徐々に再開店舗が増えつつパタヤのバー。
それでも街全体は暗いまま。
とりわけビーチロードとセカンドロードのツーリストエリアは夜になると交通量が激減し、かなり寂しい状態となる。
そんな暗い夜のビーチロードを走っていると、一軒の店にネオンサインが点灯していた。
タヒチアンクイーンだ。
この立地でまさかの再開。手書きのポップがいかす。
さっそく入ってみた。
Tahitian Queen（タヒチアンクイーン）
創業は1978年の老舗店。
Pattaya's Oldest Barとの触れ込みである。
外壁には往年のロックスターのイラストが描かれている。
もろにオールドスタイルのバーだ。
入店時には、検温と消毒、それに指名と電話番号をノートに記入する必要あり。
木のぬくもりにあふれる店内。
客席は木製。
ステージ前には野暮なビニールシートの衝立などない。
流れる音楽は、古いロックンロール。AC/DCバンザイ。
これぞオールドスクール。
流行りのEDM？ なにそれ？ おいしいの？ の世界である。
初めて入る人でもあっても、どこか懐かしい。
これが匠の技か。
創業以来42年、コンセプトはたぶん何も変わってない。
アンガス・ヤングのギターのごとく、ブレることなど一切無し。
いっそすがすがしい。
が、ステージ上は、ニューノーマル仕様となっていた。
ビキニのダンサーが踊っているその顔には、フェイスシールドが装着されているのだ。
タントラではダンスもなく衣装も普通のドレスだったが、タヒチアンクイーンではビキニだ。単純にテンションが上がる。
フェイスシールド着用とはいえ、実際にはシールドをあげて、頭にかけているだけのダンサーが多かった。
1人だけマスク姿のダンサーもいた。ビキニにマスクである。
いかにもニューノーマルなゴーゴーダンサー。
これはこれでおもしろい。
1ステージ6,7人で、2交代制となっていた。
ダンサーは全部で15人弱といったところか。
リオープンして間もないし、これから増えていく可能性あり。
完全ファラン嗜好の店の作りだが、意外や意外、日本人好みしそうな若くて細いダンサーもちらほら混じっている。
こちらが日本人とわかれば、ほいほいと営業にやって来る。
客入はそこそこ良かった。
常連ファランが多いようで、はでにレディドリンクを振る舞っていたりと、なかなかの盛り上がり。
再開のご祝儀みたいなものだろうけど、3ヶ月半も休業を余儀なくされていたスタッフにとっては嬉しいもの。
少数ながらアジア系の客も入っていた。たぶん日本人かな。
密かに日本人ファンも多いタヒチアンクイーンである。
客席はいちおうソーシャルディスタンス仕様で、木製ベンチシートにはバッテンマークで間隔をあけるよう指定してある。
が、ダンサーやサービスは平気でバッテンマークの上に座ってくる。
接客時にもフェイスシールドは着けているが、これまた頭に上に乗せているだけ。
もはやフェイスシールドの意味はほとんどなくなっているが、まあこんなもんでしょう。
ドリンク代はコーラが120バーツ。
レディドリンクは失念。たしか150か160。
バーファインは800。
本来はやり部屋併設だが、長く閉鎖されていたため、現在準備中で利用不可とのこと。
チップの額は聞いていない。
言い値で、ショート1500か2000、ロング3000か4000といったところかと。
交渉次第でしょうな。
このご時世なんで、ロング2000でも行けそうな気はするけれど。
地図
ビーチロード沿い、ソイ12とソイ13の間くらい。
本来は昼間から営業していて、ダンサーは2交代制のはず。
現在の営業時間は不明。夜には営業している。
ビーチロードで昼間から営業しているとなれば、かなり貴重なゴーゴーである。
店内は40年前から時が止まったままの異空間。
店を出ると、目の前がパタヤビーチ。
このコントラストがすごい。
まとめ
再開直後の悪条件でも、選べないことはないラインナップだった。
事態が平常時に戻れば、より期待が高まる。
サービスとダンサーのノリはいい。
やさぐれたファランの巣窟といった雰囲気は確かにあるものの、日本人一人で訪れても何の問題もない。
パタヤにはこういったオールドスクールのゴーゴーは絶滅寸前となってきた。
いつまでも変わることなくパタヤ最古のバーであり続けてほしい。