貧乏節約型長期滞在者の心強い味方といえば、ソイブッカオにある常設市場。
とりわけ、ぶっかけ飯は手軽かつ安価で実に頼もしい。
なにを食べようか頭を使うのが面倒になった時は、自然と足が向かってしまう。
それほど気軽かつ有用なのがぶっかけ飯。
また、タイに限らず、東南アジアのローカル飯といえば、今も昔もぶっかけ飯だ。
ぶっかけ飯を制するものがアジアを制する、とはさすがにオーバーな物言いだけど、一般的な短期旅行者であっても、庶民の味を堪能したいなら、節約うんぬんは別にして、ぶっかけ飯は味わっておくべし。
いくら近代化の進む東南アジア・タイであっても、まだまだぶっかけ飯は健在なのだから。
というわけで、ブッカオ常設市場のぶっかけ飯をあらためて紹介しておこう。
以前にも同じような記事を書いた。
関連記事:長期貧乏滞在者の強い味方。ブッカオ市場のぶっかけ飯屋。
が、その後市場の改装などもあり情報が古くなってしまった。
完全新版としてお届け。
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ブッカオ常設市場
あたらめて説明。
地図
ソイブッカオの北側に位置する。クランクコーナーの手前側だ。
ソイブッカオにはもう一つ市場が存在する。南端にある市場である。
ここは、火曜日と金曜日に市場が開催されるため、「火金市場」と称されている。最近は日曜日にもそれなりに規模で出店があるけれど、基本は火曜と金曜日。
この火金市場と区別するために、毎日開催されている市場なので、「ブッカオ常設市場」とわたしは呼んでいる。
正式名称は知らない。
タイ人に言われせると、どちらも「タラートブッカオ」。
タラートが市場の意味だ。
タイ人と待ち合わせをする時は、要注意。どちらを指しているか、人それぞれなんで。過去何度もすれ違いを起こした経験あり。
常設市場の場合は、「カシコン銀行近く」と指定。火金市場の場合は、「パタヤタイ」と指定。これでわかってもらえるはず。まあ、火金市場の近くにもカシコン銀行銀行があるんでちょっとややこしいけど。
ブッカオ常設市場の様子
手前側が食べ物屋台群で、その奥が洋服中心の屋台群。
朝方の様子を頭上から撮影
夜にはこうなる
食べ物屋台は、正午前から徐々に準備が進み、昼過ぎにようやく全店営業開始となる。閉店は午後9時から10時くらい。
早朝と深夜は別の移動屋台が少し出没する。
洋服屋台はそれよりもやや遅め。午後2時か3時くらいから夜おそくまでの営業。
市場を頭上から観察したいなら、市場裏手にあるRコンアットサイアムホテルに泊まりましょう。ばっちり見えます。
関連記事:R コン ホテル アット サイアム (R-Con Hotel @ Siam)宿泊レポート@ソイブッカオ
屋台村フードコート
ソイブッカオ側から向かって右側の建物が、食堂街となっている。
屋根付きの屋台村と言おうか簡易フードコートのようなものだ。
屋台のような固定店舗が手前と奥に2列で並んでいる。
注文と会計は個別に行うが、テーブルは共同使用。
好きなところに座ればいい。
注文してから調理完成まで時間がかかるようなら、テーブルを指定しておくと、料理を運んでくれる。
壁際それぞれに無料の水あり。
勝手にコップを使っても大丈夫だ。
これまで水にあたったことはないけれど、衛生面が心配な人は、ドリンクカウンターでドリンクを買いましょう。
ペットボトルの水が7バーツか9バーツ。コーラでも12バーツくらい。安いです。
ぶっかけ飯屋
ぶっかけ飯屋は、現在2店舗。
向かって前列左端と、後列右端の2店舗だ。
前列左端の店
後列右端の店
営業時間は特に決まっていないようだが、午前中はまだオープンしていないことが多い。だいたい正午前くらいから準備を始める。閉店は午後8時か9時くらい。遅くなると、おかずの種類がどんどん減っていく。
