3日目
20歳コヨーテ嬢が帰ってから、もう一度眠る。やはり疲れがたまっているようだ。がっつり昼近くまで寝てしまう。
昼飯は、近所の屋台でガパオムー。
豚肉をムーサップにするかムーシンにするか聞かれた。
ムーサップが豚ミンチ。
ムーシンが普通の豚肉。
やはり、ここは定番のムーサップにしておく。
この屋台は安定のうまさ。
カイダーオ(目玉焼き)付きで50バーツ。
おいしいガパオを食べていると、タイを実感できるなあ。
友人の宿泊しているホテルのプールサイドでいただく。
ドリンクは街角のフルーツジュース屋台で購入した生しぼりオレンジジュース(20バーツ)。
ドリンキングストリート
夜、友人3人と再集合。
パタヤカンにあるレストラン「プラジャンバンカオトム」で食事。
食後、パタヤカンからソンテウを乗り継いで、ノースパタヤへ移動。一人20バーツ。
目指すはドリンキングストリート。
パタヤの数あるバービア群の中では、比較的レベルの高い方である。
時刻は8時前。
やはり客が少ない。
いつもなら、ビリヤード台が占領されていて、その隙間を縫うようにして歩かねばならないところだが、とにかく客が少なくて、すいすい歩くことができる。
半分以上のバービアで客がゼロ。
しかもバービア嬢の出勤人数も少ない。
こんなに寂れたドリンキングストリートは初めて見たかも。
今日の主役は、タイ初心者の友人である。
気になるバービア嬢を見つけたら教えてくれと伝えてある。もちろん、バービア好きのわたしは、友人のアテンドながらも、各バービア嬢のチェックは怠らない。
とりあえず一往復してから、初心者の友人が指名したバービアの席に座る。
バービア嬢は二人しかいないが、どちらもまずまずかわいい。あとキャッシャーが一人。
話をきくと、もう少ししたら何人か出勤してくるらしい。
ビール1本85バーツ。ちょっと高め。
でも、おつまみが付いてきた。
ピーナッツと茹で野菜。ありがたいけど、野菜はあんまりおいしくない。
景気付けにバービア嬢とビリヤード勝負することに。
バービア嬢が勝ったら、リンガベルという太っ腹企画だ。
初心者の友人がまず勝負。あっさり敗北して、リンガベル。
ドリンクはバービア嬢だけに進呈するリンガベルスタイル。キャッシャーと合わせても3人だけなんで、せいぜい450バーツの出費。
これで少しでも盛り上がってくれれば、もうけもの。
続いて、別の友人が、もう一人のバービア嬢とビリヤード勝負。
また、負けた。リンガベル。さらに盛り上がる。いつの間にか、バービア嬢が一人増えていた。それでも600バーツくらいの出費か。
次はわたしの番。
負けるわけにはいかない。真剣に球をつく。
相手は出勤してきたばかりのバービア嬢。かなり下手くそだった。
うーん、余裕で勝ってしまったが、場はちょっと白けるな。まあ、しょうがない。
最後に、もう一人の友人がビリヤード勝負。
かなりの長丁場の試合。
でも敗北。
リンガベル。
おっと、いつの間にか、バービア嬢が増えており、ボス風のママさんもやって来ている。えらい人数に膨れ上がっているぞ。
1リンガベル、1200バーツくらい。
友人は嘆いていた。かわいそう。
結局、初心者の友人とバービア好き友人は、ここでペイバー。
どちらも22歳のバービア嬢。
バーファイン300バーツ。
ショートの言い値が1500。交渉すると、あっという間に1000に下がった。
とりあえず、今現在のドリンキングストリートはガラガラだ。
もう選び放題である。
どこまで選べるレベルのバービア嬢がいるかは別問題だけどね。
チップは、やはりショート1000バーツが相場だ。ロングはやっぱり2000かなあ。
ちなみに、ペイバーした友人たちは、ドリンキングストリートからLKメトロ近くのホテルまで、ソンテウをチャーターして200バーツだったとのこと。
ここで二人とは別行動。
わたしは、ゴーゴーバー好きの友人と行動をともにする。
またしても、ウォーキングストリートへ。
ウォーキングストリートで失恋酒
昨晩部屋へ泊まりに来た20歳の派遣コヨーテ嬢が、今日からまた働くとのこと。
彼女のバーへ遊びに行くことにする。
派遣コヨーテなので、おそらくバーファインは1500バーツか2000バーツくらいだろう。予算的にペイバーは不可能だが、顔だけでも見せに行ってやると、喜んでくれるに違いない。
「ダンス見に来てね~」と言っていたしね。
が、いなかった。
連絡してみると、「今日は寝てる」とのこと。
おいおい、いいかげんだなあ。
よし、こうなったら、例のコヨーテさんとの最終決着戦だ。
三度目の正直。
友人とともに、彼女のバーに入る。
もうどうにでもなれ。
いた。
ドアを開けると、ステージの一番手前で踊っていた。
すぐにわかった。
やっと対面できた。
が、彼女はこちらを見てくれない。
わたしの来店には気づいているはずだ。
が、完全無視である。
わたしは彼女をじっと睨む。ダンスを凝視する。
でも、彼女はやはり完全無視だ。
同行してくれた友人も、「これはダメでしょう。早く帰れオーラが出てますよ」との弁。
終わった。
もう終わりだね、と頭のなかでメロディがリフレインしている。
何が何だかよくわからないが、これで終わった。
彼女のフェイスブックの投稿やLINEのタイムラインを見ていると、外国人の影がちらちらするようになっていた。
たぶん、男だ。
