2025年3月27日にグランドオープンした関西国際空港第1ターミナル。
ずっとリノベーション工事をしていたが、いよいよ大きく生まれ変わった。
3月に日本を出国した際はグランドオープン直前だったこともあり、出発フロアで一部施設が新しくなったのを確認したのみ。
今回はグランドオープン後の帰国となるため、国際線到着時のリニューアルの様子を確認してきた。びっくりするほど変わってます。
このゴールデンウィークに海外旅行して関空帰国予定のある人は参考までに。
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関空で国際線到着リニューアル
タイから関空へ帰国してきた。
リニューアル後の初関空帰国だ。
事前情報では大きくリノベーションしたことがわかっている。
今回は午前8時30分頃に関空に到着した。
到着ゲートは北ウィングだった。
ボーディングブリッジを渡ってターミナルビル内へ。
エスカレーターないし階段で一つ上のフロアへ登る。
コンコースをしばらく歩き、シャトル駅へ。
今回はシャトルでイミグレーションまで移動する必要があった。
ここまでの流れは以前と同じだ。到着ゲートによっては歩いてイミグレーションへ行くこともある。
共同キオスク
シャトル乗り場前で目に付いたのが新しいKIOSK端末だ。
おお、これが共同キオスクってやつか。
入国管理(VISIT JAPAN WEB)と税関が統合されたやつらしい。
話には聞いていたが、現物は初めて見た。
が、キオスク前にチェーンがかけられていて、使用はできないみたい。
あとで、関空ホームページで調べてみた。
共同キオスクが開始されたのは2025年4月1日より。
入管と税関の手続きを一度に済ませることができるそうだ。
(利用方法)
1. 出発前に「Visit Japan Web」で必要情報を登録し、2次元コードを作成
2. 到着後、共同キオスクで2次元コードとパスポートをスキャン
3. 日本人の方は判定結果により「ウォークスルーゲート※」で帰国手続きが完了
4. 外国人の方は専用ブースで迅速に入国手続き
5. 日本人・外国人問わず有人検査が不要と判断された方は「ウォークスルーゲート※」で税関手続きが完了共同キオスク設置場所 T1・T2入国審査場、到着シャトルの各駅
ご利用可能時間 9時~21時※ウォークスルーゲートは顔認証で通過できます。設置:第1ターミナルのみ
以上、関空ホームページより。
なるほど。
それで、シャトルの駅前にも設置されているのか。
利用可能時間は9時から21時までなので、早朝着便だとチェーンがかかっていて利用不可だったわけね。
ただ、日本人は、もともと入国審査なんてないし、自動化ゲートも使えるわけで、共同キオスクのメリットはあまりない。
税関前の端末だけでなく、入国前に共同キオスクでQRコードを読み込ませることができることくらい。
外国人は、共同キオスクでVISIT JAPAN WEBと税関電子申告の読み込みをしておけば、入管専用ブースと税関自動ゲートが使えるようになる。これはメリット大。
新しい入国審査場
シャトルの最前部に乗って、入国審査場へ移動。
シャトルを降りる。ここからの動線がまったく変わっている。
以前は、シャトル降り場からエスカレーターで下の階に降りたところの先にイミグレーションがあった。
が、現在は同じフロアだ。
シャトルを降りた先の通路にも、共同キオスクがずらりと並んでいる。
利用可能時間前なのでまだ使えないが、午前9時以降なら利用できる。
形ばかりの検疫ブースがあり、その脇を抜けると、すぐにイミグレーションがある。
早朝ながらも、外国人用パスポートコントロールはそこそこ混んでいる。
もちろん、日本人は自動化ゲートが使える。こちらはがらがらだ。誰も並んでおらず、待ち時間ゼロで通過できた。
あと、日本人は共用キオスクで登録すれば、自動化ゲートならぬウォークスルーゲートも使えるようだが、この時間帯は使えない。関空にもウォークスルーゲートは導入済みだそうだが、ウォークスルーゲートの存在には気づかなかった。
どっちみち自動化ゲートががらがらなので、ウォークスルーゲートはそれほど意味がないけれど。
国際線到着免税店
入国審査場を抜けてからバゲージクレームへ向かう動線も変わっている。
まず、入国審査場を出たところに到着免税店ができた。
2月26日にオープンしたそうだ。
パンデミック中に到着免税店は撤退していたが、このたび、無事に復活した。
(関西空港ホームページより)
今回は北ウィングの到着免税店。
南ウィングにも同様に到着免税店ができたそうだ。
北と南の両方にあるので、どちら側に到着しても安心。
免税店では、酒やタバコも売っている。
価格設定は出発免税店と同じ。メビウス1カートンが3900円。
ただし、日本製のたばこに関しては、KIX-ITMカードでの割引適用は不可。外国製タバコであれば割引できるかもという話だ。
タイのスワンナプーム空港やドンムアン空港の免税店で買うほうが少しだけ安いかも。
が、メビウスのロングを置いてあるのが日本の免税店のみ。しかもパッケージは日本仕様なので安心。