調理したての新鮮で温かいおかずを食べたいなら正午過ぎに訪れるのがベターでしょう。
ぶっかけ飯の注文方法
ずらりと並んだおかずたち。
基本的に、どちらも同じシステム。
ごはんにおかず1品のぶっかけで30バーツ、2品で40バーツ。
マッサマンカレーなど一部特殊料理は1品で40バーツないし50バーツかかるものがあるが、基本は1品ぶっかけ30バーツ、2品ぶっかけ40バーツとなる。
料金表
あとは、カイダーオ(目玉焼き)やソーセージやトートマン(さつま揚げ)が10バーツなど、個別料理も少々。
いずれにせよ、細かい料理名の指定は不要。指差しでいい。
ご飯にぶっかけもらうなら、手でごはんを盛るジェスチャーをしながら、タイ語で「ラートカオ」とか英語で「ライス」とか言えばいい。
ご飯とは別の皿におかずだけを入れてもらうこともできる。その場合は、タイ語で「イエーク」、英語で「セパレート」と言えばいい。おかずの量が多くなるので、やや高くなり、1品30バーツほど。
普通はごはんにぶっかけるスタイルとなるが、グループで訪れるなら、別皿注文でいろんなおかずを楽しむのもいいだろう。
あと、ゲーンチュートーフなどのスープものも別皿のほうがいい。
本来は食べ終わってからの会計だが、最近はその場で支払いを済ませることが多い。
通常のおかず1品ぶっかけなら30バーツ、2品なら40バーツ、黙って渡せば問題ない。
では、ここ最近実際に食べたぶっかけ飯を紹介していこう。
料理名はすべてテキトー。
はっきりわかっているものもあれば、よくわからんものも多数。
わかっているものはタイ語での料理名を書いておいたが、どうせ発音もテキトーなんであまり信用しないでください。
どうせ指差し注文だし、行き当たりばったりで注文すべし。
せいぜい、具材と辛さを確認するくらいのもの。
イカのパッポンカレー
これは奥右端の店舗で、たまにしか見かけないが、一番おすすめだ。
単品乗せなら、わずか30バーツ。
イカの量はやや少なめながらしっかり入っているし、カレー味もいい。
これが100円以下。
他のおかずとセットで40バーツ。
豚肉とレッドカレー炒めみたいなやつ。
イエローとレッドで2度美味しい。
イカと豚肉のガパオ
イカと豚肉がたっぷり入ったガパオ。
ひょっとして、イカと豚肉のガパオは別々にオーダーしたかも。
ぶっかけ飯はローカル向けにつき、ガパオも激辛仕様となっております。ご注意を。
イカのガパオと野菜炒め
またまたイカのガパオ。
野菜炒めは豚肉入り。パットパックルアンミットムーと呼べばいいのだろうか。醤油ベースっぽい味付けに唐辛子が添えられている。唐辛子さえどければ、辛さなし。日本人の口に合います。
カナームークロップと何か
おそらく、奥右端のぶっかけ飯屋で食べたもの。
ここのカナームークロップはけっこうおいしい。カリカリに揚げた豚肉とカイラン菜を炒めたものが、カナームークロップ。
もう一品は、よくわからない野菜炒め。
どちらも辛くない。食べやすい。
ムートートと卵とじ
これは手前左側のぶっかけ飯屋のもの。
豚肉に衣をつけた揚げたものがムートート。脂身たっぷりだけど、ご飯が進む。ちょっと味が足りないなら、テーブルの上のナンプラーをふりかけてやるとよい。
野菜の卵とじでバランスを整える。この卵とじは、辛さゼロ。食べやすい。
ガパオムークロップと卵とじ
カリカリ豚肉のムークロップを使ったガパオ。よく食べられるのは豚肉ミンチのムーサップだが、ムークロップを使ったガパオもおいしい。
卵とじは、ついつい食べてしまう。
野菜炒めと卵とじ
またまた、卵とじ。どんだけ好きなんだか。
野菜炒めは豚肉たっぷり。唐辛子もほとんど入っておらず食べやすい。
ムートートと野菜炒め
