タイ政府広報が、タイ人ならびに外国人のタイ入国に関する手順をインフォグラフィックで説明している。
昨日7月9日の政府スポークスマンの英語ブリーフィングでもこのインフォグラフィックを用いて、外国人タイ入国方法について説明していた。
少し詳しく見てみる。検疫措置一覧も合わせて紹介。
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タイ入国手順
大前提として、現在タイへの入国が許可されるのは11のグループのみ。
タイ国籍者、タイ人と結婚している外国人、外交官、ワークパーミット保持者とその家族、留学生、医療目的者、輸送従事者、政府からの招待客など。
これらのグループに属していない外国人、とりわけ一般的な観光客は入国が許可されない。
あくまで特別な条件を満たした人がタイに入国するための手順となる。
タイ入国の7つのステップ
1 それぞれの国のタイ大使館・領事館に連絡を取り、利用可能なタイ人帰国特別便を予約すること
2 外国人は、Alternative State Quarantine(ASQ)を予約し、Fit-to-Fly証明書を医療機関で取得する。出発72時間前までに発行されたCOVID-19の無感染証明書も必要。さrない、COVID-19の治療やその他の治療をカバーできる10万ドル相当の健康保険に加入する。タイ人は、Fit-to-Fly証明書を提出すべし。
3 必要書類をすべて提出し、大使館に情報を伝えて、フライトを予約すること
4 出発まで、定期的な手洗いや物理的距離の確保など、健康管理に最大限努めること。
5 タイ到着時に、ASQを予約した外国人はスクリーニング検査を隔離して行い、ASQシステムにチェックインして、ASQが用意した交通手段で移動すること
6 隔離検疫で3日間過ごしたのち、最初のウイルス検査を実施する(3~5日目)。結果が陰性であったら、さらに8日間の隔離検疫を続けて、二回目のテストを実施(11~13日目)。これにより潜伏期間の終了を確認する。
7 旅行者はタイ国内の移動と滞在を許される。しかしながら、居住地に関する情報を提供する必要があり、また追跡用アプリケーション(タイチャナプラットフォーム)をダウンロードしなければならない。タイ滞在中は、感染拡大防止のためのガイドラインと指示に厳格に従う必要がある。
以上、7つのステップ。
タイ政府広報によれば、まず最初にタイ大使館にコンタクトを取れとのこと。
昨日のスポークスマンによるブリーフィングでも、同じことを述べていた。
どうにもはっきりはしないが、どうやら各国のタイ大使館での裁量権が増えたようで、これからは手続きが早く進むような雰囲気とはなっているが。
ただし現在のところ、タイ人帰国特別フライトをのぞいてタイへの国際線商業フライトは許可されていないとのこと。
昨日のブリーフィングでも、not allowed と繰り返していた。
規則が変更になり、入国許可を得た外国人の搭乗するフライトのタイ乗り入れは許可されることになっているが、実際にはフライト許可が出ていないようだ。
タイへのフライトを運行する各航空会社はタイ政府の方針決定を待てとのこと。
さきほど、ANAとJALとTGのフライト運行状況をチェックしてみたが、7月いっぱいはすべて運休となっている。
少なくとも7月はタイ人帰国特別便しか飛ばないようだ。
さらには、現在、一日あたりのタイ入国者は600人までとされている。
タイ人帰国者のフライトに空き枠があれば、許可された外国人が搭乗を許されるという形になっている。
外国人は、大使館に連絡を取り、座席の割り当てを待つ必要がある。
まだまだ海外に足止めされているタイ人が多いため、外国人への割り当てはなかなか進まない状況のようだ。
タイ入国時の検疫措置一覧
タイ政府広報発表によるタイに入国する人への検疫措置一覧表がこちら。
11のグループに対する措置が表にしてある。
SQとLQがタイ人帰国者に対する14日間隔離検疫で無料。
一般的な外国人グループは、ASQとなり事前予約必須で有料。
医療目的での外国人は、HQ(Hosipital Quarantine)といって病院での隔離を行うことになる。
外交官は、自宅待機での経過観察検疫。
免除ありの人々は、CO(Close Quarantine)となっている。これはタイ政府からの招待客も含まれる。
ちょうど昨日、アメリカ軍の高官一行がタイに入国した。
到着時にウイルス検査を行い、その後は、タイ側の随行員とともに、予め用意された車両で、予定された行動のみが許されるとのこと。
これがCOという検疫措置となるが、本当に例外中の例外。今回が初の政府招待客とのこと。
アメリカからの一行は、本国を出発する前に安全な場所で14日間の隔離検疫を実施してから、海外へ出発したそうだ。
また、COでは、出国時にも検査を行う。
COは、スペシャルアレンジメント(特別な合意事項)の元にタイ入国が認められた外国人の検疫措置にも含まれている。
これはおそらく滞在期間が数日程度の外国人ビジネスマンへの措置だと思われる。いわゆるビジネスバブルでの入国となるが、これはまだ実現されておらず、詳細も決まっていない。
11のグループがタイ入国するための必要書類と検疫措置については、別途公表されている。
こちらも参考に。
すべてに共通するのが、Certificate of Entry(COE)の取得。各国の大使館で発行されるタイ入国許可証だ。
このCOEを取得しないことにはどうしようもない。
また、さらに詳しい日本語情報は、在タイ日本国大使館の翻訳を読むこと。
タイ政府官報をそのまま翻訳してあり非常にわかりづらいが、日本語情報としては最も正確。
⇒https://www.th.emb-japan.go.jp/files/100070448.pdf
タイ入国のハードルはおそろしく高い
以上、調べれば調べるほど、タイ入国のハードルがいかに高いか、嫌というほど思い知らされる。
大企業なら会社の力でなんとかなるかもしれないが、こんなの個人でやるのは無理ゲーじゃないかと。
それでもこのような状況にあっても、個人でタイ入国を果たしている日本人の方もいるようで、その苦労たるや半端ではなさそう。
今現在これだけ厳しいのだから、観光客のタイ入国なんて到底考えられるような状態ではない。
早ければ8月開始と見られていたトラベルバブルも延期になった。
関連記事:難航するタイのトラベルバブル。はたして日本からパタヤへはいつ行けるのか?
延期時期は未定。はたしていつになることやら、見通しはまるで立っていない。
そもそも飛行機が飛んでいないし、入国できる人数も制限されている。
かりにフライト運行が再開されても、COEがないと、搭乗すらできない。
本当に厳しい状況だ。
日本からの観光客が普通にタイに入国できるのは、へたすると来年になりそうな気がするほど。
それほどまでに厳しい。
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