パタヤ沈没3日目
睡眠時間7時間ほどで目が覚めた。
ちょうどお昼の12時頃。
わたしがもぞもぞしていると、カラオケ嬢も目を覚ます。
いつもなら、二度寝するところだが、そのまま起き出してきた。
珍しい。
腹が減ったというので、わたしが買い出しに出かける。
ラーブとカイペット
またしてもイサーン屋台で昼食。
袋詰めされているラーブが20バーツ。
ラーブとは、ハーブと唐辛子と野菜と肉を和えたイサーン風サラダ。
これは、鶏肉のラーブなんで、ラーブガイ。
肝臓入りだ。
うまいけど、完全ローカル仕様なんで、辛いこと辛いこと。
これは、見るからにゆで卵。どっからどうみてもゆで卵である。
わたしの拙い経験上、これはカイケムだと推測。
塩漬けされたゆで卵のことだ。
関連記事:タイのゆで卵あれこれ。カイトム、カイケム、カイヨーマー、カイカーオ。
が、屋台のおばさんに聞いてみると、「カイペット」だという。
ペット?
辛い?
ということは、辛い卵?
なんだ、それ。
ちょっと興味があるんで、購入。二個入りで20バーツ。
で、卵を割ってみると、こんな感じ。
黄身が大きいなあ。
一口食べても、まったく辛くない。
カラオケ嬢に「これ辛くないよ。なんでカイペットなの?」と質問。
すると、カラオケ嬢は大笑い。
「バー ロー?(バカじゃないの?)」と憎まれ口を叩かれた。
「ペットじゃなくてペットだよ」
はっ!
アヒルか!!
アヒルの卵で、カイペット。
カタカナで書くと同じだが、辛いのペットとアヒルのペットは発音が違う。
唇を破裂させないのが辛いのペット、唇を破裂させるのがアヒルのペット。
手のひらにを口の前において発音してみて、息がかかるのがアヒルのペットだ。
カイケムの頭があったから、味のことを指しているものだと思い込んでいて、辛い卵だと捉えてしまった。
ああ、わたしのタイ語リスニング能力もひどいもんだな。
自分で発音する時は、それなりに区別できるが、単語だけを聞き分けるのはかなり難しい。
まあ、これは英語も同じ。
それなりの発音はできるけど、ネイティブがハイスピードで話していると全部は聞き取れない。
まあ、いいか。
とりあえず、アヒルの卵はいたって普通のゆで卵だった。
でも、やっぱり、ゆで卵は鶏のほうがおいしい。
カラオケ嬢は、さらにママー(カップ麺)も食べていた。
どんだけ食べるんだか。
カラオケ嬢は、食後にお昼寝開始。
部屋の電気も消してくれと言う。
わたしは、部屋の片隅の卓上ライトの元、ひたすらPC作業だ。
彼女は睡眠、わたしは仕事。
見事な役割分担である。
日が暮れるまで、それぞれの任務をこなす。
謎のタイガーを買い出しに
そろそろ晩飯かな。
「オー ヌアイヌアイ(疲れた疲れた)」と言いながら、カラオケ嬢が起き出してきた。
いやいや、寝ているだけでなんで疲れるんだよ。
挙句の果てに、
「オー、ジェップラーン(背中痛い)」と肩と首のうしろをおさえている。
いやいや、それは長時間寝過ぎたからだろ。
これこれを薬局で買ってきてきれと、彼女がタイ語で書いたメモを渡される。
ついでに、食事も買ってくれてという。
一緒に買いに行かないのかと誘ってみたが、「キーキアット(面倒くさい)」とまったく取り合ってくれない。
ついでに、今日は仕事にも行かないようだ。
あなた、今日一日まったく外へ出ないつもりだな。
しょうがないんで、わたしがお使いである。
まず薬局へ。
カラオケ嬢からは、メモを書く前に口頭で説明されたのだが、わたしには理解できなかった。
「タイガーだよ、タイガー。知らないの? 日本人はバカなの?」とまたしてもバカにされた。
何なんだよ、タイガーって。それだけでわかるわけないだろ。
で、薬局を数軒まわって、ようやくタイガーにありついた。
薬剤師が指し示した先にあったのは、タイガーバームの湿布だった。
わかるかよっ!
