このところずっとリノベーション工事をしている関西国際空港。
現在はフェーズ3にあたり、いよいよ2025年3月27日にグランドオープンすることになった。
新しいラウンジがオープンし、新保安検査場や新入国審査場もフルオープンする。
また、すでに到着免税店が営業再開していたり、国際線出発階にもコンビニができる。
目次
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関空大規模リニューアル
まず、2022年10月に新国内線エリアがオープン。
2023年12月には、新国際線出国エリアがオープンしていて、出国審査を抜けた先の様子が一変した。大規模なウォークスルー型の免税店エリアとなっていて、びっくりしたものだ。
さらには、2024年9月には国際線保安検査場も一部が新しくなり、混雑解消に繋がっている。
パンデミック明けには保安検査場が足らずに、大混雑していたものだが、現在は落ち着いている。保安検査場の検査機器も新型のものが導入されており、流れは実にスムーズだ。
大規模リニューアル工事のフェーズ3は3月27日にグランドオープンとなる。
その前にすでにいくつか新しい設備がオープンしている。
国際線到着免税店
2月26日、第1ターミナル3階国際線到着商業エリアに免税店が復活している。
(画像:関西国際空港より)
新しくなった入国審査場を抜けた先にKIX DUTY FREE SHOPがオープンした。
北側と南側にそれぞれ免税店があるため、どちらの入国審査場を抜けた先で利用可能だ。
営業時間は、午前7時から午後10時まで。ただし、フライト状況によっては変更の可能性あり。
KIX-ITMカード提示で3%割引適用可。
パンデミック前には到着免税店があったが、その後なくなってしまった。
今回の到着免税店復活により、海外から関空に戻ってきた際に免税店で買い物できるようになった。たとえば、タイの免税店でタバコを購入すると、パッケージのデザインが少々どぎついが、関空免税店だと日本国内と同じ仕様となる。また、現在の円安状況では、タイの免税店で購入するよりも、日本の免税店で購入したほうが安くなるはずだ。KIX-ITMカード提示の3%割引も忘れずに。
国際線保安検査場
昨年9月には、国際線保安検査場の中央部分だけが新しくなった。
今年3月18日より、北側部分もオープンする。
3月27日には南側もオープンとなるため、国際線保安検査場全体がリニューアルされる。
グランドオープン時には、スマートレーンは最大22台に増設し、処理能力は1時間あたり6000人程度となる。
これはかなり期待できる。
国際線出発フロアにコンビニ
3月18日、第1ターミナルビル4階商業エリアにいくつもの店がオープン。
保安検査場の横並びの角付近だ。
(画像:関西国際空港より)
ローソン、両替所、Wi-Fiレンタルなど。
4階の国際線出発階の一般エリアでコンビニ利用できるのは便利だ。これまでは2階の国内線出発階の端っこのコンビニを利用するしかなかった。
第1ターミナルフードコートに天丼
第1ターミナルビル2階商業エリアのフードコートには、天丼の「日本橋天丼金子半之助」がオープン。
国際線入国審査場
3月18日に入国審査場北側がリニューアルオープンする。
(画像:関西国際空港より)
関空国際線入国審査場は、北側と南側に分かれている。北側と南側は分断されており、お互いに行き来はできない構造だ。便の到着がどちらかに偏ってしまい、入国審査場も片側だけが大混雑することもある。たとえ反対側が空いていても、移動することはできない。
そこで入国審査場も大混雑リニューアルする。
これまでは2階にあった入国審査場は3階へ移転し、接続廊下を設けて、北側と南側を一体的に運用できるようにする。
現在でも入国審査場には自動化ゲートを設置してあるため、日本人が帰国する際にはほとんど並ぶ必要はなくなっている。
ただ、有人ブースのほうには外国人入国者で長蛇の列ができていることが多い。
Visit Japan Webの共同キオスク導入
入国手続きがスムーズになるというVisit Japan Webの共同キオスクを関空でも導入し、4月に運用開始予定。
現在でもVisit Japan Webは関空で運用されているが、入国手続きの中で、入国審査と税関申告は別々のKIOSKで実施しないといけない。
これを一台のKIOSKで実施できるようにする。
Visit Japan Webに登録した外国人旅行者には便利なシステムになるだろう。
日本人は入国審査のための登録は不要で、税関申告でのみVisit Japan Webが活用できるので、それほど大きなメリットはない。
ただ、現在の税関では、バゲージクレームで荷物を受け取ったあとでないと、税関電子申告のKIOSKを利用できない仕組みだが、新しい共同KIOSKであれば、おそらくは荷物受け取り前に税関電子申告のデータを登録できるようになるはずだ。ちょっとした時間短縮になりそう。
預け荷物がない場合はどちらでも大差はないが。
大規模共用ラウンジが3月27日オープン
第1ターミナル3階に、各航空会社利用者向けの共用ラウンジを集約させてオープンする。
ラウンジは2つ。
総座席数658席のビジネスクラスラウンジ「KIX Lounge Kansai」と、総座席数143席のより高級なファーストクラス・ビジネスクラスラウンジ「KIX Lounge Premium」。
どちらもかなりの広さをほこる。
ラウンジには、ダイニングはもちろんのこと、シャワーブースや喫煙室を備えているとのこと。
この新しい共用ラウンジのオープンにともない、各航空会社のラウンジも終了する流れとなっている。
JALサクララウンジは、3月26日で営業終了となる。
3月27日からは、関西エアポートが運営するKIX Lounge Premiumに変更される。
ラウンジ利用対象は以下の乗客。
・ファーストクラス
・ビジネスクラス
・プレミアムエコノミークラス
・エコノミークラスのFlex Y運賃
・JMBダイヤモンド・サファイア会員、JGCプレミアム会員、JALグローバルクラブ会員
それに加えて同行者1人
もちろんJALもしくはワンワールドのフライト利用者にかぎられる。
ANAラウンジについてはまだ発表がないため不明。
他の航空会社のラウンジも、おそらくは共用ラウンジに集約されていくものを思われる。
まとめ
ここ2年ほどの関空は利用するたびに大きな変化があって、毎回驚かされる。
今回のフェーズ3は、これまででも最大のリニューアルとなる。
まさにグランドオープンといえる。
とはいえまだすべてのリノベーションが終わったわけではない。最終フェーズ4が残っており、すべて終わるのは2026年の予定だ。
とりあえず、関西万博に向けてのリノベーションは成し遂げた形だ。
個人的に嬉しいのは、国際線出発の保安検査場リニューアルと、到着免税店の再開かな。
新しい共用ラウンジも使ってみたいけれど、LCCばかり利用しているため、なかなか航空会社系ラウンジを使う機会が訪れない。
日本人は出国審査も入国審査も自動化ゲートで楽々通過できているため、それほど恩恵はない。
Visit Japan Webの新しい端末には期待している。
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