タイのマッサージが日本のテレビやネットでもニュースになっている。
タイでマッサージを受けた人が相次いで亡くなっているというものだ。
ウドンタニーでは、20歳のタイ人女性歌手が、体調不良を理由にマッサージを受け、首をねじるなど激しい施術のあとで体調が悪化した。さらに同じマッサージ屋で複数回施術を受けたあと、脳浮腫と血液感染症が原因で亡くなったという。
タイ保健当局からは、施術と症状には医学的な関連はないと発表した。
プーケットでは、シンガポール人男性がオイルマッサージを受けている最中に苦痛を訴えて、病院に搬送されたが、その後に死亡が確認された。この死亡が男性には健康上の問題がすでにあり、男性の妻は司法解剖などは拒否したとのこと。
このようにマッサージを受けた人の死者が相次いだことで、マッサージの安全性について危惧する声が上がっているようだ。
ウドンタニー女性のケースは、バンコク・ポストでも詳しく取り上げられている。
⇒https://www.bangkokpost.com/thailand/general/2917411/masseuse-in-ping-chayada-case-asks-for-fairness
バンコク・ポストの報道を読むかぎりでは、マッサージと死因との因果関係はたしかになさそうだ。
日本のニュースでは、さもタイのマッサージが危険のような取り上げ方になっている。
タイの人口は約7000万人。タイを訪れる外国人は今年12月1日時点で3200万人。
合わせて1億人以上。
そのうち何人がタイでマッサージを受けるかは不明だが、一人1回としても1億回以上の施術が行われたことになる。
すごく大雑把に計算しても、年間でのべ1億人くらいはタイマッサージを受ける人がいる。
そうすると、マッサージを受けたあとに体調が悪化して亡くなる人は必ず出てくる。
それこそ数十人か数百人単位でいてもおかしくない。
人は必ず死ぬ。
母数が多くなれば、ある程度の確率で亡くなる人が出てくる。
因果関係はどうあれ、必ず亡くなる人が現れるわけだ。
ましてや、もともと体調が悪かったり持病がある人ならば、マッサージを受けようが受けまいが、体調がさらに悪化して亡くなる可能性は高まる。
相関関係はあっても、因果関係はない。
ウドンタニーの女性歌手はとても不幸なことだったが、もともと体調が悪かったのならば、素直に病院に行くべきであった。
一度マッサージを受けて体調が悪化したのに、その後2回も同じマッサージ屋に通ったという話だ。
シンガポール人男性については既往症があったと聞く。
マッサージを受けなくても体調が悪化してなくなっていたかもしれない。
基本的にはそれだけのこと。
マッサージや整体で病気は治らない。
体調が悪ければ病院へ行け。これに尽きる。
マッサージはリラックスのために行くものだと思っている。
リラクゼーションであっても、治療ではない。
個人的にはタイマッサージはそれほど好きではない。
パタヤに年がら年中滞在していても、数年に1回行くかどうかというレベルだ。
友人がパタヤに遊びに来た際に一緒にマッサージを受けることがたまにあるかどうかというレベル。
フットマッサージは痛いだけで、気持ちいいと感じたことはない。これまで肩こりしたこともないため、肩や腕のマッサージも特に何も感じない。ただ、普段はずっと座ってPC作業をしていて腰に負担がかかっており、腰回りと背中のマッサージは気持ちがいい。すっきりする。
タイマッサージの理想は、マッサージを受けながら眠れてしまうことじゃなかろうか。
友人は、腕のいいマッサージ師にあたると、マッサージを受けながら爆睡してしまうそうだ。
まさにリラックスの極地だ。
本当に腕のいいマッサージ師だと、眠れてしまうもの。
マッサージの危険性については、ほとんど心配はいらないと思う。
首周りだけはちょっと気をつけたほうがいいかもしれない。
たとえば60分の全身マッサージを受けると、最後には、首を抱えてグリっと横に回される術をされることがある。お約束のマッサージだが、無理な力を急激に加えると、神経を痛める可能性がある。
マッサージ師の腕次第なので、なんとも言えないけれど。
下手なマッサージ師にあたると、フットにせよ肩周りにせよ、マッサージが終わってからもずっと痛いままのときがある。
街中にある普通のタイマッサージ屋だと、店による違いはあまりなくて、個人個人のマッサージ師の腕次第だと思う。
100バーツの店でも200バーツの店でも大きく変わらない。あくまで担当者次第だ。
マッサージ好きの友人は、一度自分に合うマッサージ師を見つけると、次から指名して担当してもらっている。
というわけで、タイでマッサージを受けて亡くなる人が続出という話は、本当でもありウソでもある。
数千万人単位でマッサージを受けていれば、誰かは必ずマッサージ施術後に亡くなる。普通に生きていても必ず亡くなる人はいる。
体調が悪ければ、マッサージに頼らずに、病院に行きましょう。それだけのこと。
あとは自分に合った腕を持つマッサージ師を探しましょう。
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