ちゃんとタイガーバームって略さずに言えよ。
そういえば以前、別のタイ女性から「Japanese face」が欲しいと言われたことがある。
整形でもして日本人っぽい顔にしたいのかと思ったが、何のことはない、日本製のフェイスクリームのことだった。
わかるかよっ!
ともあれ、無事にタイガーゲット。
あとは、食事を調達すればお使い完了となる。
料理名は大丈夫だ。
今回は、パットプリックゲーンムークロップとヤムママータレーの2品。
どちらもわたしの好物でもあるんで、問題なく注文できた。
ふう、一安心。
お使いをすませて帰宅。
タイガーバーム湿布は、冷蔵庫に入れて冷やしておく。
本日の晩飯
その間に食事。
パットプリックゲーンムークロップ
赤唐辛子とペーストのかりかり豚肉炒め
適度な辛さと軽い酸味があって、豚肉との相性が抜群の一品。ご飯がすすむ。
豚肉は、普通の肉(ムーシン)でもいい。ムークロップと指定しなければ、普通の豚肉で作ってくれる。
ヤムママータレー
これ、好きだなあ。
当ブログに頻出するタイ料理で、ブログ記事としてはいささか食傷気味だが、やはり食べるとうまいのだ。
何度か説明済みかもしれないが、あえて繰り返しておく。
タイ料理とタイ語初心者の人は、何度も目にして暗記してほしい。
ヤム=和える。サラダのこと。
ママー=インスタント麺の総称。本来は会社名ないし商品名だが、一般名詞化している。
タレー=海。転じてシーフードもこと。普通はイカとエビが入る。
ここのヤムママーは、汁が多め。
最後は、真っ赤な汁がたっぷり残った。
この汁もおいしいが、さすがに辛いので、飲み干すのは無理。
うまいうまいと二人で完食。
食後は、カラオケ嬢の指令で、湿布張りをやらされる。
ほんと、小間使い扱いされているな、わたし。
ここに貼れ、きちんと貼れ、剥がれないように貼れと注文がうるさい。
へいへい。ちゃんとやりますよ。
上半身素っ裸の湿布姿で、ベッドにうつ伏せになるカラオケ嬢である。
「オー サバイサバイ」とご満悦の様子。
おっさんかよ!
というか、半日PC作業していたリアルおっさんのわたしが肩凝りしていないのに、寝ていただけの20歳そこそこの若い乙女がどうして肩凝りするんだよ。
まったく意味不明だ。
まあ、やっぱりかわいいから許す。
一人でバービアへ
まったく動こうとしないカラオケ嬢を横目に、もう少しだけPC作業をすすめる。
夜10時頃、さすがにわたしも飽きてきた。
そろそろ、夜遊びに出かけよう。
「ビール飲みに行くね。一緒に行く?」
どうせ行かないのはわかっていたが、いちおう聞いておく。
返事はやはり、「マイパイ(行かない)」
2時間で戻ってくるよと告げて、晴れて一人で夜のパタヤへ。
LKメトロのゴーゴーバー調査をしてから、バービアへ。
いくつもある馴染み系バービアの一つだ。
サンタ帽をかぶったバービア嬢がいい感じ。
おっと、見慣れない顔の若いバービア嬢がいる。
ママさんいわく、18歳の新人だそうな。
うーん、行き先々のバービアで若い新人があっさりと見つかるなあ。
まあ、お持ち帰りはできませんがね。
だらだら飲んでいると、カラオケ嬢から電話がかかってくる。
「帰りにガオラオ買ってきて~」との依頼。
もう腹が減ったらしい。
バービアを早々にお暇して、クイティアオ屋へ。
カシコーン銀行横のクイティアオ屋のガオラオが好みらしい。
関連記事:ソイブッカオのカシコーン銀行横にあるクイティアオ屋
ガオラオとは、麺抜きのクイティアオのこと。野菜たっぷりのスープみたいなもの。
40バーツのはずだが、50バーツ請求された。
値上がりしたのか、それとも持ち帰りにすると10バーツアップなのかは不明。
部屋へ戻って、カラオケ嬢にガオラオを渡す。
がつがつと食べておりました。
いやはや、丸一日外出せずに、ひたすら食っちゃ寝食っちゃ寝。
これで太らないのが不思議。
ウェストは細いままなんだよねえ。下っ腹はぽっこり出ているけどね。
こんなキーキアットなタイ女性との同棲生活、あなたもいかが?
いろんな意味で耐性が試されるよ。
ああ、肩凝った。