沈没日記34
カラオケ嬢の近況
前々回のパタヤ沈没にローカル食堂で出会い、その後、半同棲生活を送るようになったカラオケ嬢。
出会った当初が21歳。スレンダーで、ルックスもそこそこかわいい。ただし、酒と食べることが大好きで、腹がぽっこり出ている。
長時間睡眠と起床後の「腹減ったー(ヒューカオ)」が名物のキュートかつキーキアットなタイガールである。
が、前回のパタヤでは、一緒にイサーンまで出かけたものの、お金の要求が厳しくなって、そのままさようなら。わたしは、逃げるようにしてパタヤへ帰り、それから会うこともなくなった。
気になっているが、今さらこっちから連絡するのも気が引けて、まったく梨のつぶてだ。
元気でやっているかなあ、カラオケ嬢。
さて、ロングでペイバーした20歳バービア嬢を朝、アパートまで送っていってからの話。
時間があるので、パタヤの街をバイクで徘徊していた。
とある路地を入って、スロー走行していると、背後からわたしの名前を呼ぶ声がする。
まあ、よくあることだ。
さすがにパタヤ滞在歴が長くなると知り合いも増える。
はて、誰だろうと振り向くと、よく知るおばさんだった。
カラオケ嬢の住むアパート1階食堂を経営している。
わたしも何度となく食事を作ってもらったものだ。カラオケ嬢は、おばさんのことを「メー(お母さん)」と呼んでいる。
カラオケ嬢とバイバイしてからは、まったく顔を合わせていない。これが約5ヶ月ぶりの再会だろうか。
現在は新しい物件を借りているそうで、この場所に移ってきたらしい。
店先でちょっと世間話。
二人でイサーンに行ったはずがカラオケ嬢一人で帰ってきたのでびっくりしたと話している。
で、現在のカラオケ嬢は元気にしているそうだ。
相変わらず飯ばかり食べていると笑っている。
そうか。それはよかった。
このあたりの会話はすべてタイ語なので、わたしは全てを理解できないが、たぶんそんなところ。
いろいろ話をしていると、カラオケ嬢にインド人の彼氏ができたとか何とか。
おいおい、まじかよ。
まあ家族のためにカネを稼ぐにはいろいろ大変なんでしょう。
もうわたしには関係のない話だ。
が、やっぱり、ちょっと気になるじゃないか。
話を終えて、おばさんとお別れ。
カラオケ嬢からの呼び出し
夜。
20歳バービア嬢のところへ遊びに行く。
病院の検査結果をたずねると問題無しとのこと。
だから今日もペイバーしろと迫ってきたが、軽くいなしつつ、楽しく飲む。
からかうのが楽しい。
すると、わたしのスマフォにLINEのメッセージが届く。
カラオケ嬢からだ。
イサーンの一件以来、LINEのやり取りもなくなっていた。
実に当り障りのない内容で始まった。
「インド人のボーイフレンドができたとママさんが言っていたよ」と送ると、強硬な否定文が返って来た。
彼氏はいないから会いに来てほしいというカラオケ嬢。
うーん、どうしようかなあ。
今さらなあ。
でも、食堂のおばさんに偶然再会したのも何かの縁だし、カラオケ嬢はちょうど今そのおばさんの新しい店舗にいるそうだ。
顔くらい見に行ってみようか。
うまいタイミングで、20歳バービア嬢は日本人らしき客をゲットしていた。
別にペイバーする気はなかったんで、むしろ好都合。
バービアを切り上げ、カラオケ嬢のもとへ。
ちょっとドキドキするじゃないか。
カラオケ嬢と再会
いた。
カラオケ嬢だ。
食堂の店先で宴会をやっている。
カラオケ嬢は、ビール瓶片手にすでに酔っ払っているようだ。
変わっていないな。
顔を合わせると、二人の間に何ともいえない微妙な空気が流れる。
これが二人きりの再会だと、気まずくていたたまれないほどだろうが、以前からよく知るアパート仲間も一緒だった。
みんな、わたしの名前を呼んで歓迎してくれた。
おかげで場がほぐれる。
カラオケ嬢の隣に座り、他愛のない挨拶から。
イサーンで別れた時のいきさつとかその後の話は一切なし。
今回はいつパタヤに来て、いつまでいるのかといった程度の話だけ。
で、再会の余韻に浸る間もなく、さっそくビールを買ってこいと命令された。
みんなに振る舞ってあげて欲しいという。
まあ、それくらいはね。
LEOビールの大瓶を4本進呈。
みんなで再会の乾杯だ。
おっと、見知らぬインド人がいるぞ。
その隣には、わたしも知っているアパートの住人女性だ。
どうやら、彼女とインド人が恋人同士のようだ。
甚だしい勘違いをしていた。
ママさんもカラオケ嬢も大笑い。
わたしのタイ語聞き取り能力の低さが原因ですな。
そのインド人とも挨拶。パタヤでショップ経営をしているらしい。
二人は近々結婚予定で、インドの実家にも訪問好きとか。
うーん、まじっすか。
たしかに彼女はふくよかな体型で、カラオケ嬢はスレンダー。
インド人好みじゃないよな、カラオケ嬢は。
そのインド人、挨拶がわりにわたしにタバコをすすめてきた。
自分のタバコがあるんで丁重に辞退したけど、いいところあるなインド人。
その後、友人らしきインドの若者二人が通りかかった。
すると、インド人が友人にタバコを2本ずつ渡している。
ん?
