タイの外国人観光客誘致政策が次々に進行中だ。
ビザ無しでの入国を認める動きが加速している。まず中国とウズベキスタンからの入国でビザ免除を認め、次にロシアからの入国ではビザ免除で90日滞在を可能にした。それからインドと台湾からのビザ免除入国を開始させた。
次に計画されるのは、もともとビザ免除入国が認められる国からの旅行者の滞在期間を延長するというものだ。
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ビザ免除入国での滞在期間を60日へ延長
タイの観光スポーツ省は、50カ国以上のビザ免除対象国からのタイ入国者の滞在期間を現在の30日から60日に延長するよう内閣に提案する予定だという。
まず第1段階では、主にヨーロッパとその周辺国を対象とする。イギリス、ドイツ、スカンジナビア諸国、カザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタンなど。
ビザ免除入国政策によって、タイに外国人観光客を呼び込む前例のない機会をもたらした。高額支出の旅行者がもっとも多いヨーロッパ諸国へのビザ免除滞在期間の延長し、より長くタイに滞在してもらう狙いがある。
外国人観光客のうち20%はヨーロッパからで、アジアからのついで2番目に多いグループ。
昨年のヨーロッパ人の平均滞在期間は1人あたり18.55日。一回の旅行あたりの平均支出額は66,000バーツ。
今年は支出の増加傾向にあり、1旅行あたり約8万バーツになっている。
2024年の外国人観光客からの収入目標は2.5兆バーツ。タイ人観光客で1兆バーツ。合計3.5兆バーツ。
2025年は外国人観光客で3兆バーツに増やす計画だ。
参照:https://www.nationthailand.com/thailand/tourism/40032823
これから提案するという段階につき、まだ正式には何も決まっていない。
日本はノービザ対象国だ。
日本人はタイに観光目的で入国する場合はビザの取得が免除される。ノービザ入国での滞在日数は30日まで認められる。
ちなみに観光ビザでの滞在日数は60日となっている。
もしノービザ滞在期間の60日延長が実施されれば、観光ビザの滞在日数と同じになってしまう。
となれば、観光ビザの滞在日数も延長するのかもしれない。
単純に60日滞在したいならば、ノービザで入国してまず30日間滞在し、滞在期間切れの前に滞在延長手続きをすれば、さらに30日延ばすことができる。これで合計60日だ。
ノービザ滞在期間が60日に延長となれば、滞在延長30日を加えて、最終的にノービザで90日間滞在できることになろう。
短期旅行者にはまるで関係ない話ではるが、中長期滞在したい人には好都合だ。
現在のタイ入国ビザ免除について
9月からは中国とウズベキスタンがビザ免除対象国となった。9月25日から来年2月29日までの限定措置。
11月10日からはインドが台湾がビザ免除対象に追加された。こちらは、11月10日から来年5月10日までの限定措置。
スワンナプーム空港ではインド人旅行者への歓迎セレモニーを実施している。
(TATより)
ロシアはノービザ入国での90日滞在が認められる特例措置が取られている。11月1日から来年4月30日までの限定だ。
タイへのビザ免除と到着ビザでの入国が適用される国と地域の概要
(2023年11月10日時点)
(タイ外務省より)
今回の提案で対象となるのが、Tourist Visa Exemption Schemeと書かれた国々だ。
アンドラからUSAまで。
ヨーロッパ圏の国が多い。次にアジアと中東だ。
タイへの外国人観光客数
観光スポーツ省が毎週発表しているタイを訪れる外国人旅行者の統計。
2023年1月1日から11月12日まで
1位マレーシア 3,824,445人
2位中国 2,902,462人
3位韓国 1,375,958人
4位インド 1,354,712人
5位ロシア 1,170,203人
トップ5の顔ぶれはずっと変わらない。
陸路で簡単に入国できるマレーシアからが1位のままだ。中国からは旅行者は、中国がノービザ対象となっても、思ったほどは伸びていない。
11月6日から11月12日の一週間
1位マレーシア 112,349人
2位中国 68,701人
3ロシア 41,073人
4位韓国 31,806人
5位インド 26,487人
先週の発表では、4位がインドで5位が韓国だった。
一週間あたりの旅行者数では韓国がインドを上回った。
インドはノービザ対象となったばかりで、これからさらに増えていきそう。
中国ならびにインドとの人口比から考えると、韓国人旅行者がいかにタイを訪れているかがわかる。
パタヤにも韓国人の姿をよく見かけるし、韓国系の新しい店が増えてきている。
なお、韓国からはノービザ入国で滞在可能日数は90日となっている。
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