先日、タイ保健省はパンデミックをエンデミックへと移行する4段階の計画を発表した。
段階的に規制を緩めていき、7月1日にはパンデミックは終了とし、エンデミックを宣言する。これによりすべては通常通りの生活に戻る。
この動きはどうやら加速していきそうだ。
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さらなる規制緩和で通常生活を取り戻す
月曜日に定例のCCSA会見が開かれた。
現在タイ国内の新規感染者は依然として多いままだ。
ここ一週間の数値を見ても、2万人を超える水準がつづている。
ただ、オミクロン株感染者の90%が軽症未満。
新規感染者数は、昨年8月のデルタ株の時と同じ水準にあるが、重症患者や死者は少ない。
肺炎患者は昨年8月のピーク時で5,626人、今年2月は965人がピークだった。
医療体制は症例の多さに対処できるため、疾病対策を緩和するだろうと説明。
誰もがビジネスや活動、そして通常の生活様式を再開できるようにすると。
また、月曜日には政府広報官からも声明が出された。
今週金曜日のCCSA本会議ではプラユット首相が議長をつとめる。
この本会議にて、保健省はパンデミックのエンデミックへの移行における4段階計画を提案する予定だという。
保健省ならびに関連機関は、人々が通常の生活を送ることができるよう、状況に応じて感染予防措置を緩和する。
保健省によるエンデミック移行計画は4つのフェーズに分かれている。
第1フェーズ(3月12日から4月初旬):Combatting
病気の蔓延を抑えるための対策に焦点
第2フェーズ(4月から5月):Plateau
感染者数を低く抑えることに焦点
第3フェーズ(5月下旬から6月30日):Declining
1日あたりの新規感染者を2,000未満で維持することに焦点
第4フェーズ(7月1日):Post-pandemic
パンデミックからエンデミック(風土病)に移行する
できるだけ多くの人々、特に高齢者や基礎疾患のある人たちにワクチン接種を進めていくことに焦点が当てられていると政府広報官。
参照:https://www.nationthailand.com/in-focus/40013368
入国制限緩和、娯楽施設再開
4段階における規制緩和には入国制限や娯楽施設再開も含まれている。
第2フェーズの4月から5月には、Test&Go到着初日の検査をPCRからATKに変更する。
第3フェーズの5月下旬からは6月には、ワクチン接種済みなら入国時の検査を不要とし、バーやパブなどの娯楽施設を再開可能とする。
そして第4フェーズの7月1日には、入国制限を撤廃し、ワクチン非接種者であっても検査なしで入国できるようにする。
金曜日のCCSA本会議では、このような計画が提案されるはずだ。
TAT(タイ国政府観光庁)でも、タイランドパス終了を含めた入国制限緩和案を提案するとしている。
実際にどこまでどのように承認されるかはまだわからないが、4月1日以降の緩和は決定するかもしれない。
また、チェンマイでは、外国人観光客の滞在可能エリアを県全体に拡大するようCCSA本会議で提案するとのこと。
現在チェンマイは、一部エリアのみがブルーゾーン(観光パイロットエリア)に指定されている。
おそらくは、ブルーゾーンを県全体にするという意味だと思われる。
金曜日のCCSA本会議では、ゾーニングの変更も検討されるだろう。
ブルーゾーンでの規制緩和も進むかもしれない。
バンコク、チョンブリ(パタヤ)、プーケット、サムイなどがブルーゾーンに指定されており、店内でのアルコール提供が許されている。娯楽施設の再開は不可だが、レストランとして許可されれば営業再開が可能だ。営業時間は午後11時までとなっている。
規制緩和で営業時間の延長が決定となる可能性はある。
さすがに4月1日の娯楽施設全面解禁は難しいかもしれないが、通常の生活を取り戻すという以上、閉店時間を通常に戻すだろうし、娯楽施設の再開も重要な要素だ。
まとめ
どうやらタイは一気に規制緩和の方向へ進む気配が濃厚だ。
東南アジアでは開国へ向けた動きが活発になっている。
観光客を他に奪われるという心配もあるのかもしれない。
金曜日のCCSA本会議でどこまで決定するかはわからないが、エンデミック移行の道筋は示されるはず。
ソンクラーン中の規制措置決定、入国制限緩和、娯楽施設再開などなど、金曜日のCCSA本会議に注目する。
はたして、元の生活を取り戻すのはいつになるのか。
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