LCCのフライトでは、キャンセル不可が当たり前とされる。
乗客の都合によりフライトに乗れなくても、キャンセルも返金もできない。
急用や急病などでフライトに乗れず、チケット代を全額無駄にした人も多いだろう。
LCCでもなんとかキャンセルして全額返金されないものだろうか。
エアアジアが新しい機能を導入した。
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エアアジアのイージーキャンセル
このたび、エアアジアのホームページならびにアプリであるAirAsia MOVEがイージーキャンセルを導入した。
これは、乗客が出発の48時間前までにエアアジアのフライトをキャンセルして、10日以内に払い戻しを受けられるという追加機能だ。
チケット予約時に追加のアドオンを購入しておくことで、キャンセルと返金が可能となる。
座席指定や食事などの追加オプションも含めて、80%から100%の補償範囲でキャンセル返金オプションを選択できる。
イージーキャンセル機能は、韓国行きとインドネシア国内線をのぞいたすべてのエアアジア路線で利用できる。
クアラルンプールからアルマイトおよびシドニーへのエアアジアX便などは、5月末までに利用可能になるとのこと。
発表は以上。
イージーキャンセル利用方法
実際の予約画面で確かめてみよう。
イージーキャンセルは、エアアジアホームページもしくはエアアジアアプリでのエアアジア便の予約購入時にしか適用することができない。
代理店経由での購入ではイージーキャンセルのオプションをつけることは不可。(代理店でも座席指定や預け荷物追加などのオプションをつけることはできる)
エアアジアホームページにて、6月の関空発バンコク行きのタイ・エアアジアX便を検索してみる。
現在25%オフセール開催中のため、片道総額20,990円と表示される。最近では安いほうの価格帯だ。
注意書きも掲示してあり、「フライトをキャンセルする必要があるならば全額返金を得よう。心の平穏のためにイージーキャンセルを追加しよう」
なんだか恩着せがましいな。
フライトを選択して予約を進める。
搭乗者情報登録や預け荷物などのアドオンの選択画面となる。
ここでは、自動的に預け荷物の欄にチェックが入っているので、機内持ち込み荷物だけの人はチェックを外すことを忘れずに。
合計金額を確かめてから、次へ進む。
次が支払画面となるが、支払いの前にイージーキャンセルのタイプを選択するよう促される。
EASY CANCEL-どんな理由でもOK
選択肢は3つ。
返金率100%なら4,999円、返金率80%なら2,249円、返金不可の予約を希望(追加費用なし)
返金率100%を選択すると、4,999円が支払額に追加される。
そして、クレジットカード払いの選択をすると、手数料が800円かかる。
よって、合計26,789円となった。
本当に行けるかどうかわからないけれど、とりあえずチケットを抑えておきたいという人にはイージーキャンセルはいいかもしれない。
予定通りにフライトに乗れれば4,999円は無駄になるけれど、心の安定剤にはなる。
イージーキャンセルが付けられるのは、チケット予約時のみだ。
座席指定や預け荷物の追加は、予約後でも追加購入できるが、イージーキャンセルは不可。
本当に行けるか不安な人はチケット予約時に選択しておくこと。
代理店購入時のキャンセルと変更
代理店経由でエアアジアのチケットを予約する際には、イージーキャンセル機能を利用することができない。
トリップドットコムで確かめておこう。
同じ日の同じフライトが、20,570円で販売されている。
トリップドットコム限定割引で1,090円オフとのことで、エアアジアから直接予約するより安くなっている。
しかも、トリップドットコムではクレジットカード決済手数料は不要。
ということは、エアアジアよりも、トータルで1,220円も安くなる。
トリップドットコムではいくつかのチケットの種類があり、払い戻し可の運賃も販売している。もともとの価格が少し高いうえに、払い戻し手数料が20,200円からとなっている。これは意味がない。
一番安い運賃の20,570円のものでも、変更は可能となっている。ただし手数料が8,800円より。キャンセルではなく、日程変更だ。急用のため、予約していたフライトに乗れずとも、別の日のフライトに変更できる。手数料がかかり、また新しいフライトの運賃との差額を支払う必要も出てくるはず。それでもチケットが完全に無駄になることはない。
エアアジアのイージーキャンセルよりも、トリップドットコムの安いチケットを買っておいたほうが無難なような気がする。
もともとの価格が安い上に、いざとなれば手数料を払って変更もできる。
個人的には、ここ数年はもうエアアジア利用時にエアアジアのホームページでチケットを購入することはなくなった。
毎回トリップドットコム経由で購入している。
トリップドットコムで購入しても、エアアジアのホームページやアプリでオンラインチェックインできて、Eボーディングパスも発行されるので、なんの問題もない。
まとめ
というわけで、エアアジアのイージーキャンセルは、使えそうで使えなさそうという結論となった。
でもまあ、もともとの運賃次第かなとも思う。
安い運賃のフライトであれば、自分の都合で乗れなくなっても、諦めがつくというもの。
逆に高い設定の運賃をキャンセル不可で購入して、本当に乗れるのか不安を抱えたまま搭乗日を待つのもしんどい。数千円で心の安定が得られるならばと、追加オプションをつけるのもいいかもしれない。
ちなみに、フルサービスキャリアでも事情は似たようなもの。
セール安売り運賃では、キャンセル不可が当たり前だ。変更も手数料がかかる。
少し上の高い運賃クラスでは、キャンセルが可能となる。それでも払い戻し手数料がかかる。最上位運賃クラスは手数料なしでキャンセル返金可能だったりするが、ものすごく運賃設定が高い。
キャンセルするかもしれない人は、安心を金で買う。
LCCもフルサービスキャリアも同じことだったりする。
予定どおりに乗れるのが一番なんだけど。
あと、航空会社都合によるフライトキャンセル時の対応は、フルサービスキャリアのほうが親切で手厚い。それまた安心は金で買うってことで。
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