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タイ到着時PCR検査の混乱で旅行が台無しに イギリス人家族の悲劇

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現在タイへの旅行者が増えている。事前の陰性証明書が不要となったことが大きい。
Test&Goという入国方法では、ワクチン接種済みであればタイ到着後にPCR検査を受けて、陰性であれば自由に行動できるようになる。
問題は検査で陽性となった場合だ。
あるイギリス人家族3人がソンクランを楽しむためにタイを訪れた際の悲劇的な顛末についてレポートしている。

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イギリス人家族の悲劇

Thaigerというニュースサイトへイギリス人が投稿した内容となる。
以下、要点をまとめておく。

タイ旅行へ
・家族3人(両親と息子)でイギリスからタイへ旅行
・4月10日にタイ入国し、2週間の滞在予定
・全員が完全なワクチン接種を終えている
・タイへの出発10時間前にイギリスでPCR検査を実施して全員が陰性

タイ到着後検査
・タイ到着後に事前予約しているホテルにてPCR検査
・両親は陰性だったが、息子は陽性で無症状

ここからは保健当局とのやり取りが始まる。
選択肢は3つ。

1.病院隔離入院
・保健当局より息子を病院に入院させるようメールで要望が届く
・入院するには最大8万バーツのデポジットが必要だが、保険会社からのちに回収できると病院に言われる
・保険会社に確認したところ、無症状なので病院での治療は不要と思われるため、保険料は支払われないと回答

2.隔離ホテル
・現在のホテルに滞在はできないので、隔離ホテルへ行くよう保健当局から指示される。息子は最低7日間は隔離ホテルに滞在しなければならず、検査陽性が続けばもっと長期間滞在する必要がある。費用は7日間で27,000バーツ。
・両親は別途ホテルに宿泊し、1泊あたり1943バーツ。7泊13,601バーツが必要。
・合計すると40,601バーツの出費となるが、息子の隔離が7日で終了する保証はない。

3.帰国
・すぐに帰国することは可能と言われる。現在のホテルにはこれ以上宿泊できないのですぐに決断をくださねばならなかった。そこでバンコクからロンドンへの直行便を予約した。
・イギリス入国のためのFit to Fly証明書は不要
・機内では他の乗客の安全のため離れて座る

帰国後
・イギリス帰国後、空港から検査ラボへ直行し、息子は再検査。結果は陰性。
・ラボの検査士に、タイでは陽性だったのになぜイギリスでは2回とも陰性となっているのか質問したが説明はなかった。イギリスでの検査は正確であるとのみ回答。

結論
・多くの金を無駄に失い、家族が望んでいた休日を得られなかった。心が痛む。

ソース:https://thethaiger.com/hot-news/tourism/covid-test-confusion-ruins-uk-family-holiday-to-thailand

反応

これはたしかに悲劇的な結果だ。
2週間のタイ旅行がすべて無駄になった。
タイ国内のどこに滞在予定だったかは不明だが、おそらく予約していたホテル宿泊代は無駄になり、急遽手配した航空券も高額だったろうと思う。
金と時間の無駄でしかなかった。

タイとイギリスでのPCR検査の精度は不明だが、片や陰性、片や陽性という結果となったのが混乱の元となった。
せめてイギリスでの最初の検査で陽性であれば、出発前なのでまだ実害は少なかった。旅行日程を変えればいいし、旅行をあきらめれば済む。
また、タイ到着時とイギリス帰国後の検査でどちらも陽性であれば、タイ出発前後のタイミングで感染したと思われるので、これは運が悪いとあきらめもつく。
でも、出発10時間前の検査で陰性、タイ到着時検査で陽性、即帰国後の検査で陰性。
これではあまりにもうかばれない。

Thaiger当該記事にはフォーラムが開設されていて、多くの投稿がみられる。
中には信憑性が疑わしいものもあるが、参考にはなりそうだ。
外国人観光客は医療保険に入っているので、病院は自分たちの利益のために、わざと陽性結果にして、病院に入院させて大金を得ようとしていると非難する文章もあった。
入院前のデポジットは支払うべきではないとする意見もある。本当に返ってくるかは疑わしいと。
保険会社に連絡して、キャッシュレスで入院できる病院を斡旋してもらうべきだという。

再度のPCR検査を要求すべきとも言われる。
検査である以上、偽陽性の可能性はつねにある。
もう一度検査して陰性であれば解放されるはずという意見もあるが、本当に可能かはわからない。

日本からの旅行の場合は?

今回の一件はイギリスからの旅行者だった。
イギリスは入国規制のほとんどを撤廃済みで、ワクチン接種済みであれば陰性証明書も入国時検査も不要となっている。
実質的に自由に入国できる。
今回のケースのように、検査陽性であっても、陰性証明書不要なのでフライト搭乗も入国も問題ないことになる。
発熱などの症状が出ていればスクリーニング検査でひっかかるかもしれないが、無症状ならば止めようがない。

日本はどうか?

