タイでは国内新規感染が3週間以上見つかっていない。
規制緩和第4フェイズも実施され、国内での移動制限も実質的になくなった。
移動に際しては衛生管理やソーシャルディスタンスの規則が設けられているものの、旅行そのものはできるようになっている。
打撃を受けた観光業を復興のため、7月からは国内旅行の需要を喚起しようと政府が毛キャンペーン策を打ち出した。
6月16日、かねてより提案されていたタイ国内旅行促進のための政府予算案を内閣が承認した。
総額224億バーツの予算が計上された。
日本でも似たような国内観光旅行促進キャンペーンがある。Go To トラベルキャンペーン。予算は1兆7000億円。
タイがざっくり770億円程度。日本の20分の1ほどの予算となる。
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タイ国内旅行需要喚起プロモーション
タイ政府主導の国内旅行需要喚起プロモーションでは、主に3つのパッケージにわかれる。
1 The Tiew Pan Suk(ティアオパンスック)。幸せを分け合う旅。
国内旅行で、航空券や長距離バスやレンタカーを利用する際に40%割引となる。1人あたり最大で1,000バーツ。
予算20億バーツ。
2 The Rao Pai Tiew Gun(ラオパイティアオガン)。我々は一緒に旅に出よう。
ホテル宿泊で40%割引。1泊あたり最大3,000バーツで、最長5泊まで。政府の想定では、500万泊分を用意。
また宿泊者には1泊あたり600バーツのEウォレットを提供し、レストランやお土産やスパといった支払いに充てることができる。ただし自分の住んでいる県以外でなくてはならない。
予算180億バーツ。
3 The Kum Lang Jai(カムランジャイ)。激励。
医療従事者やボランティアスタッフといったウイルスとの戦いの最前線にいる人たち約120万人をねぎらうもの。休暇旅行で1泊あたり1人2,000バーツを付与する。
予算24億バーツ。
宿泊施設などは政府による承認が必要で、利用者はクルンタイ銀行のプラットフォームを通じて登録することができる。
パッケージの詳細は、観光スポーツ省と政府観光局によって2週間以内にまとめられる。
パッケージの実施は、7月から10月にかけての予定。
参照:The Nation
参照:Bangkok Post
感想
日本の予算規模と比べるのは野暮というものだが、タイ政府もいろいろと復興策を講じてはいる。
今回のプラットフォームは、はっきりと明言はされていないが、おそらくタイ人限定だと思われる。
タイ滞在中の外国人は対象外のようだ。
たぶん、プラットフォームで登録するときにタイ国民IDカード番号を入力するといったシステムになるのだろう。
外国人単独では無理でも、タイ人をパートナーにして旅行すればある程度の恩恵は受けられる。ホテルが40%割引なのがありがたい話。タイ人のぶんの旅費も割引となるし。
まあそれはそれでいいかと。
実施時期は7月から10月。
逆に考えれば、10月までは外国人観光客の本格的な受け入れは考慮していないともいえる。
10月か11月に外国人観光客の受け入れを再開するかはまだ不明。
政府としては、当面は外国人観光客による観光収入回復は見込んでいないのだろう。
とりあえず国内旅行で観光業の再興をはかっていく方針。
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