月曜日夜にプラユット首相が表明した11月1日に低リスク国からの旅行者は隔離を免除するという開国計画。
最初に隔離免除対象となる低リスク国は10カ国で、アメリカ、イギリス、ドイツ、シンガポール、中国が含まれるとの発表だった。
木曜日のCCSA本会議で残りの5カ国も決定し発表されるものと思われていたが、実際には発表されなかった。日本が低リスク国に含まれるかは不明のままだ。
その後の動きを見てみる。
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日本大使が首相に隔離免除を要請
10月14日、梨田和也大使がプラユット首相と面会した。
梨田大使自身がツイッターで報告している。
本日プラユット首相に面会しました。その中で、11月からの日本→タイへの入国に際する隔離免除を要請しました。どの国を隔離免除の対象とするかは、まだ結論が出ていないとのことです。
— 梨田和也 (@nassykaz) October 14, 2021
読んだままの内容だ。
低リスク国リストに日本が含まれているかは不明。
この面会の様子は、タイ国内でも報道されている。
梨田日本大使が首相を表敬訪問。首相は、ビジネスマン、技能労働者、学生、観光客といった様々なグループのタイ人に対する渡航制限の緩和を検討するように日本に要請した。
といった内容で、タイ側からの主張を伝えている。
国同士の往来は、相互主義が原則となる。
日本側がタイからの渡航を禁止しているならば、タイ側が一方的に門戸を開くことはない。
が、この情勢下では、相互主義はあまり意味がないかもしれない。
タイとしてはとにかく観光客がほしいし、ビジネス目的の旅行者も増やしたい。経済的にもう限界に来ている。
だからこそ首相はハイシーズンの観光再開を強引にでも推し進めようとしている。
日本にとってもタイからの観光客やビジネス客は大切だが、タイほど切羽詰まってはいない。無理して早急に観光客を入れる動機はない。
でもタイは是が非でも観光収入が必要。
となれば、タイが日本からの観光客を一方的に受け入れることになっても何もおかしくない。
ちなみに、10月15日に在タイ日本大使館は、日本からタイへアストラゼネカワクチンを追加で40万回分を贈与したと発表した。
これで4回目のワクチン贈与となり合計は約205万回分となる。
ワクチン供与の他に約2,000万ドルも支援していると付け加えた。
なんともいいタイミングだ。
低リスク国リストは来週半ば正式発表
10月15日にCCSA会見が開かれた。
発表が先送りになった低リスク国リストだが、リスト自体は出来上がっているという。
ただ、現在は内部調整中のため、まだ発表できない。来週半ばに正式発表する。
このリストは10カ国だけでなく、それよりも多い国が含まれるという。
タイ国内メディアでは、独自の予想を立てている。
全部で30以上の国がリスト入りすると見ており、その中には、日本も入っている。
むろん、これはメディアの予測にすぎない。
正式発表は来週まで待つ必要あり。
また、どういった規則が適用されるかも発表になっていない。
今わかっていることは、完全なワクチン接種を受けた低リスク国からの旅行者は、事前のPCR検査で陰性を証明し、タイ到着時の検査で陰性であれば、隔離を免除され、タイ国内を自由に旅行できるようになるというもの。
ただ、これには保健省が一部反対しているという。
保健省の提案では、到着時にPCR検査を実施し、検査結果が出るまでは、事前予約したSHA+ホテルの部屋内で待機し、最低1泊はホテルに宿泊する必要があるという。
つまり、現在のサンドボックスモデルと同じようなシステムを採用することになる。ただ、サンドボックスとは違い、タイ国内移動自由化までの必須滞在日数が7日ではなく、1日でいいことになる。
具体的な運用方法はまだ正式発表されていない。
低リスク国リスト発表とあわせて、来週半ばには明らかになると思う。
が、例によって、開始直前までばたばたと変更を繰り返し、正式決定となるのは開始前日や当日になる可能性も充分ある。
まとめ
低リスク国リストに日本が含まれる可能性は高いと思われるが、はっきりするのは来週半ばになる。
タイから日本への観光客受け入れ再開はともかく、日本人がタイから帰国する際であっても最低10日間の自宅待機は必須となっている。
タイが日本からの観光客を隔離無しで受け入れても、日本帰国時には自宅待機が待っているわけで、そう簡単にタイ旅行ができるようにはならない。
日本とタイを自由に往来できるようになるには、まだまだ時間がかかりそうだ。
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