感染第3波によりパタヤの娯楽施設がすべて閉鎖となったのが4月10日のこと。
あれからすでに2ヶ月が経過した。
規制緩和はなかなか進まず、いまだにバーはすべて閉鎖のまま。レストランの店内飲酒も禁止されている。
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パタヤビーチとビーチロード
6月2日にパタヤビーチはようやく再開した。
ビーチチェアの営業が可能となり、海で泳ぐこともできるようになった。
宴会は禁止されたままで、ビーチでの飲酒も禁止されている。
昨日、金曜日夜8時過ぎのパタヤビーチロード。
パタヤカンとの交差点付近のライトアップされたエリアには人が集まっている。
センタン前もライトアップ。
雰囲気はなかなかいい。
ただ、ビーチロード全体で見れば非常に暗い。
ビーチも暗い。
ビーチ遊歩道付近には、座っている人の姿は見られる。
せいぜい2,3人程度のグループで宴会とまではいかない。
ココナッツの下で客を待っている女性もいるが、数は少ない。
住む家を失い、ビーチ上にシートを敷いて眠っている人の姿が目立つ。
パタヤではホームレスが増加しており、問題となっている。当局も対処していようだが、閉鎖された店舗の軒先で雨露をしのいで暮らしている人は多い。本当に多い。
ビーチロードの南側で営業している店舗は、フーターズくらいだろうか。
金曜日夜8時という絶好の時間帯だが、ほとんど客は入っていないようだ。
店内で酒が飲めないと在住ファランたちはやって来ない。
それを見越してか、Hopsは休業中だ。
ロイヤルガーデン近くのマクドナルドやピザカンパニーも営業していない。
ウォーキングストリート
もうすっかり見慣れた光景となった暗闇のウォーキングストリートへ。
明るいのはライトアップされたメインゲートだけ。
入ってすぐのカンナビスカフェだけが営業している。
あとは真っ暗である。
金曜日夜8時のリアルゴールデンタイムであるはずなのに。ここに輝きは無し。
かろうじてコンビニが2軒だけ営業している。
レストランはまったく営業していない。営業再開しても客はやって来ない。
かつてのウォーキングストリートの狂騒はどこへやら。
今や単なるゴーストタウンである。
見慣れた光景なのだが、通るたびに悲しくなってくる。
ソイブッカオ
続いてソイブッカオへ。
LKメトロは真っ暗である。
写真にとっても何も映らないレベルだ。
キルケニー、i-rovers、それとMintというレストランバーがひっそりと営業している。でも客はほとんど見かけない。
ブッカオ名無し食堂が営業している。
ここのところずっと閉店していたが、営業再開したようだ。
少しだけ明るいニュース。
客はファランが数人入っていた。
周囲の店は暗いまま。
向かい側にあるケッティシリーハウスは、1階のバーレストランも上階のホテルも閉鎖されている。
第3波前は1階部分は営業していたのだが、酒の提供が不可となると、営業再開は無駄という判断なのだろう。
明るいのはツリータウン周辺だ。
ツリータウン内の屋台村はほとんどのテーブルが客で埋まっていた。
脇道の屋台も盛況。
夜に出歩くファランはツリータウンに集まってくる。
ツリータウンだけがパタヤ中心部で唯一にぎわっている場所である。
あとは壊滅した。
木っ端微塵に砕かれたといっていい。
ぺんぺん草も生えていない。
ビーチロード、ウォーキングストリート、セカンドロード、ノースパタヤは死者の街となった。
これらをすべて蘇らせることはできるのだろうか。
バーの再開はいつ?
6月11日にチョンブリ県より規制緩和が発表された。
6月14日から、フットマッサージ、スイミングプール、ウォーターパーク、フィットネスジムの再開が許可される。
マッサージは足限定。全身マッサージやフェイスマッサージは不可だ。これでは営業再開しても客は集まらないだろう。
スイミングプールとジムの再開は、コンドミニアムやホテルに滞在している人には大きなメリットだ。
でも観光客にはあまり関係がない。そもそも観光客はいない。
今回の規制緩和の対象はこれだけ。
むろん、バーの営業再開など検討すらされていないだろう。
学校の再開すら延期されたほどだ。
そのような状況でバーの再開が許されるわけがない。
次の規制緩和があるとしたら、7月1日だろうか。
でも、現況ではバーの再開は7月でも難しそうだ。
へたすると8月以降になるかもしれない。
パタヤは10月1日の開放を目指している。
隔離無しで外国人観光客を迎え入れる計画だ。
7月1日に一足早く開放予定のプーケットでは、7月以降のバーの閉鎖を早々と決定している。
まだ最終決定ではないが、第3四半期(7月から9月)はバーの閉鎖を続けるという話も出ている。
クラスターの発生を警戒しているのは明白だ。
今回の第3波はバンコクのナイトライフ施設でのクラスターが発端とされている
とかく夜の店は目の敵にされている印象だ。
かりにパタヤを10月1日に開放するとしても、バーは営業できないかもしれない。
隔離無しでやってきた外国人たちが夜の街に殺到すれば一気に感染拡大するのではと当局が恐れて店を閉鎖させることも考えられる。
でもバーが閉鎖された状態でわざわざパタヤにやって来る観光客がどれほどいるのか。
観光客は喉から出るほどほしい。
同時に、感染拡大は怖い。だからバーは閉鎖する。
でも、それだと誰もパタヤにやって来ない。
なんとも悩ましいジレンマである。
パタヤ在住者からすれば、ウォーキングストリートなんて、はっきり言ってどうでもいい存在である。
現在でもパタヤに住んでいたり長期滞在している外国人は多い。
夜遊び好きの在住者であっても、ウォーキングストリートにはあまり足を向けない。
ソイブッカオやLKメトロで飲む人が大半だ。
バーの再開がかなえば、LKメトロは一気ににぎやかになるだろう。
実際に14日間の隔離検疫を乗り換えてパタヤに戻ってきたファランはけっこう多い。
4月10日に閉鎖されるまでは、そういったファランでLKメトロやソイブッカオは大賑わいだった。
でも、ウォーキングストリートには行かない。
バーが再開してもウォーキングストリートは静かなままだ。
ウォーキングストリートが復活するには、短期観光客を大挙して招き入れないと不可能だ。
でも、隔離無し入国者に対してウォーキングストリートを開放すればどうなるのか。
実際にどうなるかは誰にもわからないが、タイ政府がどう考えるかが問題だ。
今の政府の方針だと、ナイトライフ施設をそう簡単に開放するとも思えない。
パタヤ復活までの道のりは、本当に先の長い話になりそうだ。
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