沈没日記11
ワンライ
ワンライ、もしくはワンラーイとは、盛大に水かけををするお祭りの日のこと。
ワン=日
ライ=流れる
詳しくはないが、ワンライは、チョンブリー地方の風習のようだ。
4月17日バンセーン
4月18日ナックルア
4月19日パタヤ
4月20日バンチャーン(ラヨーン方面)
というふうに順番に進んでいくらしい。
ワンライとともに移動していく祭り好きの強者がいるとかいないとか。
タイのソンクラーンは13日から15日まで。
でも、ワンライがあるため、パタヤではその間も水かけは続く。つまりパタヤのソンクラーンは一週間もある。
一番盛り上がるのは19日。
18日は、夜遅くなっても各所で水かけをおこなっていた。
深夜1時のソイブッカオでも、ところどころで水かけしており、油断できない状況だった。
パタヤのワンライ
さて、あけて19日。
パタヤのワンライ当日だ。
昼過ぎに本格的な水かけスタート。
さすがに昼間からずっと水かけするのはしんどいので、夕方5時くらいに街へ繰り出すことにした。
うーん、派手にやっているなあ。
特に子どもたちがおおはしゃぎだ。
レディボーイもはしゃいでいる。
ソイLKメトロをのぞいてみる。
ドランクンダックバービア前で、泡パーティをやっていた。
あとは意外と静か。
今日はバー関連もけっこうお休みみたい。
ビーチロードとセントラルフェスティバル
バービアで知り合ったアルバイト女子大生を誘って、セントラルフェスティバルのコンサートへ遊びに行くことになった。友人の女子大生もう一人も一緒。
なぜかレディボーイも付いてくる。色っぽさでは、3人の中で飛び抜けている。
ビーチロード到着。
この日のビーチロードは歩行者天国になっている。
すごい人出だ。
縁日屋台がずらりと並び、各所にステージが組まれていてコンサート。
歩くたびに白い粉を顔に塗られたり、水をかけられる。
若いタイ人男が多いなあ。
女子大生二人とレディボーイが格好の標的にされている。
この時とばかりに女の顔に触れようとしているかのようだ。
わたしを狙うのは、ゲイっぽい男ばかり。
うう、勘弁してほしい。
お目当ては、セントラルフェスティバルで行われているイベント会場だ。
今年のスポンサーはシンハー。シンハーライトを全面に押し出している。
とんでもない人の数。
人並みをかき分けて進んでいく。
レディボーイが先導してくれて、なんとか前進。意外と使えるレディボーイだ。
警備するのは、タイの軍人。
顔に粉を塗られても怒る素振りはなし。
ご苦労さまです。
階段を降りる。
ずんずん進んで、ステージ近くへなんとかたどりつく。
巨大な放水器で、がんがん水が撒かれる。
直撃するとあっという間にずぶ濡れに。
ステージ上ではスカバンドが演奏。
縦ノリジャンプの大盛り上がり。
上からは水が降る。
もうむちゃくちゃだ。
全身ずぶ濡れで、人混みに押しつぶされそうになりながら、踊る。
嵐と豪雨の中で行われた伝説の第1回フジロックフェスティバルを思い出す。いや、行ってないけど。
まあ、これくらいの人混みの中のライブ観戦は、過去のサマーソニックやその他オールスタンディングのライブで慣れっこになっている。スリップノットやスレイヤーのライブに比べればかわいいもんである。
ライブは別にどうということはないが、放水の嵐が凄まじい。顔面直撃が数秒続いたりもする。
しかも日が暮れてきてからの、ずぶ濡れ状態はきつい。
もう若くないな。夏の屋外ロックフェスに行きまくっていた20代の頃の体力は残っていなかった。
ビールも飲んでいるし、猛烈にトイレに行きたくなった。
会場にトイレはないと言われる。で、どうせわからないから、その場でしろとレディボーイに言われる。
そりゃあ、これだけ放水されていれば、尿が水で流されていくだろうけど、さすがにそれは無理。
セントラルフェスティバル内へ避難することにした。
エアコンが効いていて、寒いの何のって。
2階のトイレで用を足す。間に合った。
ついでに、コンサート会場の様子を上から撮影。
こうなる。
うわあ、このまっただ中にいたわけね。
ビーチロードへ戻って、通りを歩く。
すっかり日も暮れてしまったが、まだまだ祭りは続いている。
一緒に歩いているレディボーイが大人気。
次から次へとタイ男やファラン男に言い寄られている。
レディボーイはマッチョファラン好きらしくて、自分からも言い寄っている。
困ったやつだ。
でも、このレディボーイはけっこういいやつで、ビールもおごってくれた。
カノムジンとカオカームーで食事。
大しておいしくはないが、ほっと一息付けた。
そのままウォーキングストリートまで遊びに行こうかと思ったが、体力的にきつくなってきた。
女子大生も足が痛いとか言っているし。
レディボーイは遊ぶ気まんまんだったが、ここらへんで撤退。
バービアに戻って、さらにビールと水かけで遊ぶが、完全に電池切れ。
もう無理。
おっさんの体力では持たない。
女子大生とレディボーイに別れを告げて、部屋に帰る。
体が冷え切っている。
こりゃあ、翌日は風邪引いて高熱出して寝込む人がたくさん出るだろうなあ。
ワンライの深夜
熱いシャワーを浴びてから、一眠り。
ようやく体力が回復したので、深夜2時過ぎ、ふたたび外出。
ソイLKメトロ内は静まり返っている。
かろじて、ビラボンバービアと、ショーガールズだけ営業していた。
大半のゴーゴーバーは休みだったか、閉店を繰り上げた様子。
サードロードをバイクで走ってみると、ローカルパブの前ではまだ水かけをやっている。
ただ、通行人には手を出さず、従業員と客が遊んでいるだけ。
健全だね。
ブッカオの水かけはほぼ終了。
もうみんな体力的に限界でしょう。
早く帰って寝ましょう。
結局、ウォーキングストリートの状況は不明。
夜遅くまで水かけしていたのかな。
これにてワンライ終了。
女子大生二人+レディボーイとずぶ濡れになりながら、楽しい時間を過ごすことができたような気がする。
長かったパタヤのソンクラーンもおしまい。
3年ぶりのソンクラーン参加となったが、ひさしぶりなのでけっこう楽しかった。
でも、1週間連続水かけは勘弁してほしい。
年に一回、ワンライだけでいい。
来年の参加は微妙。タイミング次第かな。
在住者にとってはうんざりするだろうけど、旅行者には楽しめると思います。
まるまるソンクラーン1週間とかぶる日程は避けたほうが無難だが、2,3日くらいなら許容範囲でしょう。
水かけや祭りが嫌いな人は、ソンクラーンは避けましょう。特に夜遊び目的だと、昼も夜も苦労するだけですね。