昨日8月23日、タイ保健省疾病管理局局長の声明が発表された。
タイ全国伝染病委員会は、「コロナと一緒に暮らすことを学ぶ」へと国の戦略をシフトすることを認めたという。
ウィズコロナ戦略への方針転換だ。
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タイはウィズコロナで規制緩和と開国へ?
疾病管理局局長によれば、新しい感染対策ガイドライン「Smart Control and Living with Covid-19」の採用を求める。
対策の一つは、高齢者や基礎疾患にある人など脆弱な人々になるべく多くのワクチン接種が実施すること。
また、誰もが感染しうるし誰かに感染させうることを前提とした迅速な症例追跡を重要視する。
公衆衛生システムの限界を超えないレベルに感染を封じ込めることが焦点となる。
企業にはバブルアンドシール措置を課す。従業員の10%に陽性が判明した場合、非感染者は職場内に28日間隔離されるが、操業は続けることができる。
すべての従業員は給料を受け取ることができ、経済的なダメージを防ぐことができる。
月曜日の新規感染者はタイ全国で17,941人。これは7月30日以来の最も低い数値となった。
この低下のために、ロックダウン措置によって多大のコストを支払った。
多くの事業の閉鎖、移動制限、夜間外出禁止令などの措置を取っており、経済的損失は大きい。
各種データは感染がピークに達したことを示しており、規制緩和は可能と保健当局は見ている。
来月のロックダウンの規制措置の緩和を提案する。
CCSAは、29都県のダークレッドゾーンで来月以降もロックダウン措置が必要かどうかを検討し、部分的に緩和できるかを判断する予定となっている。
また、10月の観光再開計画も提案する。すでにプーケットで実施している開国プロジェクトのパイロット版に基づき、他の観光地でも再開する。
国境での疾病管理チェックポイントを通過する際の規制を承認し、外国人旅行者受け入れ再開に備えるとしている。
規制緩和と開国計画の提案はあくまで予備的なもので正式決定ではない。
疾病管理局局長の方針転換の発言は、6月にプラユット首相が行った10月開国宣言を反映したものだ。人々に対して、ある程度のリスクを抱えて生きる準備をするよう求めている。
疾病管理局局長は、プーケットは7月1日にワクチン接種済み観光客に向けて再開しており、これは状況を制御できれば、経済活動を活性化し、人々が日々の生活を取り戻すことが可能だということを示していると発言した。
参照:https://www.bangkokpost.com/thailand/general/2169923/thailand-to-shift-strategy-to-learning-to-live-with-covid-19
参照:https://www.thaipbsworld.com/measures-adopted-to-prepare-thailand-for-safe-reopening-to-foreign-arrivals/
まとめ
いよいよ、タイはウィズコロナへと方針転換するようだ。
ロックダウン措置の緩和と開国へと舵を切る。
むろん、これは疾病管理局による提案に過ぎない。
首相の120日内の10月開国宣言の流れを汲んだものとはいえ、ここ1,2ヶ月の感染状況を鑑みれば10月開国が実現するとは誰も本気にしていなかった。
ロックダウン措置の緩和も一部に限定されるだろうし、開国も全面開国には至らないだろう。
すべてが10月にオープンになるとも思えない。
感染がピークを越えたいう状況分析に反対する声もある。感染者が実際の状況を反映しておらず、本当はもっと多いに違いないという声は大きい。
感染がさらに爆発する可能性もある。
でも、経済はもう限界だ。
ゼロコロナ戦略は放棄し、ウィズコロナ戦略へと転換せざるを得ないということなのかもしれない。
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