アジア周遊旅行13
アジア周遊旅行日記はシンガポール編に突入する。
とはいえ、シンガポール滞在は、トランジット扱い。
一晩寝るだけなので、あっという間に終わる。
まずはゲイランへ
シンガポールの夜遊び好きが宿泊するなら、ゲイラン地区と相場が決まっている。
いや、多いに予算があるなら、ラッフルズホテルとかマリーナベイサンズとかに泊まれば最高だろうけど、わたしの予算ではゲイランの安宿がちょうどいい。
もしくは、リトルインディアと呼ばれるインド人街の宿も安い。
健全かつ意識高い系さわやかパッカーはリトルインディアにすべきかもしれないが、わたしは、いたって不健全かつ意識低い系の煩悩まみれ不良夜遊び旅行者なので、ゲイラン一択となるのである。
チャンギ国際空港からゲイランへの行き方
これは、あほほど簡単ですな。
空港駅から地下鉄に乗るだけ。下車駅は、アルジュニード(Aljunied)駅だ。
料金は2.2シンガポールドル。
1シンガポールドル=75円~80円のあいだくらい
街中で使うぶんには、1シンガポール=80円と捉えておくとよさそう。
空港到着後に両替所があるし、ATMもある。
まずは最低限のシンガポールドルを入手しておきましょう。
わたしは、地下鉄乗り場手前にあるATMで50ドルだけキャッシングした。
本当はもっと少なくてもよかったのが、引き出し可能な最低金額が50ドルだった。
地下鉄の切符は券売機で購入する。
が、わたしの持っているのは50ドル札一枚のみ。これは使用できなかった。
で、有人窓口へ行くと、切符は売ってくれなかったが、小銭へ両替してくれた。また券売機へ移動して、ようやく購入できた。面倒くさい。
あ、よく見ると、券売機でクレジットカードも使えるじゃないか。
いろいろ手こずってしまって、なんとかアルジュニードへ至る終電に間に合った。
(おそらく23時17分発の電車だったはず。)
地下鉄チャンギエアポート駅乗り場
空港ターミナル駅からアルジュニード駅へは、途中で一度乗り換える必要がある。
路線図
まずは、Tanah Merah駅行きに乗る。しばらくは地下を走ってから地上へ。
Tanah Merah駅で強制的に降ろされるので、Joo Koon行きへ乗り換える。といって同じプラットフォームの向かい側で待つだけなので心配なし。
アジュルニード(Aljunied)駅到着。
漢字で、阿裕尼と書きますね。
空港からの所要時間は、待ち時間を入れて30分弱だった。日中の運行本数が多い時間帯なら、もう少し短くなるかも。
いずれにせよ、シンガポール空港から市内へのアクセスは、地下鉄利用すればいいだけなので実に気軽である。
ゲストハウス、アルジュニード@SG
アルジュニード駅から歩いて1,2分という好立地にあるゲストハウスが今夜の投宿先だ。
その名も、アルジュニード@SGホステル
名前は明快だが、発見するのは難解だった。
建物ごとゲストハウスになっていると思っていたが、何かの会社の2階をゲストハウスを使っているようだ。
この階段がゲストハウスへの入り口
入り口の壁に貼られた紙切れだけが手がかりである。看板は見当たらなかった。
昼間ならともかく夜間は発見するのが大変だよ。
しかもレセプションには誰もいないし。
でも、遅れてやって来た中華系と思しき若い管理人さんは、とても親切な人でしたね。
2段ベッドが並ぶドミトリータイプだが、どうせ数時間寝るだけなので気にしない。
予約するタイミングによりけりだが、1泊1000円から1500円くらい。
物価の高いシンガポールでは、上出来でしょう。地下鉄は目の前だし、何よりゲイランへ徒歩で行ける。
荷物を置いたら、すでに時刻は深夜0時をまわっていた。
さっそく、夜のゲイランの街へ出かける。
地下鉄アルジュニード駅からゲイラン地区への行き方
関連地図(アルジュニード@SGの場所も示しておいた)
アルジュニード駅(もしくはアルジュニード@SG)からは、まず南へまっすぐ歩く。
シムズ・アベニューを渡って、さらに南へ。