よく見ると、インド人はテーブルの上に置いてあるわたしのタバコ箱から、しれっとタバコを取り出しているではないか。
うわあ。さすが、インド人だ。
おかげでわたしのタバコが一気になくなった。
わたしは残り少なくなった自分のタバコをそっとポケットにしまい込んだ。
それからタバコを吸うときはインド人のタバコを吸うことにしたのだった。せこい仕返しである。
と、異文化交流しながらも、宴会は進む。
調子に乗ってきたカラオケ嬢は、ヤードーンと呼ばれるタイのハーブ酒をオーダーしていた。
デリバリーで120バーツと安い。でも、支払いはもちろんわたしである。
このヤードーン、なかなか強烈で、ショットグラスに入れてストレートでくいっと飲む。
タイ人の宴会スタイルでは、目の前に注がれたショットを拒否することは許されない。
おかげでみんな酔っ払う。
滋養強壮にはいいみたいで、体が火照ってくるんだよね、これ。
さすがにヤードーンを連発で飲むのは辛い。
しかも小腹も空いてきた。
すると食堂のおばさんが残り物のご飯を出してくれた。
魚の缶詰(プラーガポン)とナムプリックをおかずにして、白飯をいただく。
ナムプリック、とにかく辛い。
酔いが吹っ飛んでいった。
カラオケ嬢と久しぶりのブンブン
時刻は深夜1時過ぎ。
そろそろ宴会も終了。
インド人とその彼女は一足先に帰っていった。
さて、われわれはどうするか。
と、当然のように、カラオケ嬢はわたしについてくる。
このままお持ち帰りのようだ。
うーん、これでいいのかなあ。
以前は毎日のように寝食をともにしていた、わたしの部屋へ。
その前に、カラオケ嬢お気に入りの大きなぬいぐるみを回収した。
イサーンへ一緒に行く前からわたしの部屋に置きっぱなしで、カラオケ嬢と別れてからは宿の倉庫に放り込んでいたのだ。
5ヶ月ぶりに再会した人形に抱きつくカラオケ嬢。
「キットゥン トゥカター(人形が恋しい)」とか言ってるし。
え~っと、わたしのことは「キットゥン」じゃないんですかね。
そんなことをチクリとカラオケ嬢に話すと、彼女はウフフと笑うだけだった。
とまあ、こんな流れで、部屋に入り、シャワーを浴びて、お互いバスタオル一枚姿になるのに時間はかからなかった。
こうなると、ヤルことをヤルしかないわけで、当然のようにブンブンへ。
5ヶ月ぶりのカラオケ嬢とのブンブン。
スタイルは変わっていないなあ。腹がぽっこり出ているのも変わらず。
サービスも今まで通り。
感度も変わらず。
感じてくると、ベッドのシーツや枕を指でぎゅっと握る仕草も以前と同じだった。
相性がいいせいか、カラオケ嬢とのブンブンではドーピング不要でカッチカチ。
がんがん攻めることができる。
やっぱり、ええなあ。
フィニッシュを迎えると、「オー ヌアイ ヌアイ(疲れた疲れた)」と声を荒げるところも以前とまったく変わっていない。
深夜3時頃、ようやく就寝。
かたわらに人形を置きながらも、カラオケ嬢はずっとわたしに抱きついて眠っていた。
わたしも彼女の頭を抱きかかえながら眠る。
これでよかったのかなんなのか。
ともかく、復活、カラオケ嬢の巻であった。