いよいよお盆休みが始まる。
2019年以来、4年ぶりに海外へ旅行するという人はたくさんいるだろう。
日本の水際対策が撤廃されたのが今年4月29日のこと。当初の予定は5月8日だったが、急遽前倒しされた。
結果的には前倒しによってゴールデンウィーク時には水際対策がなくなったわけだが、水際対策を理由に海外旅行を諦めた人も多かったはず。
この盆休みは、水際対策と規制の完全撤廃後、最初の大型休暇となる。
日本出国と日本帰国の注意点をまとめておく。タイ旅行を想定するが、基本はどこの国でも同じ。
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盆休みの出国帰国ピーク
成田空港では、お盆休み期間(8月10日から20日)の利用者の推計を発表している。
国際線は77万人で、前年同期比の約3.7倍となる見込み。
出国ピークが8月10日、入国ピークが8月20日とのこと。
ZIPAIRでは、お盆期間の予約状況を発表。
日本発のピークは8月10日と11日、海外発のピークは8月19日。
予約率では、8月10日と11にの日本発は100%。フルブッキングの満席ぎちぎち状態だ。8月12日から16日までは90%を余裕で越えており、ほぼ満席確定だ。
他の航空会社も同様だと思う。
特にハワイ行きやバンコク行きは人気で、満席は必至。
LCC利用などで事前の座席指定をしてない人は、真ん中の席になる可能性が高い。
窓際ないし通路側に座りたい人は、今のうちに追加料金を払ってでも席を確保しておいたほうがいいかも。
満席のフライトで中央座席はかなりしんどい。
WEBチェックイン推奨
フルサービスキャリアやLCCにかぎらず、事前にWEBチェックインできるようなら、必ずやっておこう。
タイ航空などでは、WEBチェックイン時に座席指定もできる。また、空港での搭乗券発行と荷物預け手続きの際には、WEBチェックイン済みのカウンターが利用できる。一般レーンが長蛇の列となっていても、WEBチェックイン済みのレーンは空いていることが多い。
事情はLCCでも同じだ。
エアアジアでもWEBチェックインしておけば、WEBチェックイン済みのレーンがある。
また、空港によっては、WEBチェックインしてEボーディングパスを発行しておけば、紙の搭乗券不要で搭乗できたりもする。
Peachのように事前のWEBチェックインがない航空会社もある。
日本出国
日本出国がピークとなる8月10日前後は空港が大混雑する。
通常は2時間前に空港に着いておけばいいが、今は3時間前到着がベター。
特にWEBチェックインしておらず、またKIOSKによるセルフチェックインにも対応していない航空会社を利用するならなおさらだ。
ほぼ世界中の国が水際対策を撤廃しており、有人カウンターでの渡航書類チェックは少なくなった。以前はワクチン接種証明書や渡航用QRコードの確認などで時間がかかっていた。現在はほぼ元通りだ。
タイ渡航に関しては、昨年10月1日に規制は完全撤廃されており、パスポート一つで入国できる。なんのチェックもない。
ワクチン接種証明書は不要だ。
日本帰国時にもワクチン接種証明書は不要なので、タイ渡航に関してはワクチン接種証明書も陰性証明書も何もらいない。
ただし、渡航先の国よっては、ワクチン接種要件が残っているかもしれない。もうほとんど残っていないが。
もし、海外渡航用のワクチン接種証明書を持っている人は、念のため、携行しておいてもいいだろう。ワクチン接種証明書は、マイナンバーカードがあれば、スマホのアプリで簡単に入手できる。
実際にはワクチン接種証明書を見せる機会はほぼ皆無だろう。ワクチン証明書がない人も心配は不要だ。
日本の空港では、保安検査場の混雑が心配される。
各空港とも地上スタッフの配置などはまだ元通りになっていないようで、保安検査場前が長蛇の列となる可能性あり。
やはり余裕をもって3時間前到着が無難だろう。
最近の事情をよくわかっていて、セルフチェックインなどをさくっと済ませられる人は1時間30分前到着でも余裕だろうけど、久々に海外旅行する人はたっぷり余裕を取っておくべし。
日本出国手続きは、日本人は自動化ゲートを使うため、待ち時間はあまり考えなくてもいい。
制限エリア内では免税店が人気で、レジ前に長蛇の列ができていることが多い。
免税店で買い物を考えている人は余裕を持っておくこと。
関空第1ターミナルでは、制限エリア内の営業店舗がまだまだ少ない。特に飲食店とコンビニが足りない状況だ。
コンビニのレジが長蛇の列。これまた時間に気をつけよう。
海外での入国手続き
渡航先の国での入国手続きについて。
パンデミック中は、各国で厳しい入国規制が施行されていて、必要な書類が多かった。
現在は大半の国で撤廃済みだ。
でも、パンデミック前とは手続き方法が変わっていることも多い。
タイでは、入国規制は完全撤廃されており、パスポート一つで入国できる。
