本日日本政府より、今後の水際措置のついて正式発表があった。
官房長官が記者会見を開き、省庁からも正式文書が出ている。
すでに一部で報じられていたように、日本の水際対策は5月8日で撤廃される。
5月7日までの水際対策の中身と、5月8日以降の日本帰国状況がどうなるのかも合わせて見ておく。
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日本の水際対策終了へ
日本政府からは今後の水際措置について発表された。
簡単にいえば、まず4月5日に中国からの直行便での入国者への陰性証明書提示義務をやめて、従来のワクチン接種証明書あるいは陰性証明書の提示へと切り替える。
そして、5月8日には現行の水際措置は終了する予定、というものだ。
以下、引用。
今後の水際措置について(2023年4月5日以降順次適用)
4月3日、新型コロナウイルス感染症に関する今後の水際措置の詳細が公表されました。措置の概要は以下のとおりです。
1.令和5年5月8日に予定されている新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけの変更に伴い、新型コロナウイルス感染症に係る水際措置(臨時的な措置を含む)を終了する予定です。一方で、新たな感染症の流入を平時においても監視するための「感染症ゲノムサーベイランス(仮称)」が5月8日に開始されます。
2.中国(香港・マカオを除く)からの直行旅客便での入国者に対しては、臨時的な措置として現在実施している「サンプル検査」を継続しつつ、4月5日以降、「出国前72時間以内に受けた検査の陰性証明書の提出」に替えて、従来の措置である「出国前72時間以内に受けた検査の陰性証明書」又は「ワクチンの接種証明書(3回)」のいずれかの提出を求めることとします。
(参考)関係する航空会社に対して、従来の措置である「出国前72時間以内に受けた検査の陰性証明書」又は「ワクチンの接種証明書(3回)」のいずれかの保持について、搭乗前の確認の徹底を引き続き要請しつつ、4月5日以降、入国時の確認を簡素化することとします。
⇒https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2023C019.html
あくまで終了予定という言い方にとどまっているものの、5月8日の水際措置終了は決定的だ。
いきなりどこかで変異株の大流行でもないかぎり、5月8日に水際対策は撤廃されるだろう。
ここまで長い道のりだった。
日本の水際対策の現状とこれから
5月7日いっぱいまでは、何らかの形で水際対策は継続される。
パンデミック前のような自由な帰国はまだできない。
日本の水際対策の現状と終了までの内容を確認しておこう。
4月3日時点での水際対策は2種類に分かれている。
中国本土からの直行便での入国者と、中国以外すべての国からの入国者に分かれる。
中国本土からの直行便入国者
ワクチン接種証明書の有無にかかわらず、出発前72時間以内の陰性証明書の提示が必須となっている。
陰性証明書の提示がないと、日本行きフライト搭乗は拒否される。
そして、4月5日午前0時以降の日本入国では、この陰性証明書提示義務はなくなる。
ワクチン接種証明書がない場合にかぎり、陰性証明書の提示は必要だ。
一般の入国
中国本土以外からの入国では、3回接種済みのワクチン接種証明書あるいは陰性証明書の提示が必要となっている。
ワクチン接種証明書があれば陰性証明書は不要だが、ワクチン接種証明書がない場合は出発前72時間以内の陰性証明書がないと日本入国はできない。
日本行きフライト搭乗時に、ワクチン接種証明書あるいは陰性証明書の提示がないと、搭乗を拒否される。
4月5日以降は、中国からの入国も含めて、すべての国からの日本入国で、この検疫方式に統一されることになる。
証明書確認の簡素化
日本政府発表の文書では、航空会社に対して搭乗前の証明書の確認の徹底は引き続き要請するとのこと。ただ、入国時の確認を簡素化するとも書いてある。
これまでどおり、ワクチン接種証明書もしくは陰性証明書の提示がないとフライト搭乗は拒否されることは間違いない。5月7日いっぱいまではこの措置が続く。
入国時の確認簡素化がどういうものかはよくわからない。
