昨日岸田首相がロンドンで演説を行い、6月から水際対策を大幅緩和すると発表した。
G7並みのスムーズに入国できるようにするという。
いよいよ日本は開国へ動くかと思われた。
が、その後の報道ステーションの報道によれば、緩和はあくまでビジネス目的などの入国にかぎり、観光目的での外国人入国は対象としていないのだという。
入国時の検査は免除するとのことなので、空港検査はなくすつもりのようだ。
たしかに、検査がなくなれば空港での検疫手続きは短縮され、スムーズに入国できるようにはなるだろう。
出発前の陰性証明書の取得やアプリでの登録などは継続するということになりそうだ。
入国自体はスムーズになるかもしれないが、事前のPCR検査などハードルは高いまま。
しかも、外国人観光客の入国は引き続き不可だ。
観光鎖国継続である。
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外国人観光客受け入れ再開か?
と、日が変わって5月6日、FNNが独自情報記事を出した。
⇒https://www.fnn.jp/articles/-/356580
なんでも、観光目的での外国人の入国を早ければ今月中にも認める方向で検討しているという。
ただし、ワクチン3回接種済みの外国人で、旅程が事前に定められた、少人数での、パッケージツアー参加者にかぎるという。
感染拡大が抑えられれば段階的に拡大していく考えのようだが、それにしてもなんとも頼りない話。
他のG7諸国では、少なくとも日本からの観光目的での入国は検査も隔離も不要だ。
原則的に2回のワクチン接種でいい。
もちろんパッケージツアーに参加する必要もないし、旅程なんかあらかじめ決める必要もない。
自由に入国して自由に旅行できる。
観光客受け入れ再開について言及されただけでも大きな進展といえなくもないが、あまりにも遅れている。
パッケージツアーでの受け入れと聞いて、真っ先に連想したのがラオスだ。
ラオスではパッケージツアー参加でのみ観光客を受け入れている。
世界最貧国の一つであるラオスよりも遅れている日本。
どこがG7諸国並みというのだろうか。
まあ、入国時の検疫に検査も隔離も必要ないというならば、アメリカ並みとはいえるかもしれない。
イギリスやドイツなどは事前の陰性証明書取得も不要だ。
G7諸国には全然追いついていない。
日本入国に関しては、日本人でも外国人でも検疫手続きは同じだ。むろんビザ手続きは別。
ブースター接種済みであれば、原則として自宅待機が不要になるのは日本人も外国人も同じ。(一部指定国からの入国では3日間の強制隔離あるいはブースター接種済みで7日間自宅待機)
ブースター接種済みの外国人観光客ならば待機不要で自由に観光できるという狙いなのだろうが、なんだか中途半端すぎる印象。
空港検査がなくなるのは帰国日本人にとってはありがたい話ではある。
でも事前の陰性証明書取得が義務のままなら、やはり海外旅行のハードルは高いままだ。
海外渡航先でPCR検査を受けて陽性となれば帰国できなくなる。
タイでも岸田首相の声明が取り上げられている。
6月に日本はG7諸国と同レベルの入国規制措置にする。詳細は今月後半発表予定。といった内容だ。
「やった、これで日本へ観光旅行に行ける」と喜んでいるタイ人は多いかもしれない。
でも、全然G7並みじゃなくて、タイに滞在している日本人としてタイ人に対してなんか申し訳ない気分だ。
日本政府からはまだ正式発表はない。詳細も出ていない。
5月中に外国人観光旅行受け入れ再開が実施されるかもしれないし、6月には本当にG7諸国並に水際対策を緩和して、全面的に開国する可能性もある。
拙速に批判するのではなく、正式発表を待ちたい。
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