娯楽施設の閉鎖にはじまり、ショッピングモールなど続々と商業施設の閉鎖が続くパタヤ。
ウォーキングストリートはただの暗闇でしかない。
さらにコンビニエンスストアは夜10時から朝5時まで閉店となり、夜は明かりもなくなり、街全体のゴーストタウン状態化が加速している。
コンビニやゴールドショップを襲う強盗事件も実際に起きており、警察は武装部隊を結成して、夜中でも営業しているガソリンスタンドなどをパトロール。
治安の悪化は免れない状況だ。
そんな中、3月29日にパタヤ警察署の署長が地元住人向けに声明文を発表した。
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パタヤ警察署長の声明文
タイ語での文面はパタヤ市広報で読むことができる。
原文はタイ語のみ。
最後だけ、英語で締められている。
地元パタヤ英字紙の報道では、所長は英語でも声明を出している。
この英語版は修正なしの原文どおりとのことだ。
文法的に意味が取りづらいところがある。
タイ語版も参照しつつ簡単にまとめてみる。
あくまで自己流の超訳なので、正確なところは原文をあたってほしい。
パタヤ市警察署長のメッセージ
新型コロナウイルスの危機により、パタヤでは多くの人が職を失い、多くのビジネスが閉鎖に追い込まれ、街角の屋台では物が売れず、日々の収入で生活を成り立たせていた人は収支が合わずに苦しんでいる。それでも借金の返済義務を負い、利息は増えていく。家族はいまなお出費が必要だし、食べるものが必要だ。
社会のほとんどすべての側面で影響を受けている。
この終わることなき曲がりくねった困難な道にあっても、人々はマスクをしながら歩き回っている。そして警察官たちは24時間体制でチェックポイントに立ちウイルスチェックの任務についている。今や危機の時である。
最近、銀行やゴールドショップやコンビニエンスストアで暴力と武器を使用した強盗が起こっている。最も重要なのは、これらの犯罪がパタヤ市に急速に迫っているということだ。
私は、パタヤ警察署の最高責任者として、この市の警察のトップとして、我が市の人々がそのような犯罪の犠牲者となることは決して許すことができない。この困難な時代に人々が苦しみに加わるのは許せないのだ。
いかなる危険があろうとも、どれほどの苦労があろうとも、我々すべてのパタヤ市警察官は、この街の人々の安全と生活と財産のために粉骨砕身する決意である。
この街が元の姿を取り戻すまで守り続ける。世界屈指の観光地としての姿をできるだけ早く取り戻すのだ。
パタヤは今一度輝けるであろう。我々は手に手を取り合って成し遂げることできる。パタヤを再び偉大な街にしようではないか!
Make PATTAYA great again!
私感
少々演説調の訳となってしまったが、中身はだいたいこのような感じだと思う。
住人としてはパタヤ警察についていろいろと思うこともあろうし、全面的に信じる気にもなれないのも当然のこと。
パタヤには世界中から観光客がやって来るワールドクラスな街なのは確かだが、はたして世界に誇りうる街かどうかも甚だ怪しい。
が、今はそんなことはどうでもいい。
この危機にあっては、警察を信じるしかない。
犯罪者が跋扈し、商店が破壊され、略奪が起こるような事態だけは避けなくてはいけない。
ウイルスのみならず、犯罪者の手によってパタヤの人々が害されるようなことはあってはならない。
一人のパタヤ住人としてできることは、用事があっても外出は日中に済ませておき、夜間はとにかく部屋から出ないようにすることだ。
今はこの危機が過ぎ去るまでひたすら耐えるのみ。
まあ、そのうちウイルス問題が解消して、観光客さえ戻ってこれば、パタヤの街はまた輝きを取り戻すのは間違いないだろう。そこまで心配しなくても大丈夫だと思っている。
でも、それがいつになるのか、今はまったく見当がつかない。
たとえ危機が去っても元の姿になるには相当な時間がかかるだろう。
でも、パタヤはきっと蘇る。
そう信じている。
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