すると、ゲイランロードに出る。
はい、ゲイラン到着です。
ここまで5分ちょっと。
が、このあたりはまだそれほど怪しいエリアではない。
ゲイランロード沿いに少し西へ進もう。
すると、怪しい雰囲気のエリアに到達できるだろう。
「Lor 20 Geylang」と書かれた標識
このあたりまでくれば、かなり活気があって、怪しさ満点である。
路地に入っていけば、置屋がいくらでも見つかるだろう。
遊ぶなら偶数側のLorで。奇数側はスーパーマーケットとか食堂くらいしかありません。たまにKTVっぽい店もあるけど。
ゲイラインのホーカーズで、肉骨麺をくらう
ゲイランは、政府公認の赤線地帯だが、それと同時に下町風情の残るエリアでもあり、ホーカーズと呼ばれる屋台村がいくつもある。
ゲイランロード沿いを歩けば、簡単に見つかる。
中華系やインド系やムスリム系の料理が多い。タイ料理やもある。
24時間営業の屋台もあり、夜中でも平気で営業しているので、いつ訪れても大丈夫だ。
客も多い。
中華系オヤジが上半身裸でビール飲みつつタバコを吸っていたりと、とても潔癖都市国家シンガポールとは思えない風景が広がっている。
こういったアジアの猥雑とローカルB級グルメが好きな人には、たまならい場所である。
治安は悪そうに見えるけど、まったく問題ないですね。駐在員と思しき日本人もよく見かけます。
海南鶏飯(チキンライス。タイでいうところのカオマンガイ)が食べたかったが、とくにおいしそうな屋台が見つからなかった。
そこで、ラーメンにしてみた。
ちょっとぼけているが、このメニュー表の1番。
肉骨麺と書いてある。
料金は4.5ドル。だいたい350円。
注文したら近くのテーブルに座って待っていればいい。
はい、すぐに到着。
肉骨とは、そのまま骨付きの肉ですな。スペアリブです。がっつり入ってます。
スープは、豚骨ベースの薄味で、クセがなくて飲みやすい。
麺は、タイのバミーよりもあっさりしている。
日本のこってりラーメンに慣れている人は物足りないに違いないが、わたしはけっこう好きですな。
というか、一般論としては日本人の味覚にすごく合うと思う。
アンヘレスでファラン飯三昧だったあとのラーメンは格別だった。
タイに比べるとかなり割高だけど、アジア屈指の物価高を誇るシンガポールなんで、こんなもんでしょう。
ゲンランの公認置屋群
腹も満たされ、つづいては、置屋調査。
ここは政府公認の置屋で、店先にはきちんと番号が書いてある。
ちょっとわかりづらいが、ここは17番置屋。Lor18内にある。
グーグルストリートビューでも番号置屋は確認可能。
政府公認だし、特に心配もいらないので安心して遊びましょう。
それぞれの店によって特色があって、中国系、タイ系、ベトナム系、インドネシア系などに分かれている。もちろん混在している店もある。
日本人客も多いようで、日本語がけっこう通じる。
いかついおっさんに日本語で呼ばれて、置屋に入ってみた。
わたしが入った置屋は、タイ・チャイニーズ専門店とのこと。
中華系のタイ人ってことかな。
見た目は、わずかに色白な普通のタイ女性だった。6人くらいひな壇に座っていた。
実際に目の前で指名できるのは、タイのMPと同じ。
レベル的には、パタヤのMPよりは上ってところかな。
料金は、80シンガポールドル。
6400円ってところか。バーツになおすと、2000バーツ強。
うーん、シンガポールという立地を考えると安い気もするし、これからタイへ向かおうとする旅行者にとっては高く感じる。
ちなみに、レベルの高い中国人置屋は150ドルだとか。
ここは安いぞ、特別だぞ、と力説する怖い顔のおじさん。会話は日本語と英語交じりである。
シンガポールドルを持ってないからという理由でお断りすると、日本円でも払えるぞと強面のおじさん。
1万円札で払えば、お釣りを30ドルくれるという。
スペシャルオファーだと自慢気なおじさん。さあ、誰にするんだと急かしてくる。
とっさに計算ができない。
