沈没日記18
ビエンチャン滞在3日目となった。
個人的には長逗留したい街ではないので、ビザを受け取ったら、ラオスを出国してウドンターニーへ戻るつもりだ。やはり、わたしのホームグラウンドはタイ、それもパタヤである。
ウドンターニー到着後は、カラオケ嬢と合流して、彼女の実家へ行くかパタヤへ戻るかを決めればいい。
まずはビザだ。
ビザの受け取りは午後1時半から。
12時にホテルをチェックアウトして、しばらくロビーで時間つぶし。
現在のビザ受け取りシステムでは、前乗りして並んでおく必要がない。前日の申請時の受付番号順の交付となるので、1時半に現地へ行けば充分だ。
わたしの番号札2番。あっという間に番号が呼ばれて、即交付された。観光ビザ代が1000バーツ。
拍子抜けするほどあっさりとタイ観光ビザをゲット。
これで、最低2ヶ月、延長申請すればさらに1ヶ月、何の問題もなくタイに滞在できることになった。
ありがたい。
⇒ラオス・ビエンチャンでのタイ観光ビザ申請方法。2016年1月。
すぐにタラートサオバスターミナルへ向かう。大使館前の乗り合いトゥクトゥクが50バーツ。
午後2時発のウドンターニー行き国際バスに間に合った。
⇒ビエンチャン・タラートサオバスターミナルの場所が少し移転。タイ行き国際バス乗り場と売り場も変更に。2016年1月情報。
午後2時ぎりぎりだったので、すぐにバスは出発。
往路と違って、帰りは無駄がない。
ファランと道連れ国境通過旅
シートに座ると、隣の席にいる、まだ若いが禿頭のファランから日本語で挨拶された。
スロベニア出身の彼は、パリで日本語を勉強したそうだ。日本へも何度か旅行しているとのこと。けっこうペラペラ。読み書きもできるそうだ。
遠く日本やヨーロッパから離れたラオスのバスの中で、スロベニア人と日本語で会話する。これも旅のおもしろさだ。
ちなみにわたしはスロベニアへの旅行経験あり。
彼は英語が苦手なんで、日本語での会話がちょうどいい。あとタイ語も少し話せるんで、ほんと、英語が苦手でタイ語が少し話せる日本人と会話しているような感じだった。
パタヤにも行ったことがあって、パタヤのソイハニーで40すぎのおばちゃんに一発抜かれそうになったと笑っていた。
まじめそうに見える彼だが、遊ぶことは遊んでるんだね。
でも、あまりパタヤに詳しくないようなので、パタヤの夜遊びのシステムを教えておいた。
若いイケメンなんで、パタヤならさぞモテるだろうなあ。でもハゲだけど。
ラオスのイミグレーション到着。一度バスを降りて、手続きが必要。
ここでスロベニア人から、同じバスに乗っている別のファランを紹介される。
禿げてはいないが、非イケメンのデブおやじファランは、オランダ人。パタヤ大好き典型的ダメファランだ。タイへ入国してからは、ウドンターニーに宿泊せず、そのままパタヤへ向かうとのこと。
日本人、スロベニア人、オランダ人の3人でラオスとタイのイミグレーションを通過。会話は日本語と英語。変な組み合わせだなあ。
ラオスのイミグレーションで、わたしのラオス出入国カードを紛失していることが発覚。
あれえ、おかしいなあ。タイのビザ申請時にはきちんとあったのになあ。たぶん、タイ大使館にパスポートを預けている最中に失くされたしまったのだろう。
でも、その場で出国分のカードを記入すればオッケーだった。危ない危ない。
タイ・ラオス友好橋を渡って、タイ入国へ。
ノンカーイミグレーションの標識
バンコクまで610km。パタヤまで682km。けっこう似たような距離なのね。まあ、遠いけど。
オランダ人は、あまり陸路での入国が慣れていないようで、タイの出入国カードの書き方をわたしが教えてあげた。
しかも、ラオス人にも書き方を教えてくれと懇願された。英語がよくわからないと心底困っている様子だった。
