ビエンチャンの夜の現況。
ラオスの夜の店は、パンデミックの影響や当局の取り締まりにより、閉店したり移転したりするケースが多い。
状況は流動的だ。
最新の状況は自分の足で巡ってみるか、トゥクトゥクのドライバーから事情聴取してみること。ドライバーもすべてわかっているわけではなく、自分の知っているところに連れて行こうとする点には注意。
今回はトゥクトゥクドライバーからの事情聴取と現地訪問の情報をまとめる。
2024年7月時点の情報となる。
ビエンチャンの定番夜遊び
定番どころをさくっと。
ラオンダオ1ホテル
大定番のラオンダオ1は健在だ。
トゥクトゥクドライバーは、まずここへ連れて来ようとする。
一番確実だし、店は外国人慣れしているし、そしておそらくはトゥクトゥクドライバーへのマージンもあるように思う。
当局の摘発の心配もないとドライバーは言う。
今さら遊び方の詳しい説明は不要かと。
ラオンダオ1ホテルの中庭奥に別の建物があって、そこに顔見せ部屋があり好きな相手を選ぶだけ。
すぐ近くの部屋へ移動して遊ぶという流れだ。部屋代が別途かかる。おおよそ200バーツ。
ラオンダオ1ホテルに宿泊していれば、部屋代は不要。自分の部屋へ連れて帰れる。
ラオンダオ1の従来の相場は、ショート30万キープ、ロング50万キープだった。バーツ払いにすると、ショート1,200バーツ、ロング2,000バーツ。
早い時間帯からのロングは2,400バーツと言われることもあった。
逆に遅い時間帯であれば、ショート1,000バーツになったりもした。
パンデミック明けならびにキープ暴落とインフレにより、キープ建ての価格は急激に上昇している。
ショート70万キープとか80万キープとか言われる。これをバーツにすると、1,050バーツから1,200バーツほど。バーツ払いを選択すると、おそらく1,200バーツと言われそうだ。つまり、パンデミック前と同じ価格ということになる。
ロングは、120万とか130万キープくらい。つまり2,000バーツ前後だ。
キープの価値が3分の1近くまで暴落しており、それに合わせてキープ建て価格も大幅値上げとなった。でもバーツ払いだと変わらない。
ラオンダオ1の利用者は外国人が多いため、交渉相手のママさんやおじさんは英語が通じる。
外国通貨の取り扱いにも慣れている。
ラオス語もタイ語もわからない人でも簡単に遊べるはずだ。
ただし、相手をしてくれるラオス人は、ほとんど英語が通じないだろう。タイ語は普通に通じる。
どうしてもラオンダオ1で遊んでみたい人は、一度ラオンダオ1ホテルに泊まってみることをおすすめ。
夕方くらいから中庭に出て物色しはじめればいいかと。
ラオンダオには、ラオンダオ2もある。1からは少しだけ離れたところにある安ゲストハウスみたいなところだ。ここも1同様のシステムになっている。
が、パンデミックによって閉鎖された。
ただ、トゥクトゥクドライバーによっては、小規模で営業しているという人もいる。
現場未確認のため、詳細不明。
ドライバーに聞いてみて、営業しているような連れていってもらおう。
ソクサイフォンとティハウ
もう一つ有名なのが、ソクサイフォンというホテルだ。
ここも顔見せ部屋があって、相手を選んで併設ホテルへ移動するという流れ。
ここは営業しているそうだが、現場未確認。
価格はラオンダオ1と同じか、少し高いくらい。
基本はショート1,200から1,500バーツ。
昔から有名なのが、ティハウ(帝豪)という中国系ホテルだ。
ソクサイフォンのすぐ近くにある。
ここもトゥクトゥクドライバーによって言うことが違う。小規模でやっているというドライバーもいれば、もうやっていないというドライバーもいる。もしくは知らないというドライバーだ。
おそらく営業しているはずだが、たぶん期待はできない。完全中国人向けだろう。
空港置屋レポート
今回は、ワットタイ国際空港近くにある通称「空港置屋」と呼ばれるエリアに行ってきた。
ビエンチャン中心部にいるトゥクトゥクに言えば、簡単に連れて行ってもらえる。タイ語なら「カイカイサナムビン(空港の近く)」、英語なら「ニアエアポート」とでも言えば通じるだろう。
いや、ラオンダオ1へ連れて行こうとするのを制して、空港近くへ案内しろと言わないと駄目かも。
トゥクトゥクと交渉して、空港置屋まで行って、そこでしばらく待ってもらい、また元の場所まで戻るという約束で、運賃は15万キープ、タイバーツ払いで200バーツとなった。
ビエンチャンのリバーサイドエリアからは3kmほど離れており、徒歩ではしんどい。夜道は暗いため、自転車はちょっと危ないかも。レンタルバイクがあれば問題ないが、たまに警察の検問があるため面倒くさい。
初めての人はトゥクトゥクに頼むのが無難。
さて、トゥクトゥクはビエンチャン市内を走る。
中心部を抜けた先の幹線道路は暗い。
さくっと到着。
ドライバーが店に連れて行ってくれる。
普通の民家というより、何もない商店もしくは何もない食堂みたいな雰囲気の作りだ。
店先にテーブルがあって、数人の若い女性が座っている。
店内に入ると、こっちにもテーブルが2つあって、女性が待機。
店内では、なぜか中国系男性が札束を懸命に数えていた。