以前は機内で配られていた出入国カードは廃止された。もう出入国カードを書いて提出する必要はない。(陸路入国では必要)
フィリピンでも、紙の出入国カードは廃止となった。そのかわりに、事前にWEBでの登録が必要にっている。eTRAVELというサイトで事前登録を済ませて、QRコードを発行しておく必要がある。実際に入国時に確認されることは少ないようだが。
国によって事情は異なるが、基本的にはパンデミック前に戻っている。
中国など一部をのぞき、特に心配は不要だ。
タイは完全フリー入国である。
日本帰国とVisit Japan Web
最後に日本帰国について。
日本にかぎらず、世界中の空港では利用者増加にともない、チェックインが混雑している。
タイのスワンナプーム空港では国際線利用は3時間前に空港に到着するよう推奨。
が、ここでも事前のWEBチェックインやセルフチェックインが活躍する。
タイ航空やエアアジアでは、KIOSKによるセルフチェックインも可能で、その場で搭乗券が発行されるため、チェックインカウンターに並ぶ必要はない。
預け荷物がある場合は、専用のバゲージドロップカウンターへ行けばいい。
待ち時間はほぼゼロだ。
また、WEBチェックインしておき、Eボーディングパスでの搭乗も可能だ。預け荷物がなければ、カウンターは完全スルーして、そのまま搭乗口へ向かう。
こういうテクニックを知っていれば、2時間前到着でも問題ない。
日本の水際対策は完全撤廃済みだ。日本入国にあたっては、なんの証明書もいらない。
チェックイン時には、日本人はパスポートだけを提示すればいい。
Visit Japan Webは必要?
気になるのが、Visit Japan Webの存在だろう。
日本の水際対策施行中には、MySOSというアプリが登場し、その後Visit Japan Webに取って代わられた経緯がある。
水際対策撤廃後もVisit Japan Webは継続したままだ。
このVisit Japan Webの登録をすべてきかどうか悩んでいる人は多そうだ。
結論からいうと、Visit Japan Webは登録不要である。
そもそも登録の義務はない。登録しなくても日本入国にはまったく関係ない。
どうしても税関電子申告を利用したい人だけが登録すればいい。
日本人帰国者がVisit Japan Webを利用するメリットは、税関での自動ゲートが使えるようになるだけのこと。
税関では、従来の紙での申告でも問題ない。パンデミック前と同じだ。
ただ、税関には自動ゲートが新設されており、Visit Japan Webで税関電子申告をしておき、発行されたQRコードを読み込ませることによって、自動ゲートが使えるようになる。
8月19日や20日の日本帰国ラッシュ時には、税関はすごく混雑するだろう。
従来の紙で提出する税関ブースは長蛇の列になりそうだ。
Visit Japan Webの税関申告QRコードがあれば、自動ゲートを使うことで、時間短縮できる可能性が高まる。
むろん、自動ゲートを使う人が多ければ、余計に時間がかかるかもしれない。
よって、税関での時間短縮を考えるならば、Visit Japan Webの電子申告と紙の税関申告書の両方を用意しておくのがベターということになる。
実際に税関での混み具合を見て、どちらか空いている方を選択すればいい。
Visit Japan Webの登録がまったく初めてという人は、必要な情報の記入にちょっと時間がかかる。
海外滞在中でもできる作業だが、少々めんどくさい。
そういう人は、Visit Japan Webは完全スルーでもまったく問題ない。
機内で配られる税関申告書を記入しておき、税関では有人のブースに行けばいい。パンデミックとまったく同じ流れだ。
(注:航空会社によっては機内での税関申告書配布が無いケースあり。その場合は税関前に申告書が置いてある)
なお、日本入国検査場は、日本人は自動化ゲートを使うため、さくっと通過できる。
時間がかかりそうなのは税関のみだ。
まとめ
出入国の流れをまとめておく。
わかりやすいように、日本-タイ往復を想定。
日本出国時:パスポート見せるだけ
タイ入国時:パスポート見せるだけ
タイ出国時:パスポート見せるだけ
日本帰国時:パスポート見せるだけ、税関では任意でVisit Japan Webが使える
最低限必要な書類はパスポートのみだ。航空券は当然のこと。
もはや、パスポート一つで日本から海外へ行き、パスポート一つで帰国できる。
Visit Japan Webなんて知らねえよと完全無視しても大丈夫だ。
日本出入国にはまったく心配無用。タイ入国も心配無用。
パスポートだけでいい。
空港での混雑には要注意だ。
ひさびさの海外ということで、思わぬ時間を食ってしまうこともあるだろう。
ピーク時の出入国では余計に時間がかかる。
とにかく時間的余裕のある行動が肝要だ。
ではお気をつけて出発を。
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