太客ができた。
そうに違いない。
別にいい。
わたしと一緒にいてもカネにならないと見切りをつけたのだろう。
実際その通りだから、これはもうしょうがない。
彼女は、イサーンの田舎にいる家族のためにカネを稼がねばならないのだ。
それが彼女の人生なのである。
わたしは、その中のほんの一コマに過ぎない。
1ヶ月だけ楽しい時間を共有できた。
それでよしとすべし。
結局、コヨーテさんとは一度も目線を合わせることすらなく、バーをあとにしたのだった。
こんなことは、タイで夜遊びしていたら、当たり前のこと。
気にしたってしょうがない。
バーを出て、空を見上げる。
おかしいな。
ウォーキングストリートのきらびやかなネオンが、妙に揺れている。
ちょっと目頭が熱くなっているのかもしれない。
「失恋っすね。飲みましょう」と、体育会系年下の友人が気を使って励ましてくれた。
持つべきものは友なのである。
ザ・シー
なじみのゴーゴーバー。
が、古参のダンサーやママさんの姿が見当たらない。
おっと、数年前にペイバーしたダンサーが、ふくよかな体型になってカムバックしている。
子どもを産んだそうな。昔はスレンダーな美形だったのになあ。
時の移り変わりを感じさせた。
ドラフトビール1杯で退散。
エレクトリックブルー
二度目の来店。
ここはステージが二つに分かれている。
前回は、端っこの席に座ったため、片方のステージしか見えなかった。
今回は、ステージとステージの間にある席に陣取った。ここなら両方のステージを見ることができる。
意外と質の高いラインナップ。悪くないぞ。
ずっと笑顔を送ってくる、童顔のスレンダーなダンサーが気になった。
ダンスを終えると席にやってくる。
22歳。パタヤ出身の地元っ子。
今回の滞在初のレディドリンクを進呈。
胸はほどほどの大きさ。スタイルは抜群だ。
でもちょっとノリはもうひとつ。軽いセクハラにしか応じてくれない。
いつの間にか、友人は他のダンサーやウェイトレスに囲まれていた。特にオカマのウェイトレスにがっつりロックオンされているぞ。体育会系でガタイがいいもんだから、オカマにもてもての友人である。かわいそう。
わたしは22歳ダンサーを放流。
他のダンサーを物色してみる。
どこかで見かけたことのあるダンサーがサインを送ってくる。
綺麗系の顔立ち。確かに見覚えがある。
彼女が近づいてきて、立ち話。
向こうもわたしのことを覚えているらしい。
こういう時は以前の職場を尋ねるのが早道。
「ムアコーン タムガーン ティーナイ(以前はどこで働いていたの?)」と聞くだけ。
ムアコーン=以前は、昔は
タムガーン=仕事
ティーナイ=どこ
英語なら、「Where did you work before?」と質問すればよし。
で、彼女の答えは、「コネコー」
コネコー?
ああ、子猫ね。はいはい。思い出した。
そのコネコーには入ったことはないけれど、別のバービアのパーティで知り合った。たまたま彼女も客として遊びにきており、一緒に飲んだり、踊ったりした。その後、会うことはなかった。もう半年くらい前の話だ。
よく覚えているもんだ。感心する。
コネコーをやめて、エレクトリックブルーへ移籍して、2ヶ月くらいだそうな。
日本人バービアとゴーゴーバーのどちらが儲かるかはしらないけど、とりあえず頑張ってほしい。
そろそろ退散。
生ビール90バーツ。レディドリンク160バーツ。計250バーツ。
友人はしっかりタカられてしまい、800バーツくらい払っていた。失恋酒に付き合ってもらっただけなのに、かわいそう。
LKメトロへ
ウォーキングストリートはもういいか。
地元に帰ろう。というわけで、ソイLKメトロへ。
深夜のラーメン
体が冷えたので、温かい汁物が食べたい。
ソイダイアナ側の入り口にある屋台でバミーナムを食べる。
ここのバミーのスープはとにかくうまい。きちんと味がついており、辛子や酢などで味付けしなくとも、そのままで充分美味しいレベル。
たしか45バーツだったはずが、40バーツに値下げしている。
タイの飯屋で値下げなんて初めて聞いたぞ。
量や味が落ちているわけでもないのに値下げしてくれるなんて、うれしい限り。
この屋台は、クィティアオの他にもカオマンガイも置いてある。どれもおいしいのでおすすめだ。
関連記事:ソイLKメトロ入り口のおすすめバミー屋台
パラダイス
もうちょっとだけゴーゴーバーをのぞいていくことに。
ディスティニーに入ってみたが、ダンサーも少なくてかなり寂れ気味。まあ、もう遅い時間帯だし、しょうがないか。
ついで、パラダイスへ。
まだマシかなあ。
何人かダンサーが言い寄ってきた。
バーファイン1000、ショート2000だそうな。
ここも経営者が変わって改装してから高くなったもんだ。
2,3年前までは、バーファイン600、ショート1500がデフォルトだったのに。
もう時の流れには抗しえないのか。
ビール大好き体育会系友人だが、ここで限界を迎えた。
これ以上は飲めない。
わたしももう無理。
今夜はこれまで。
わたしの失恋酒に付き合ってくれて、ありがとう。
まあ、本当はそんなに気にしてないんだけどね。
とりあえず、コヨーテさんとは完全に終わり。
少なくとも、こちらから連絡することはない。
出会いあれば別れあり、別れあれば出会いあり。
タイの夜遊びなんて、その連続だ。
楽しくやろうぜ。