パタヤで自炊を始めて半年ほどが経過している。
作るのは洋食と日本食がほとんど。
タイ料理は、カナームーとかパックブンファイデーンとかタイ風唐揚げとかカイジアオとかそんなもの。スープの素を使ってスキー風の鍋はよく作るが、タイ料理とはいいがたい。
最近はガパオなんかにも手を出すようになった。
ふと、イサーン料理を作ろうと思い立つ。
そうだ、ラープにしよう。
ラープ
イサーン料理の定番、ラープ。
ラープなのかラーブなのか、別にどっちでもいい。アルファベット表記ではLAABが多いが、実際の発音は、BとPの間くらい。通じればどうでもいい。
ミンチ肉とハーブと香辛料をたっぷり混ぜ合わせたイサーン風サラダがラープ。
辛さと酸味と香りと肉の旨味が溶け合って、好きな人にはたまらない料理だ。
イサーン出身者の多いパタヤでは、幾度なく食べる機会がある。
もうすっかりイサーンの味には慣れた。
まあ中には虫とか蟻とか沢蟹とか生肉とか、ちょっと遠慮したいものもあるが、たいがいのイサーン料理は食べられる。
ラープづくり1回目
さて、ラープをつくろう。
が、さすがに一からすべてを作るのはしんどいかと思い、スーパーでラープの素を買ってきた。
味の素のRos Dee Menuシリーズの一品、LAAB Thai Spicy Minced Meetである。
たしか17バーツくらい。
必要な調味料はすべて入っているようだ。
裏面に作り方の記載あり。英語メインでわかりやすい。味の素さん、ありがとう。
・材料
ミンチ肉200g
ミントの葉っぱ
シャロットないしレッドオニオン2個
水30ml
ラープの素一袋
肉とミントと玉ねぎは別途買う必要がある。
スーパーで揃えた。
王道の豚ミンチ肉。300gで50バーツくらい。レシピどおりに200gを使う。
次にミント。
スーパーで、ミントと小ねぎのセットが売っており、ちょうどよかった。15バーツくらい。刻みネギも入れるとうまくなりそう。
シャロットとレッドオニオンの違いがよくわからない。シャロットがエシャロットで、レッドオニオンって紫玉ねぎだよね。
たまたまスーパーで小さなエシャロットが売っていたので購入。
てきとうな大きさにカット。ついでににんにくも用意しておく。
これで材料は揃った。
調理開始
本来のレシピでは、まず肉を炒めるが、風味をさらにアップさせるため、最初ににんにくを炒めた。油少なめで。
次に、水60mlを入れてミンチ肉に火を通す。
炒めると茹でるの中間くらい。
肉に火が通ったところで、鍋をコンロからどかして、ラープの素を全部投入。
なんか禍々しい色をしているな。怖い。
肉とラープの素を混ぜ合わせると、すごい匂いがたちのぼってくる。これまで幾度となく嗅いできたラープの匂いそのものだ。
次にエシャロット投入して、全体をあえる。
本来ならもう火は使わないようだが、なんとなくエシャロットにも火を通したい気分だったので、そのまま少し炒める。
最後にミントの葉をちぎって投入。もう火は止めておく。
軽く混ぜ返して完成。
こんな感じになりました。
かなりの量ですな。
説明書きには、2,3人前となっている。
水分はあまり残っていない。これはおそらく炒めた時間が長かったせいだと思う。
実食
まずは一口。
うん、辛いね。
しっかりと辛い。
以前に同じ味の素のシリーズのガパオの素でガパオも作っているが、それがあまり辛くなかった。
ラープも手加減した味かと思っていた。が、そんなことはない。しっかりと辛い。
さすがはイサーン料理だ。味の素さんも、よくわかっている。
味は、もういたって王道のラープ。
ラープには炒った米を砕いたものも入れるようだが、量は少ないながら、ちゃんとラープの素に入っている。たまにかりかりとした食感も味わえる。
エシャロットを炒めたこともあり、甘みも出ている。
が、それ以上に、辛い。
フラッシュを焚いた写真を見ると、いかに赤いかがよくわかる。
しかも最後まで炒めていたこともあって、熱々。
本来のラープはそれほど熱い料理ではないはず。肉に火を通したあとは、生野菜とハーブと香辛料を別の鍋で混ぜているように思う。
でも、今回は熱々だ。
しかも辛い。
いや、熱々のラープもいけるね。
ご飯がすすむ。
和風だしの素入りのカイジアオも作っておいた。
ラーブの辛さをやわらげるのにちょうどいい。
はじめてのラープづくりは成功。
まあ多少アレンジを加えたとはいえ、誰でもつくれるラーブの素を利用したのだから、ちゃんと出来て当たり前だけど。
一度に全部は食べられないので、ラーブの残りは翌日まわし。
オートミールとパイと一緒に食べた。
オートミールとの相性も抜群。
パイにも合う。ちょっとした激辛ミートパイとなった。
ラーブ、すごい。
ラーブづくり2回目
クノールからもラープの素が販売されている。そっちも試したくなった。
価格は味の素と同じくらいで、17バーツだったような。
裏には作り方が記載されているが、英語の文字が小さくて、読みづらい。
まあ、味の素と同じだろう。
材料も同じものを用意。
調理開始
今回は、にんにくは使用せず、規定量の水でミンチ肉に火を通すところからスタート。
肉にある程度火が通ったところで、エシャロットも少し炒める。
フライパンをコンロからはずして、クノールのラープの素をすべて投入。
これまた辛そうな色をしている。
よく混ぜてから、最後にミントとネギをのせる。
軽く混ぜて、はい完成。
ラープづくり2回目にして、もう慣れたもの。さくっと出来上がりだ。
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実食
辛さは味の素よりマイルド。
思ったよりも辛くない。いや、むろんそれなりに辛いのだが、思ったよりも控えめな辛さ。
でも味付け自体は、味の素よりいいかも。
風味がよく出ている。
炒り米の食感も味の素よりもある。
これはうまいね。
できればもう少し辛いほうがいいけれど、これくらいの辛さのほうが食べやすいのは間違いない。
今回の付け合せは、野菜ときのこと鶏肉のスープ。
ご飯のかわりにオートミールで。
わりと豪華なトライアングル。
そこそこヘルシーなセット内容になったかと。
量が多いので、今回もラープは残しておいて、酒のつまみにした。
ラープをつまみに氷入りLEOで晩酌。
たまらんね、この組み合わせ。
この時点ではまだ外での飲酒は禁止されており、こんなことができるのは部屋の中だけ。
それでも気分はすっかりイサーンだ。もしくは、イサーン人と飲むバービアだ。
まとめ:日本でもラープを
はじめてのラープづくりは実に簡単だった。
あとは好みで、辛さとハーブの量を調節すればよさそう。
ラープの素さえあれば、日本でも簡単に作れるかと思う。
材料も揃うはずだ。
赤玉ねぎが見つからなければ、普通のたまねぎでもいいかと。
ミントはあったほうがいい。あの香りがラープには大事。
現在、日本からタイへの観光旅行は不可能。
たぶんあと数ヶ月は無理だと思われる。
タイ好き、イサーン好きの人は、イサーン料理が恋しくなる頃。
せめて料理だけでも、イサーンとバービアへ思いを馳せてみてほしい。
ラープがつくれるとわかった。
次は、ナムトックムーに挑む。
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