日本入国には出発前72時間以内の陰性証明書が求められる。陰性証明書がなければ、日本行きのフライトには搭乗できない。
よって、タイ到着時検査で陽性だった場合、すぐに日本への帰国を選択するのは難しいだろう。
(タイへのフライト搭乗の前日に念のためPCR検査を受けて陰性証明書も取得、タイ到着時検査で陽性であってもすぐに日本行きのフライトに乗るなら72時間以内に収まるはずで、この場合はどうなるんだろうか?)

日本への帰国ができないならば、そのままタイで隔離を受けることになる。
これは、保健当局の指示に従うしかない。

旅行者の場合は、有症状ならば病院隔離、無症状ならばホテル隔離となるはずだ。
イギリス家族の息子もそうで、最初は病院隔離を勧められたが、断るとホテル隔離となった。
このホテル隔離は、いわゆるHospitelと呼ばれる隔離治療対応のホテルということになる。
Test&Goで利用するSHA++ホテルとは別で、それゆえ、イギリス家族は到着日のホテルにそのまま滞在することができなかった。
AQホテルならば隔離治療に対応しているかもしれない。

隔離期間は原則10日間となっているが、現在は運用が緩和されているようで、7日間もしくは5日間でいいこともあるようだ。
むろん、決めるのは医師および保健当局だ。

一般的な旅行者は、ほぼホテル隔離となるだろう。
日本やタイの医療保険では対応可能。ヨーロッパの保険会社では無症状の場合は病院治療では保険適用外となることがあるようだ。
心配な人は事前に保険会社に確認しておいたほうがいいだろう。

イギリス人は家族旅行のため事態が深刻だった。
ホテル隔離とはいえ、一人で部屋にいる息子を放置して、両親だけで旅行を続けるわけにはいかない。
息子の隔離ホテルとは別に、両親用にも部屋を確保する必要があった。
これで余計な出費がかさむ。
また隔離が7日で終了する保証もなく、それならばいっそのこと帰国する選択肢を取ったことになる。

日本からの単独旅行者はホテル隔離で時を過ごすほかなさそうだ。

タイ到着時の検査で陽性でも隔離なしで解放されて自由!って本当?

なお、タイに住居を持っている外国人ならば、自宅隔離(Home Isolation)が認められるケースがある。
病院やホテルで隔離するのではなくて、自宅を隔離施設として使うことができる。
たとえ自宅であっても隔離は隔離なので、自由に外出していいわけではない。
なんでも、「タイ到着時の検査で陽性でも隔離なしで解放されて自由!」という日本語情報が流れているようだが、むろん本当ではない。
Home Isolationは自宅隔離のことだ。隔離は必須で、不要不急の外出は禁止されている。発覚すれば伝染病法違反となる。
運用は甘々で実際には誰も見張っていないので外出しようと思えばいくらでも自由に遊び回れるが、そんな無責任なことはまともな人間ならしない。

日本でも検査陽性者が自宅隔離中に外に出て遊び回っていたら大問題になるだろう。
タイでも同じことだ。

決して隔離なしで解放でも自由でもない。
最終的に決定するのは、保健当局だ。
当局の指示に従うほかない。
許可が出れば好きに外出すればいい。

いずれにせよ、旅行者は自宅待機が難しいため、やはりホテル隔離を選択することになるだろう。

この際に、保健当局に対してタイに自宅があると嘘を告げてHome Isolationの許可をもらい、自分が陽性であることを隠して一般ホテルに宿泊して、自由に外出して遊び回り、ゲストを部屋に招き入れることもできなくはない。
監視されないのだから。
当たり前すぎるけれど、まともな人間ならそんなことはやらない。

リスク評価

タイ旅行へのリスク評価はこちらから。

関連記事:タイ旅行のリスク:PCR検査と国内感染とフライト濃厚接触

最新の統計も紹介しておく。
4月16日のCCSA資料によれば、4月1日から15日のタイ入国者は206,282人。
うち、検査陽性者は960人。
陽性率は0.46%となっている。
215人に1人の確率だ。

3月全体の陽性率は0.58%だった。
4月1日よりタイへの出発前の陰性証明書が不要となっており、入国後検査での陽性率の増加が懸念されていたが、数字上は減少となっている。

確率的にはそこまで気にする必要はないレベルといえるが、それでも検査陽性者は必ず出る。ウイルスが根絶されず、また検査体制を継続するかぎり、ゼロリスクはありえない。
陽性結果が出てしまえば、短期旅行者ならば旅行はすべて終了となる。
日本へなかなか帰国できず、本来予定していた帰国以降の予定の変更も余儀なくされる。

タイ旅行のリスクは着実に減少しつつある。
でもリスク評価は人それぞれ。
より確からしい情報に基づき、より自分にあった判断を下せばいいと思う。

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