5月1日のタイ入国措置が大幅に緩和され、タイは実質的に開国した。
タイへの旅行者は増えている。
ただし、渡航希望者にとっての障害が面倒なタイランドパス登録義務だ。
タイランドパスの将来についてCCSA会見にて言及された。
新しい入国措置については、来週金曜日に議論され、決定されそうな雰囲気となってきた。
CCSA発表資料と会見内容をレビューしておく。
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タイ入国者数
5月1日のタイ開国以降の入国者が発表になっている。
空路での入国者となる。
5月1日から11日の空路入国者
181,804人
・隔離免除181,615人
・5日間隔離189人
タイと外国人の内訳
タイ人
・隔離免除32,504人
・5日間隔離59人
外国人
・隔離免除149,111人
・5日間隔離130人
開国初日5月1日の入国者は21,549人
以降、19,503人、14967人、16,278人と続く。
1日あたりの空路入国者平均は16,527人。
外国人にかぎれば13,567人だ。
5月1日から11日までのタイ空路入国者の出発地トップ10
1.シンガポール22,658人
2.インド15,357人
3.マレーシア8,792人
4.イギリス7,379人
5.オーストラリア7,238人
6.アメリカ7,037人
7.UAE6,892人
8.カンボジア6,835人
9.ベトナム6,146人
10.ドイツ5,896人
シンガポール、マレーシア、カンボジア、ベトナムといったASEAN諸国からの入国者が多い。
インドからは急増中。一週間前の発表では、インドからの入国者は3,414人だった。この一週間で12,000人も増えている。
先週の発表同様に日本はランクインせず。
なお、海外からの入国者からの感染事例は3人。
そのうち1人は、日本から外国籍旅行者(おそらく日本人)。Test&Goで入国後に感染が確認されている。
日本帰国のためのPCR検査で陽性となり感染確認されたものとみられる。
タイランドパス申請数
新しいタイ入国規則でのタイランドパス登録は4月29日に始まった。
4月29日から5月10日にタイランドパス登録件数
申請:367,542
承認:354,545
却下:6,987
保留中:6,100
1日あたりの平均は30,628件となっている。
空路入国だけでなく陸路入国でも、ボーダーパス利用者以外はタイランドパス登録は必要だ。
マレーシアやカンボジアやラオスからは陸路入国者も多いようだ。
タイ陸路国境は17県30箇所でオープン
CCSAが陸路国境検問所のオープン状況について資料を発表している。
常設国境の開放と題して、ムクダハンにあるタイ・ラオス友好橋の様子を映している。
陸路国境も続々と開放された。
資料によれば、17県の陸路国境がオープンしている。カッコ内はオープン済みの検問所の数。
ルーイ(3)
ナコンパノム(2)
ノンカイ(2)
ムクダハン(2)
ブンカーン(1)
シーサケット(1)
スリン(1)
サケオ(2)
チャンタブリ(2)
トラート(1)
ターク(2)
カンチャナブリ(1)
ラノーン(1)
ソンクラー(3)
ナラティワート(3)
ヤラー(1)
サトゥーン(2)
全部で17県30箇所となる。
あくまでタイ側の国境検問所が開放されているのであり、隣国の国境がオープンになっているとはかぎらない。
サダオ、ノンカイ、アランヤプラテート、スリンなどでは相互往来が実現しているようだ。
すべての国境についてははっきりした情報は出ていない。
すでにカンボジア、マレーシア、ラオスは開国済み。
おそらくはタイからの陸路も可能なはずだが、現地での情報収集が必要。
また、ミャンマーは5月15日観光ビザ発給を再開する。
タイ側の受け入れ限定だが、タークのメーソート国境はすでにオープンとなっているようだ。
チェンライについては上掲リストに記載がないため、メーサイ国境はまだオープンしていないもよう。
タイランドパスの要件緩和あるいは廃止の検討
5月12日のCCSA会見でタイランドパスの現状と将来について発表された。
まず、タイランドパスが終了との話が出ているが、現時点ではタイランドパスは継続していることを確認。
5月1日に入国措置が緩和されたが、タイランドパスでの登録は必須のままだ。
CCSAではタイランドパスの今後について議論をしているところ。
将来的にはタイランドパスはさらに緩和ないし撤廃されるだろうとしている。
外務省が担当する英語版のCCSA会見では、タイ国内の状況が改善しつつある中、さらなる規制緩和を検討しており、これはグッドニュースであるという伝え方をしていた。
その口ぶりからすると、どうやらタイランドパスの緩和ないし撤廃はほぼ決定的と見てよさそうだ。
決定がなされるのはCCSA本会議においてとなる。
CCSA本会議は2週間に1度開催される。
次回のCCSA本会議は来週金曜日の5月20日の予定。
ここで新しいタイ入国措置、ひいてはタイランドパスの運用方法が決定される見込みだ。
先日のアヌティン保健大臣の発言では、タイランドパスの撤廃はまず帰国タイ人から適用するという案が出ている。その後に外国人にも拡大し、タイランドパスを全面廃止するのだという。
昨日のCCSA会見では、新しくなるであろう入国措置やタイランドパスの運用方法の中身については特に言及がなかった。
まず来週のCCSA小会議にて検討され、20日のCCSA本会議にて最終承認され、決定事項は6月1日に施行開始という流れになるかと思う。
はたして6月1日からタイランドパスが全面廃止となるのか、それともタイ人のみとなるのか、はたまたタイランドパスはやっぱり継続とするのか。
現行では必須となっている医療保険1万ドルの加入はどうなるのか。
来週のCCSA本会議の結果を待ちたい。
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