お釣りが30ドルとはいうことは、2400円くらいで、1万円から引くと、実質的な支払いが7600円となる。
割高じゃねえか。
騙されるところだった。
いや、入るつもりは元々なかったけど。
「ATMへ行ってくるわ」と言い残して店をあとにした。
まあ、冷やかし目的はあまり褒められたものじゃないんで、ほどほどに。
すでに営業終了している置屋もあったが、深夜0時をまわってもまだまだ営業しているところが多い。
4時までが営業時間かも。
深夜にもかかわらず、通りには、一時の快楽を求める野郎どもがさまよっている。
これまた日本人の姿も少なくない。
みんな好きねえ。
道端では、突然、テーブルを広げてローカル野郎どもが集結。
なんだろうとのぞいてみると、よくわからん賭けゲームのようだ。
その近くの物陰では、立ちんぼがゆらりと陽炎のように揺れている。
以前に比べると圧倒的に数は少なくなったみたいたが、まだ立ちんぼも健在だ。
大通りでは、深夜にもかかわらず衣料品店やカバン屋が営業しているし、たまに立ちんぼがいたりもする。
インドやアラブ系が意味もなくふらふらしているし、中華系マレーシア人はタバコとビールとギャンブルに夢中である。
闇タバコ売りも堂々と声をかけてくる。
いやあ、おもしろいところだゲイランは。
シンガポールなんて、旅行先としては非常につまらないところだと思うけど、ゲイランは別だ。
猥雑としたアジアの雰囲気を感じられるとともに、夜遊びもできる。
とはいえ、一泊もしくは二泊もすれば充分だと思うけどね。
周遊旅行のついでに立ち寄るくらいがベストでしょう。
帰り道、コンビニで缶コーヒーと水を購入。
水が少々高くて、1.8ドル。
ポッカの缶コーヒーが1.4ドル。
ライターは1.5ドル。
全部で370円かあ。
うーむ、日本と変わらないか、むしろ高いくらいの物価だな。
短い時間ながら、ゲイランの雰囲気を味わうことができた。
もうシンガポールに用はない。
物価の高い街はさっさと出ていこう。
薄暗いゲストハウスに戻って、シャワーを浴びる。
狹い2段ベッドの下に寝転がり、こっそり就寝。
朝一でペナンへ向かのだ。
ゲイラン地区のホテル
今回のゲイラン滞在に際し、ホテルはひたすら調べた。
いくら安くてもゲストハウスのドミトリーはちょっと遠慮したいという人は、ゲイラン地区のど真ん中のホテルに宿泊することもできる。
Lor(ロロン)の偶数側に中型ホテルがたくさん立ち並んでいる。
特に、81グループのホテルがうじゃうじゃ建っている。
ホテル81 パレス (Hotel 81 Palace)
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これは一例。
他にも81グループは多数あり。どこも立地条件は似たようなもので、赤線地帯のど真ん中だ。
設備や料金も横並び。
こんなところにも中国系の子供連れ団体旅行者が集団で泊まっていたりして、夜中に家族連れで歩いているのを見かけた。
フレグランスグループのほうが、81よりも評価は高いようだ。
フレグランス ホテル クリスタル (Fragrance Hotel - Crystal)
画像で見る限り、清潔そうな部屋だ。
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いろいろと調べた結果、ゲイラン地区で、ゲストハウスのドミトリー以外でもっとも安く泊まれる個室ホテルがこちら。
バジェット イン シンガポール (Budget Inn Singapore)
ここで1泊3000円ほど。
ロロン16は、まさに置屋地帯。
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ゲイランのホテルに過度の期待は禁物。
モーテルに毛の生えた程度のホテルが多い。
とにかく寝るだけのホテルだが、連れ込みも視野に入れている人は個室に泊まるべし。
予算のない人は、わたしのようにゲストハウスへどうぞ。
ご参考までに。