免税店横に新しいエスカレーターができている。
とても長いエスカレーターだ。この先にバゲージクレームと税関がある。
シャトル降り場から入国審査場、税関までの動線はまったく別物に変わった。
とはいえ、迷うようなことは一切ない。スムーズに流れていく。
税関
長いエスカレーターを降りたら、バゲージクレーム。
バゲージクレーム自体は何も変わっていない。
今回は預け荷物はないためスルー。
税関エリアも以前のままで特に変わっている様子はない。
ただ、北と南の税関エリアが2つに分断されていたが、現在は北と南を通路で行き来できるようにしたとのこと。
以前は、一方が混雑していて、片方が空いていても、反対側の税関エリアへ移動することができなかった。
現在は混雑状況に応じて移動が可能となったそうだ。
(地図:関西国際空港より)
地図上ではたしかに北と南の税関エリアがつながっている。
今回は北側の税関エリアだったが、非常に空いていた。実際の通路は確認していない。
あとはこれまで通りの税関だ。
税関自動ゲートを使うには、VISIT JAPAN WEBを通じて、税関電子申告を事前に済ませておく必要がある。
自動ゲート前には多くの税関電子申告用端末が並んでいる。
この端末に、VISIT JAPAN WEBの税関電子申告QRコードとパスポートを読み込ませて、顔も登録する。
すると、自動ゲートが使えるようになる。
今回は、自動ゲート前には誰も並んでいない。端末も誰一人使っていない。
有人の税関ブースもがらがらだ。
外国人乗客は入国審査に時間がかかっているし、預け荷物が出てくるのを待っている。
預け荷物のない日本人は税関一番乗りができる。
聞きたいこともあったので、有人ブースへ行く。
事前にVISIT JAPAN WEBで税関電子申告は登録していれば、有人ブースでもQRコードの読み取りは可能だ。
紙の税関申告書は不要で、QRコードをスキャンさせればいい。もちろんパスポートは税関職員に提示する必要がある。
自動ゲートだと、税関職員と会話することなくそのまま通過できることがほとんどだけど、さすがに有人ブースだと多少の会話が発生する。
今回聞かれたのは、「荷物はそれだけですか?」というものだけ。
逆に、こちらから税関職員に共同キオスクなどについて質問しておく。
共同キオスクは、主に外国人が使うものだと言われた。
日本人は、これまでどおり、税関前に置かれた端末で、税関電子申告のQRコードとパスポートを読み込ませればいいとのこと。
やはり、共同キオスクは日本人にはメリットがなさそうだ。
まあ、預け荷物がある人は、バゲージクレームで荷物が出てくるのを待つ前に、共同キオスクで税関電子申告の登録を済ませておくと、ほんのわずかながらも時間の節約になるかなという程度。
今回のように有人ブースが空いていれば、わざわざキオスクを使う必要もないけれど。
もちろん、VISIT JAPAN WEBの税関電子申告を使わずに、従来の紙の税関申告書を使ってもいい。
日本人にはVISIT JAPAN WEBを使うメリットは、税関申告書くらいなものなので、スマホだのWEBだの面倒だという人は、紙の税関申告書を使いましょう。
個人的には、年に何度も帰国するため、電子申告のほうが利便性は高い。QRコードを出しておけば、自動ゲートか有人ゲートかどちらか空いているほうを選択できる。
タイでは、5月1日より、タイデジタル到着カードの提出義務可がスタートして、紙の入国カードは完全終了となる。
日本は、VISIT JAPAN WEBを使っても使わなくてもどちらでも大丈夫というスタンスだ。
タイデジタル到着カードはタイ人は提出不要で、外国人のみだ。タイでは税関申告書は、申告するものがなければ提出不要。
日本のVISIT JAPAN WEBは日本人は入管手続きに関しては完全不要。使えるのは、税関電子申告のみ。外国人は、VISIT JAPAN WEBが必須ではなく、利便性を高めるものという位置づけ。
到着口
税関を抜けると、これまでどおりに、1階の到着ロビーに出る。
今回は北口に出た。
出口の斜め向かいには喫煙所が健在だ。
ここが日本到着後最初の喫煙所だ。
南口にも喫煙所がある。
到着ロビーは以前と変わっていない。
1階から外に出るとリムジンバス乗り場だ。
まとめ
関空リノベーションのグランドオープンを体感した。
出国は、保安検査場が大幅リニューアル済みで、すごく早かった。
今回は帰国でのリニューアルを体験したが、動線が完全に別物になっていて、少々驚いた。でもすごくスムーズだった。
しっかりと大阪万博の開幕に間に合わせた関空の力よ。
到着免税店が復活したのは嬉しい。もうタイの空港でグロいパッケージデザインのタバコを買う必要がなくなった。
共同キオスクは日本人には大きな意味はない。帰国手続きにウォークスルーゲートが使えて、税関電子申告も事前登録できることくらい。やって損はないけれど、面倒ならスルーで問題ない。
というわけで、生まれ変わった関空は、とても良きでありました。
関空、応援しています。
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