30日目
【ウドンタニーの朝】
早朝5時起床。
日本対ギリシャ戦。
ひどい内容だった。
これでは勝てない。
がっかりだ。
気分転換と買い物をかねて、近所を散歩。
トップマンションのすぐ近くにセブンイレブンがオープンしていた。これは便利。
これまでサンパンタミット通りにはコンビニがなくて不便だった。
新しいセブンは無駄に広い店内。
パンと缶コーヒー。それとシャンプーを購入。
部屋に帰ってからシャワーを浴びてさっぱりする。
もう一度横になれたらさぞ気持ちいいのだろうが、バスの出発時間は朝8時半だ。寝過ごす可能性が高い。ぐっと我慢。車中で眠ればいい。
早めにバスターミナルへ移動。
407の事務所前で待つ。
少しでも腹をふくらませておこうと、道端で営業しているぶっかけ飯屋で朝食。
ウドンタニーに来るたびにここで食べることが多いので、おばちゃんとはすっかり顔なじみだ。
「今日は何にする?」と声をかけられた。
グリーンカレー。タイ語ではゲーン・キアオ・ワーン。35バーツなり。
ほどなくしてバス到着。
バスの乗務員は、パタヤからの乗ったバスと同じ人だった。
「オー ムアンガン(同じ)」と乗務員は笑っていた。
昨日からそんなことばかりだな。よほど変な日本人と思われてそう。
VIPシートの最前列は快適そのもの。
シート番号は14D。二人掛けの窓際だが、隣は空席。
前方には足を伸ばすスペースがあって、好きなだけくつろげる。
バスチケット。右側に半券が2枚ついており、1枚は検札でもぎられ、もう1枚はコラートバスターミナルで食券と交換。
なお、最高なのはシート番号14A。こちらは一人掛けで、足を伸ばせる上に、モノを置く台まである。
この席が14A
同じ値段ならなるべくいいシートを予約しよう。407の事務所でチケットを買う際に画面を見ながら予約可能だ。
【バス爆発】
バスは快調に進む。
が、途中でエンジンか何かの調子が悪くなってきた。
スピードが鈍る。
一度、道端で停車して、ドライバー乗務員総出で機材チェック。
直ったようで5分ほどで再出発。
すると、突然、ドーン!!! と爆発音が鳴り響く。
かなり大きな音と衝撃が伝わってきた。
思わずシートから飛び上がりそうになった。
他の乗客も騒然。
窓の外をみると黒い煙がもくもくと立ちこめている。
焦げ臭い匂いが車内まで入り込んでくる。
こりゃあダメだ。
長期戦になることを覚悟。
またまた総出で修理。
とりあえず応急処置を済ませたようだ、バスは出発。意外と早かった。
が、バスはのろのろ運転。自転車程度のスピードだ。
まだコラートにも着いてないのに、この先どうなるのか。
どこかで別のバスに乗り換えることを覚悟。ああ、せっかくのVIPシートが無駄になるなあ。
するとバスは、民家のような場所でストップ。
謎の動物の大腿骨らしきものが落ちているような辺境の一軒家である。
よく見ると修理工場を兼ねているようだ。大きなタイヤがいくつも保管してある。大きなジャッキも登場。
ここで本格的な修理を行うようだ。
タイヤが外された。
近づいて見てみると、リムが完全にひん曲がっている。チューブも裂けている。
どうしてこんなことになるのかさっぱりわからない。
バス全体が爆発しないでよかった。
新しいホイールに交換して、修理完了。
【パタヤへ戻る】
無事に再出発。スピードも出ている。
コラートの近くだったようで、30分もしないうちにコラート・バスターミナルへ。
クーポンを受け取り、VIP食堂へ。
同じくVIPシートに座っていた男と少し会話。
まだ若い彼は、サタヒップに向かうというタイ海軍の軍人だった。
VIP食堂のドリンクカウンター。飲み放題。
本日のメニューはクィッティアオ
食事休憩は20分だけ。
すぐに再出発。
ここからが長い。
日は完全に暮れた。
まだまだパタヤは遠い。
Nから電話
午後8時過ぎに高卒したてのバービア嬢Nちゃんから電話がかかってきた。
ついさっき韓国人の客が帰国したそうだ。
合計5日ペイバー。
しかもチップは一日4000バーツ!
トータル2万バーツ。
どんだけ太っ腹なんだガウリー。
相場の倍以上だ。
Nはすっかり味をしめたようで、「明日ペイバーしてね、2500で」と値上がりプライスを提示してきた。
「バー(あほか)!」と一喝すると、すぐに下がったけれど。
ガウリーからたっぷり稼いだのだから、こっちはまけてほしいくらいだ。
パタヤ到着
夜10時頃、ようやくバスはパタヤ市内へ。
長かった。とにかく長かった。計13時間半のドライブ。
VIPシートじゃなければ死んでた。
降ろされたのは407の事務所ではなくてスクンビットの路上。パタヤクラン(セントラルパタヤロード)のすぐ近くだ。
スワンナプームからの空港バスの停留所と同じ場所。
ここからスクンビットを横断してソンテウをつかまえればパタヤ中心部へ行ける。
ただ、この時間は乗り合いソンテウの数が少なくて、ビッグCエクストラ前まで歩かなくちゃいけなかった。
ようやく部屋に戻ったのは夜10時半頃。
すぐにシャワーを浴びて、一息つく。
これにてラオスへのビザラン終了。
疲れた。
ひたすら疲れた。
【パタヤからラオスへの個人ビザラン費用まとめ】
1日目 ウドンタニー行きの夜行バスで1泊
2日目 ウドンタニーとビエンチャンを往復。ウドンタニーで1泊
3日目 朝のバスでウドンタニーからパタヤへ
かかった費用。
パタヤ市内のソンテウ代 40バーツ
パタヤ・ウドンタニー間往復バス 1272バーツ
ウドンタニー・ビエンチャン間往復バス 170バーツ
ウドンタニー宿泊代 450バーツ
合計 1932バーツ
(その他食事代別途)
ウドンに一泊せずにどちらも夜行バスで往復すれば、宿泊代が浮いてさらに安くなる。
最低限かかる費用はバス代のみで1442バーツ。
パタヤからカンボジアへのビザランツアーが2000バーツなので、費用的には安上がりだ。
が、その疲労度はケタ違い。
こんなハードなビザランはもうごめんだ。
今度やるなら、もっと計画的にイサーンめぐりとビエンチャン夜遊びをかねて行いたい。
というか、ビザラン規制がさらに厳しくなったら、このような陸路ビザランそのものができなくなるかもしれない。
はたして、どうなるんだろう。
今回は日本帰国が20日ほど先と決まっているので、もう問題はないが、次回のパタヤ沈没生活がちょっと不安。
帰国の日程を決めずに、だらだら過ごすのが沈没の醍醐味なのだが。