ。

サウスサイドのキムチ とあるバービアでの話。 バービア嬢から、「キモチイイ」と「イク」と「イタイ

記事を読む

pattaya-investigation

パタヤのバーガールの浮気を調査せよ

タイの日本人浮気調査 前回の記事で、タイの私立探偵についての本を取り上げた。 これはバンコクで探

記事を読む

イサーン語スラング

タイ語学校では教えてくれないイサーン語スラング。でも使っちゃダメよ。

英単語でイサーン語の発音ができるというおもしろい画像のご紹介。 それもイサーン語のスラングです。

記事を読む

スクリーンショット_061516_074709_PM

Gダイアリー最新号のタイ夜遊びブログ34選と、わたしのお気に入りブログ

紳士の雑誌「G-DIARY」最新2016年7月号に気になる記事があったので購入してみた。 タイ

記事を読む

タイ語メモ (4)

タイ語と英語のちょっと危険なスラング、ヒーとカント

タイ語ノート タイ語の料理名を書いてもらったり、メモを取るために、タイ滞在時にはいつも小さなノート

記事を読む

addiction

タイの夜の女性たちの薬物使用について。ヤーバーとヤーアイス

オブセッションの夜 去年、パタヤに沈没していた頃の話。 懇意にしているバービア嬢がいた。 夜中

記事を読む

アドステア

アドステア

Bar beer
父親のバービアで息子がペイバー。ファラン親子のバービア物語。

沈没日記2 パタヤ2日目。 食事はソイニュープラザで 昼飯は

Bakadin (13)
バーカディンは、パタヤタイのムーガタとチムチュムとイサーン料理の店。1と2があるよ。

パタヤタイにあるムーガタとチムチュムのオープンレストランへ行ってき

Huawei P9 lite (4)
SIMフリースマホはこれで決まりでしょ、HUAWEI P9 LITE。タイでもばっちり4Gが使えます。

日本を出発する直前に、新しいスマートフォンに買い替えた。 以前使

FRYDAY breakfast (6)
FRYDAYがブレックファーストを始めた。昼2時からなのに朝食とはこれいかに。

当ブログで頻繁に登場するFRYDAY。 ソイニュープラザにあるフ

Robin's nest guesthouse pattaya (16)
LKメトロ至近、ソイダイアナのロビンズネストゲストハウス宿泊レポート

ソイダイアナイン(普通は略してソイダイアナ)にあるロビンズネストに

→もっと見る

PAGE TOP ↑