英語とタイ語で交互に書き方を指導。ああ、忙しい。
ここのイミグレーションはいつも激混み。今回は30分以上かかってしまった。
ただ、施設内は空調が効いており、快適。以前は灼熱地獄だったもんなあ。
おっと、後ろに並んでいるのは、昨日ビザ申請の際にキューカード1番をゲットしていたファランではないか。申請待ちの時、わたしのすぐ左手に座っていた。さっきビザの受け取りの際も窓口で一緒だった。
ここでも一緒になるとは何たる偶然。いや、タイ好きにとっても必然か。ビザを取ったら、さっさとタイに戻る。同じタイミングでビザを取得したわけだから、当然同じ時間帯にイミグレーションに到着するはずだ。
ファランもわたしのことを覚えていて、軽く挨拶を交わしておいた。お互い、タイバカだねえ。
ようやくわたしの番が来た。
前回はビザラン規制が厳しくなった直後のノービザ入国だったので、どきどきしたもんだ。今回はきちんとビザを取得してある。堂々と陸路入国できる。
前回の様子⇒ビザランスタート。ラオスへの遠い道のり
いかつい顔の中年男性係官が、さくっと入国スタンプを押してくれた。
念のため、滞在期限をチェックしてみる。
あれ?
30日しか認められていないぞ。
おいおい。ビザを使ってないじゃないか。
あわてて引き返して、「I use visa」と係官に説明。
出入国カードにビザ番号も記入しておいたでしょ。
「オー」と、係官が手続きのやり直し。
ちゃんとやってくれよ、頼むよ。せっかくビザ取ったのにさ。
無事に60日後の滞在期限に修正してくれた。
「オーケーボー?」とイサーン語で確認してくる、いかつい顔のおっさん。
フレンドリーなんだかいい加減なんだか、まあ、無事に入国できたからそれでよし。
入国時には、スタンプと滞在期限の確認を忘れずにどうぞ。
ちなみに、スロベニア人のファランは、イミグレーションで少しもめたそうだ。
空路入国した際は30日認められたが、今回の陸路入国では15日しかもらえなかったと残念がっていた。
やはり国籍によって扱いが違う。
日本をはじめG7の国のパスポートがあれば、陸路でも30日認められるはずだ。
オランダ人ファランはノービザ入国だが、まったく問題なかったそうだ。滞在日数は聞いていないけど。
ともかく、無事にタイ再入国。
これから、60日、いや最長で90日ほどお世話になります。
ウドンターニーふたたび
バスは一路ウドンターニーへ。
途中は何もない。
何もない土地が売りに出されている。
いくらなんだろね。気になる人はお電話を。
おお、ウドンのセンターン(セントラルプラザ)が見えてみた。ようやく到着だ。
ビエンチャンを出発して、ウドンのバスターミナルまでは、やはり3時間ほどかかってしまった。バスは快調だったけど、イミグレーションでかなり時間を取られてしまった。
ウドン到着後は、3人で別行動。
まずは、ウドンで安いゲストハウスを探すというスロベニア人に、ウドンの安宿情報を教えてあげる。
バスターミナル近くにバックパッカー向けのドミトリー付きゲストハウスがあったはずだ。
アジア バックパッカーズ ウドーン (Asia Backpackers Udon)
パタヤのソイブッカオにもある系列店だ。単なる名前だけのフランチャイズっぽいけど。
以前は、ウドンバックパッカーという名前だったはず。
のちほど、スロベニア人から聞いたところ、ウォークインでドミトリーが1泊280バーツ。
でも、部屋を見せてくれなかったから、断ったそうだ。
このレベルの宿は、実際に自分の目で確認したほうがいいからね。
詳しい価格や評判はアゴダやブッキングドットコムでチェックしてみてほしい。
利用客層が違うのか、評価に差があっておもしろい。でも南京虫は怖い。