てっきりボスかと思って話しかけると、男は香港からやって来たそうだ。中国人じゃないよと念押ししていた。
何者なんだろうか。札を数え終わると店を出ていった。
それから英語が話せるママさんが登場。
外にいる女性たちも店内に呼び寄せ、本格的な顔見せに。
ママさんいわく、ショート40万キープ。バーツ払いだと600バーツ。部屋代込み。
従来の相場は15万キープか20万キープという話だったが、やはり値上げしている。他の店の同じかはわからないが、ここは40万キープ。
この時点での両替レートは、正規の銀行両替だと1バーツ=700キープほど。これだと、1万キープが14.3バーツとなる。
金行などの非正規っぽい両替所レートでは、1バーツ730キープほど。これは1万キープが13.7バーツとなる。
ママさんの定めたレートは、1万キープ=15バーツだ。
よって、キープ払いにしたほうがお得だ。金行レートだと、548バーツとなる。まあ50バーツの差額なので、面倒だったらそのままバーツ払いでいいような気もするが。
女性陣は全部で15人くらい。
年齢層は、ラオンダオ1ほどの若さはないように映る。20歳前後が大半のようだ。ルックスは悪くないと思う。平均レベルはそこそこ高い。
一人をピックアップすると、ママさんに先払い。バーツで払っても、バーツでお釣りはくれるはず。
部屋は別の建物内にある。
歩いて少し移動。
よくわからない建物のドアを入っていく。
この魔境感は、いかにもラオスのアングラだ。
建物に入ると、部屋があって、この部屋がさらにいくつかの小部屋に分かれている。小部屋といっても、薄い壁で仕切られているだけのもの。
真っ暗で蒸し暑い。エアコンなどない。小さな扇風機が一台あるだけ。
そして床に敷かれた布団は、もう何年も洗っていないかのような汚れ具合。
これはなかなかのハードさだ。
もちろん、シャワーなどない。ティッシュすら置いていない。
ガチンコ仕様である。
かつて存在したルアンパバーンの通称ラオっ子広場を思い出した。あそこもひどかったが、ここも大したものだ。
バンビエンの通称東の置屋のほうがもっとまともな部屋だった。
あとは推してするべし。
服を脱いで、この布団に寝転がるのは勇気がいる。下の病気よりも、皮膚病のほうが怖い。
サービスは何もない。本当に何もない。こちらから何かしようにも、あれだめ、これだめ、それもだめと手で払われるだけ。
笑ってしまうほどのガチンコラオスタイルだ。
ここで最後まで遊べるのは、かなりの勇者だと思う。
でも背徳感はすごく味わえる。
日本では体験できない貴重なものとなるだろう。
事後はシャワーもないため、気持ち悪い状態でパンツを履くのみ。
最後にチップちょうだいと言われる。
まあ100バーツも渡せば充分だろう。
600バーツの遊び。約2,500円。
ビエンチャンの思い出にどうぞ。
はっきりいって、遊ぶ価値は低いと思う。
価格は2倍になってしまうが、ラオンダオ1のほうがいい。
自分でホテルを取っていれば、それなりにまともな部屋に連れ込めて遊べる。
サービスはどちらも期待してはいけないけれど。
地図
あまりおすすめはしないけれど、せっかくなので地図も載せておこう。
すごくざっくりした地図
だいたいこのあたりってことで。
置屋の手前にあるのが、中国系スーパーマーケットだ。
この先、空港に向かっても数軒あるとのこと。
詳しい形態は不明だが、中にはハンノイという飲み屋置屋もあるそうだ。
ハンノイ自体はビエンチャンの東側にも規模を縮小して営業しているとトゥクトゥクは言っていた。
奥に光っている背の高い建物は、湖南大酒店(Hunan Hotel)。いい目印になる。
このあたりは、中国人街だ。中国人向けの商店やホテルが多い。
湖南ホテルの手前にある平安ホテルの近辺にも置屋があるそうだ。
ただ、手入れが激しいため、営業していないこともしばしば。移転もする。
トゥクトゥクのドライバーもよくわからないと言っていたほど。
くどいようだが、特におすすめはしませんな。
サービスや清潔さなど一切不要、ただひたすらに安さと若さを求める人向け。
また、料金は一時的なもの。
キープの暴落はまだ続いている。インフレも起こっている。
キープ建ての価格は頻繁に変更となるはずだ。
バーツに換算して考えるのがいい。
基本は、ラオンダオ1がショート1,200バーツ、ローカル置屋が600バーツだ。
あとは両替レートと相談して、キープで払うかバーツで払うか決めればいい。
まとめ
ラオスの闇は深いようで浅い。浅いようで深い。
ラオンダオ1は明るいし、空港置屋は部屋がアングラだけど、置屋をのぞくだけなら全然暗くない。
興味がある人は冒険してみよう。
もっと深く潜りたい人は自力で開発のほどを。
まあトゥクトゥクに頼めば連れて行ってもらえるんで簡単なもんです。
ドライバーはトゥクトゥクチャーター代を高値でふっかけてくるのがデフォルト。交渉はしっかりと。
ビエンチャン中心部から、ラオンダオ1や空港置屋まで行って、その場で持っていてもらい、また戻って来るまでの往復運賃が15万キープあたりが相場かな。300から400バーツで、数か所周遊してもらえるはずだ。
自力移動したい人はレンタルサイクルかレンタルバイクで夜の暗いビエンチャンをさすらおう。