豚肉の唐揚げと、正統派野菜炒め。
この野菜炒めは野菜の種類が豊富だが、肉は少なめ。
マッサマンカレー
奥右手のぶっかけ飯屋。
たぶん、マッサマンカレーだが、かなり濃い味付け。
ご飯とカレーは別皿にしてもらい、計50バーツ。
ここのマッサマンカレーよりは、夕方からソイブッカオ北端の交差点で営業しているぶっかけ飯屋がおすすめ。
関連記事:マッサマンカレーがうまいブッカオとパタヤカン交差点のぶっかけ飯屋
カナームークロップと野菜炒め
ちょっと野菜多めを意識してセレクト。
緑黄色野菜たっぷりで、なんとなく健康に良さそう気もするし、食べている環境や調味料を考えるとやっぱり体に悪そうな気もする。
ま、うまいから別に気にしない。
豚肉のレッドカレー炒めと豚肉野菜炒め
レッドカレーペーストをまぶした豚肉炒めと、豚肉入り野菜炒めのダブル豚肉。
レッドカレーはかなり辛い。ああ、辛い。辛いったら辛いのだ。
ついでに、近くの唐揚げ屋台で、1本10バーツの唐揚げを2本購入した。
この唐揚げ串は営業時間終了間際になると3本20バーツに値下げすることが多い。
座席への持ち込みは自由だ。
ぶっかけ飯は単品おかずにしておき、唐揚げを持ち込んでセットにして食べる方法はよく使う。
50バーツでけっこう腹が膨らむ。
カナームークロップと野菜炒め(青唐辛子入り)
またしてもカナームークロップ。
ぶっかけ飯屋のカナームークロップはおいしいんだよねえ。
これまた定番の豚肉入り野菜炒めも安定感高し。ただし、この野菜炒めは青唐辛子みたいなやつがたっぷり入っていて、かなり辛い。要注意。
頭を使うのが面倒になったら、ついついこの2品を選んでしまいがち。
イカのガパオと鶏肉の何か
左側はイカのガパオだろう。たぶん、そうだ。
右側の肉がよくわからない。たぶん、鶏肉。かなり濃い味付け。たっぷり味が染み込んでいる。骨が多くて食べにくい。ひょっとして、カエルかなあ。いやでもカエルにしては身が大きいような気がする。ま、何でもいいか。鶏肉もカエル肉も似たような味だし。
赤唐辛子入りで激辛。これはきつい。
手前左端のぶっかけ飯屋のおばさんも、「辛いけど大丈夫?」と聞いたきたほど。
ムートートと卵とじ(ふたたび)
大好物の2品をまたもや盛ってみた。手前左のぶっかけ飯屋だ。
でも、おばさん、盛りが少ないんじゃないですかね。
もうちょっとがんばってほしい。
ラーブムーとゲーンチュートーフ
イサーン料理であるラーブもぶっかけ飯屋におかずとして並ぶ。
単品のせで30バーツ。かなり辛い。
あとは、別皿でゲーンチュートーフを入れてもらう。
白菜などの野菜、春雨、肉団子、トーフ(卵豆腐)入りのあっさり味スープがゲーンチュートーフだ。
野菜を多めに摂取しつつ、濃い味は避けたいときに重宝するタイ料理だ。
30バーツ。
セットで合計60バーツとやや豪華な内容。
さすがに量が多かった。スープは2人でシェアするとちょうどいいでしょう。
まとめ
とりあえず、今回のパタヤ沈没生活の中で実際に食べたぶっかけ飯をかいつまんで紹介した。
好みはひとそれぞれ。これはちょっとなあと敢えて選んでいないおかずは他にも多数あり。
直感と好みで選びましょう。
タイ語やタイ料理名なんて知らなくても楽しめるのがぶっかけ飯。
アタリかハズレかは、自分の直感次第。
ハズレても30バーツか40バーツだ。
短期旅行者であろうと、金持ちであろうと、東南アジア旅行の醍醐味の一つはローカルな食事と雰囲気を味わうことにある。
パタヤにはもっとローカルな市場やぶっかけ飯屋は他にもあるけれど、とりあえず旅行者がローカル気分を味わうにはブッカオ常設市場が一番お手軽です。
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