現在の日本入国では、Visit Japan Webの登録が必要となっている。ただし絶対必須ではない。Visit Japan Webに登録していなくとも、日本入国はできる。
Visit Japan Webのファストトラック登録をしておくと、日本入国時の手続きがスムースに進むというものだ。
Visit Japan Webは4月5日以降も継続する。おそらくは、Visit Japan Webのファストトラック登録の確認がさらに簡素化されるということかもしれない。今でもゆるゆるな確認状況なのでこれ以上簡素化しようもない気もするが。
もしくは、Visit Japan Web登録がなくても、より簡単な手続きで入国できるようにするのかもしれない。現状では、Visit Japan Web登録していない入国者に対しては、空港でスタッフが個別に対応して登録作業をしている。この作業工程を減らすのか。
このあたりは詳細発表待ちだ。
いずれにせよ、Visit Japan Web自体は継続する。
4月5日以降に日本入国予定のある人は、Visit Japan Webのファストトラック登録はしておいたほうがいい。
5月8日の水際対策終了
5月8日に水際措置は終了する。
そうなれば、上掲のような入国時の検疫手続きは一切なくなることになる。
ワクチン接種証明書も陰性証明書も提示不要だ。
日本行きフライトに搭乗する際には何も見せなくてもいい。日本人ならば、チェックイン時に必要なものはパスポート一つでいい。
日本到着時にもノーチェックだ。
Visit Japan Webのファストトラック登録画面は不要となる(はず)。
パンデミック前にように、降機後はパスポートコントロールへ直行すればいいことになる。
とはいえ、パンデミック前でも検疫はあった。
パスポートコントロールの手前に検疫レーンが設置されて、サーモグラフィーで発熱の有無などがチェックされていた。
また、症状があれば各種検査も行われる。これは昔からずっとそうなっている。検疫とはそんなものだ。
5月8日は現行の水際対策がなくなるかわりに、感染症ゲノムサーベイランスを開始するという。
この感染症ゲノムサーベイランスは、羽田・成田・関空・中部・福岡の主要空港で実施予定とのこと。
発熱や咳などの症状がある人を対象に任意でゲノム解析を実施し、平時での感染症流入を監視するのが目的。
実際にどのような流れで実施するかはわからないけれど、あくまで任意とのことなので、あまり気にする必要はなさそうだ。
感染症が疑われる症状があれば、何らかの検査をするのがベターなのは、昔も今もこれからも同じ。
Visit Japan Webは?
5月7日までの日本入国では、Visit Japan Webのファストトラック登録は必要だ。必須ではないけれど、強く推奨。
水際対策終了とともにVisit Japan Webもなくなるかというと、それはない。
5月8日の水際対策撤廃後も、Visit Japan Web自体は存続するだろう。
特に外国人入国者は、旅行者情報やビザ情報の事前入力などに使われる。
ビザも検疫も関係ない日本人帰国者には、Visit Japan Webはほぼ意味がなくなる。税関電子申告のQRコード発行に、Visit Japan Webが使えるくらい。
どういう形でVisit Japan Webが続くかは、デジタル庁からの詳細発表待ちだ。
まとめ
4月5日、中国本土からの入国では陰性証明書提示義務は廃止され、すべての国からの入国で同じ検疫措置となる。
4月5日以降、日本入国時の証明書確認が簡素化される。
5月8日、水際対策終了。完全自由入国がようやく復活する。
5月7日までは現状の水際対策が継続する。
日本から海外旅行に出かける際には、事前にワクチン接種証明書の準備をしておくこと。ワクチン接種証明書がない人は現地でPCR検査を受けて陰性証明書を取得しなくてはいけない。でないと帰国できない。
5月8日以降帰国予定であれば、日本出発時には何も準備をする必要はない。
ただまあ、いきなり水際対策終了予定がキャンセルされる可能性がゼロではないので、念のため、ワクチン接種証明書はいつでも取り出せるように準備しておくとよい。
全世界すべての国で水際対策がなくなったわけでもない。ワクチン接種証明書は用意しておくのがベター。水際対策終了が発表されても、この情勢下では事前準備は怠りなく。
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