続いて、オランダ人ファランの面倒をみる。
彼はパタヤへ行きたいとのこと。
まずバンコクヘ夜行バスで向かい、そこからパタヤ行きのバスに乗り換える算段だと言う。
いやいや、ウドンから直接パタヤへ向かうバスがあるぜ。
教えてあげよう。
と、407のオフィスへ連れて行く。場所はバスターミナルを出て、大きな道路沿いにある。
タイ語がからきし話せないファランのために、わたしがタイ語と英語の通訳。
無事にパタヤ行きバスのチケットがゲットできて、オランダ人も大喜び。
しきりに感謝された。
いやいや、旅は助け合い、世は情け。
わたしも旅行初心者だった頃や、慣れない土地では、他の旅行者の方のお世話になったもんです。
そのときの恩返しみたいなもんですよ。
でも、まあ、日本人旅行者に言いたいことは、海外旅行好きだったり、頻繁にタイへ旅行するなら、英語とタイ語の勉強はしたほうがいいよってこと。
最低限の英語とタイ語ができれば、タイとラオスくらいなら、外国人旅行者の力を借りずに現地でのやり取りだけで旅行できるようになるんで。どローカルなエリアは厳しいけど、主要都市間の移動と宿探しくらいなら、簡単なもんです。
関連記事:タイへ夜遊び旅行するなら覚える言葉は英語、それともタイ語?
トップマンションにチェックイン後、ウドン散策へ
わたしのウドンでの定宿は、トップマンション(TOP MANSION)だ。
バスターミナルからは歩いて5分くらい。
サンパンタミット通りを歩いて行って左手奥あたり。
↓この角を曲がると、サンパンタミット通り
到着が夕方、しかもハイシーズンということもあり、満室を懸念していたが、無事に空き室ゲット。
1泊550バーツ。ローシーズンはたぶん450バーツ。
部屋はそれなりに広くて、それなりに清潔だし、問題なし。
でもエレベーター無しの4階だったのは、少々つらいところ。しかも一番奥の411号室。
隣の階段から出入りできるのはいいが、この階段は地上階と2階部分で壁が消滅してしまう。
見よ、この階段を。どこか超現実的な抽象画を彷彿とさせるではないか。
トップマンション近くにあるアットホーム@ウドンターニーもいいホテル。100バーツほど高くなるが、予算に余裕があるなら、こっちかな。人気のため、満室が多い印象。
トップマンションは、トランジット用のホテルとしては、申し分ないレベル。もちろん連れ込みはJF無料でオッケー。
時間がないので、荷物をほどくこともせず、さっそく街へ繰り出す。
ウドンターニーの夜遊びスポット捜索ができるのは、今夜だけ。
明日には、カラオケ嬢と合流する予定だ。まだ、カラオケ嬢にはわたしがウドンに到着したことは告げていない。夜になってから、連絡するつもり。
あまり早く連絡すると、当日中に実家からウドンまで来られてしまう。それはまずい。せめて、一晩くらいはウドンで夜遊びしたいではないか。
いろいろ調査したいこともあるし。
ウドンのセンタン(セントラルプラザ)前で、さっき別れたスロベニア人とまた遭遇。
しかも隣には日本人旅行者がいる。2人で「地球の歩き方」をのぞきこんでいるぞ。もちろん日本語版である。
日本人旅行者もホテルを探しているらしい。
ここでも、わたしが手助けして、ホテルの場所を教えてあげた。
それにしても、スロベニア人の使うガイドブックがロンリープラネットではなくて歩き方なのがおもしろいね。
たしかに、ロンプラより見やすいけど。
いやあ、今日はたくさん人助けしたなあ。ちょっといい気分。
陸路での国境越えをすると、似たもの同士が集まって、すぐに仲良く慣れるもんです。
たまにはこういう旅もいいね。
さあ、ウドン夜遊びに向かいますか。
まずは、腹ごしらえからだ。
イサーンで何を食べますかね。