2022年にタイの主要空港を運営するタイ空港公社(AOT)が公式アプリをリリースした。Sawasdee by AOTというアプリだ。
空港にて各種機能が使えるという。
存在はずっと知っていたが、これまでダウンロードして利用することはなかった。
徐々に機能が増えてきたようなので、今回の日本帰国に合わせて試用してみることにした。
Sawasdeeアプリは本当に便利なのか検証。
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SAWASDEE by AOT
AOT(タイ空港公社)が運用する6空港で利用が可能なアプリだ。
スワンナプーム空港、ドンムアン空港、プーケット空港、チェンマイ空港、チェンライ空港、ハジャイ空港の6つ。
アプリの導入は簡単。
グーグルプレイもしくはApp Storeで検索して、インストールするだけ。
言語は日本語対応。
空の旅を多いのままに、とのこと。
メールアドレスによる認証あり。
認証後は機能が使えるようになる。
トップ画面には機能アイコンが並ぶ。
フライト、ツーリストヘルプ、ショッピング、交通機関・駐車場、お食事・お飲み物など。
また、トイレファインダーや待ち時間検索機能も実装。
フライトを検索してみる。
ピーチ航空のコードであるmmと入力すると、スワンナプーム発感空域のMM092便が表示された。
1時15分発だが、10時7分の時点では、ステータスとチェックインは表示されず。
スワンナプーム発成田行きのエアアジアXJ600便は、チェックインはFカウンターとの表示。
タイ航空はDカウンターだ。
うーん、あんまり使えないなあ。現地行けばすぐ確認できるし。
Queue Time 待ち時間
使えそうな機能が、Queue Time検索。
チェックインカウンター、保安検査場、出入国審査場の待ち人数と時間がリアルタイム表示されるというもの。
実際にスワンナプーム空港でPeachのチェックインカウンターに並ぶ際に、Queue Time表示と比較してみた。
PeachのチェックインカウンターはQ9-Q15。
午後10時44分。
Sawasdeeアプリでは、Q09-P14の待ち人数は77人、待ち時間14分との表示。
で、実際にはこの時点で余裕で100人以上が並んでいた。
すでに15分ほど列に並んでおり、決して最後尾ではない。
ようやく順番が回ってきたのは、11時15分頃。
10時44分時点で最後尾に並んでいた人はもっと遅くなる。
おそらく、アプリの表示は、実数の半分くらいだと思う。
待ち時間は2倍以上かかる。
今回のケースではアプリの待ち時間はまったくアテにならなかった。
が、赤字やオレンジ字で表示されているカウンターが混雑しているのは間違いない。
赤字のP05-P08は、ティーウェイ航空のカウンターで、カウンター前に収まりきらず外の一般通路にまで列が延びているほどだった。
待ち時間はアテにならなくとも、空いているか混んでいるかの判別には利用できるだろう。
あと、アプリのQueue Timeは、Aからアルファベット順にスクロールして探すのだが、随時更新されるため、画面をスクロールしているうちに、あっという間に頭のAに戻されてしまう。これが不便でしかたない。
今回のようにQカウンターだと、かなり下までスクロールしないといけないが、探しているうちにAに強制移動させられる。
ブログ記事にするためになんとかスクリーンショットにこぎつけたが、普通の利用者は使う気分になれないと思う。
セキュリティ(保管検査場)と出入国審査場(イミグレーション)の待ち人数と待ち時間も検索できる。
保管検査場は、一般ゾーンが3箇所ある。
Zone 2 East、Zone 2 West、Zone 3 Eastだ。あとの2箇所はファストトラック。
22時44分時点では、ファストトラックは待ち時間ゼロで、一般ゾーンでも待ち時間1分ないし2分との表示。
どこに行っても同じレベル。
イミグレーションは保管検査場へと直結している。
23時過ぎでは、Zone 2で42人待ちの3分、Zone 3で158人待ちで5分との表示。
これくらい差があると、きっちりゾーンを選んだほうがよさそうだ。
その後、Zone2が134人待ちで6分、Zone3が193人待ちの7分待ちとなった。
時間帯によりけりだと思う。
チェックイン終了後にカウンターの一番近くにあるZoneへ直行する人が大半だろうから、特定のイミグレーションと保管検査場に集中しやすくなる。
なるべく空いている保管検査場を利用したい人は、アプリでチェックすればよさそうだ。
また、実際の国際線出発口近くには、待ち時間の案内が出ている。
この表示を参考にイミグレーションと保管検査場の場所を変えてもいいだろう。
Queue Timeの機能は、正直そこまで役に立つものではないと思う。
チェックインが必要な場合は結局並ぶしかないし、保管検査場の混み具合は入り口で確認できる。
わざわざアプリをインストールするほどではないかと。
その他の機能
Sawasdeeには、他にも機能は多い。
・アプリで空港タクシーの予約が可能
スワンナプーム空港1階にあるタクシー受け付けカウンターに並ぶ必要なし
・スワンナプーム空港やドンムアン空港などにあるコーラルラウンジの利用が大幅割引
スワンナプーム空港国際線制限エリア内のコーラルラウンジは、一般利用価格が5,500バーツのところ、40%割引で。
いや、それでも3,300バーツ。高すぎ。
関連記事:スワンナプーム空港国際線のコーラルラウンジ滞在レポート
・空港内にあるSleep Boxが10%引き
ドンムアン空港やスワンナプーム空港にあるカプセルホテルのSleep Boxが10%引きになるというもの。
微妙。
航空混雑回避策
なお、Sawasdeeアプリはメンテナンスのため、5月17日午後10時から18日午前4時半までは利用不可。
AOTでは、空港機能と合わせて、アプリ機能も強化していくとのこと。
5月よりキオスクによるセルフチェックインとセルフバゲージドロップは5時間前より利用可能とする。現行では3時間前。
今後は、国際線のチェックインとイミグレーションにかかる時間を平均1時間までに短縮する。現在は1時間半。
保安検査場の探知機を新しくして、ノートパソコンなどの電子機器をバッグから取り出す必要はなくなる。
Sawasdeeアプリ上で、出発24時間前からフライト搭乗セルフチェックインができるようにする。
といった改善策をAOTでは発表している。
実装がいつになるかはまだわからない。
現状では、Sawasdeeアプリはあまり使い道がない。というか使いにくい。
日本人旅行者がわざわざダウンロードして使う意味は少ない。
今後のSawasdeeアプリのアップデートに期待しよう。
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