(2日目夜続き)
友人たちとのウォーキングストリートのゴーゴーバーめぐりを終えて、わたしは一人、コヨーテさん働くバーを訪れることにした。
さあ、今夜こそコヨーテさんと再会できるのか。
半ばやけっぱちでドアを開ける。
が、やっぱりいなかった。
まったく姿が見えない。
どこに行ったのか、コヨーテさん。
連絡しても梨のつぶて。
こりゃあだめだ。
ろくにビールに口もつけず、傷心のまま出口へ。
時刻はちょうど深夜0時ころ。
ゴーゴーめぐりですっかり体が冷え切ってしまった。もうビールは飲めない。心も冷め切った。
もういい。
帰ろう。
今回はついていない。
どうでもいい気分だ。
帰って寝よう。
と、コヨーテさんの働くバーを出たところで、ポケットの中のスマフォが振動した。
今年3月頃に知り合ったゴーゴー嬢からのフェイスブックメッセージだった。
某ゴーゴーバーで知り合って、連絡先はゲットしていた。ペイバー経験はないけど、休みの日に食事くらいは一緒に食べにいく間柄。いつか部屋を連れ込んでやろうと、唾をつけておいた。
例のコヨーテさんとうまくいきそうにないんで、パタヤ到着の連絡だけはしていた。
何でも、ゴーゴーバーのダンサーはやめて、派遣コヨーテになったそうだ。10日契約で1万バーツのよくある雇用形態。
年齢は20歳。子供なし。細すぎるほどのスタイルと美形顔なんで、派遣コヨーテでも納得のレベル。
その20歳派遣コヨーテ嬢は、ちょうど10日勤務を終えて、本日は休日とのこと。
電話をかけてみると、「I miss you」を連発してくる。
これから勤務先に10日分の給与を受け取りに行くそうだ。
で、それを終えると、わたしの部屋を遊びに来るという。
わたしの宿の場所を聞かれた。
おお、まじか
いや、期待はしないでおこう。
期待すればするだけ落胆が大きくなる。
とにかく今は疲れた。
部屋に帰って先に寝る。
と、深夜1時半頃、20歳のコヨーテ嬢から電話がかかってきた。
わたしの部屋へ向かうバイタクに乗ったそうだ。
あわてて、ベッドから起き出て、迎えに行く。
ちょうどバイタクが到着したところだった。
ひさしぶりに再会。
抱きついてきて、ここでも「I miss you」を連発する20歳コヨーテ嬢。
そのまま部屋へ連れ込む。
おお、願ったり叶ったりの展開じゃありませんか。
くぅ~
捨てるコヨーテ嬢あれば拾うコヨーテ嬢あり。
しかも、例のコヨーテさんより若くてスタイルもいいし顔もいい。色も白い。
これぞ、パタヤマジックだ。
疲れた眠たいと言って、ベッドに寝転がる20歳コヨーテ嬢。
わたしもその横で寝る。
抱きついてくるコヨーテ嬢。
これは、いける。
きつく抱きつしめてチュー。
眠たいからブンブンなしというコヨーテ嬢。
いやいや、やるでしょ、このシチュエーションなら。
「うん、わかった。寝るだけね。でも、服を着たまま眠るのはよくないよ。服を脱ごうね」と、甘い声でささやきながら、服を脱がせることにした。
まずは着ているTシャツをまくりあげて、ブラのホックを外す。抵抗しない。
Tシャツもそのままの勢いで脱がせてしまう。
それから下へ移動。ホットパンツを履いていたので、下着ごと一気に脱がす。
一糸まとわぬ姿となる20歳の美形コヨーテ嬢。
全裸は初めて見た。
すばらしい。
もうこっちは過剰なまでの臨戦態勢である。矛が誇らしげに反り返っている。
彼女の手を握り、わたしの下腹部へ誘導。華奢な手を上下に動かしてくれた。
たまらんなあ。
上に乗っかってやろう。
胸を揉み、彼女の下腹部を刺激。
でも、反応がない。
本当に眠たいみたいだ。
「ノーブンブン スリープ」と繰り返す彼女。
うーん
ここは、押し通すべきか、引くべきか。
ちょっと思案のしどころだぞ。
無理にでも、やれないことはない。
もちろん、一発やったらカネは払うつもりだ。
でも、ここで無理にやれば、あとあと部屋に来てくれなくなるかもしれない。
ぐっとこらえることにした。
第一、わたしもすごく眠たかったのだ。
今回のパタヤ滞在は二ヶ月もある。
あせることはない。
じっくり攻め落とそう。
ここは紳士的にふるまうべし。
オッケー。グッドナイト。
裸で抱き合って眠る。
彼女からしっかり抱きついてくる。
細くてスレンダーな体は、とっても抱き心地がよかった。
翌朝6時ころ。
「ハングリー」と言って、彼女が起き出す。
さくっとシャワーを浴びて、そのまま服を着ていた。
で、あっさりと帰宅。
疾風怒濤の勢いだった。
当然、カネの要求は無し。
まあ、なんというか、おてんば娘というかじゃじゃ馬娘というか、おもしろい子だなあ。
でも、一バーツにもならないのに、わざわざ2倍ほどの年齢のおっさんと裸で抱き合って眠るためだけに部屋へ来るなんてことは、普通は考えられない。
ということは、それなりに好意を抱いてくれているはずだ。いや、そうだと信じたい。
いやあ、やっぱりおもしろいなあ、パタヤは。
これだから、やめられん。
でも、やっぱり一発やっておけばよかったかな。
まあ、いいか。