あなたは経験がないだろうか、タイ女性名物の居座りを。
はたまた荷物置きを。
居座りは、ペイバーして一晩を過ごしたものの、翌日の昼になっても帰ろうとせず、そのままぐずぐずと部屋に居座る行為。
そのうち夕方になり、ああ出勤時間過ぎちゃった今夜もペイバーしてね、というわけだ。まあ、これは昼間に一緒に食事に出かけて、そのままバイバイすれば、防げるかな。
荷物置きは、仲良くなってペイバーしたゴーゴー嬢なりバービア嬢なりが、一度自分の部屋に帰るにしても、自分の荷物や服や化粧品をホテルの部屋に置きっぱなしにする行為だ。
また戻ってくるから、いちいち持って帰る必要ないよね、というわけだ。
つまり、毎日ペイバーしてよねという無言の圧力でもある。
時には、髪飾りなどの装飾品だけを置いていったりもする。
クローゼットの引き出しや洗面所の片隅に、ひょいと髪留めが置いてあったりするのだ。
これは、一種のマーキング行為といえるかもしれない。他の女に男(=客=カネ)は渡さないぞ、という意思表示だ。
まあ、あからさまに荷物を大量に置いていくのは、こちらのことを本当に気に入ってくれて、一緒に過ごしたいと思ってくれているからかもしれない。
そう考えると、男としては、やっぱりうれしい。
が、それが当たり前になってくると、やっぱり荷が重くなってくるもの。
他の女とも遊びたい病も発症するしね。
一緒にいるのがしんどくなるケース
相手によりけりだけど、中には図々しくなってくる女性もいる。
友人の話。
バービア嬢を最初にペイバーしてから、数日連日ペイバー。
ペイバーが当たり前になってしまった。
で、彼女の働いているバービアへ夜になってから迎えにいくと、そのバービア嬢はすでに酔っ払っていた。しかも、伝票はちゃっかり友人に回していた。
これには、さすがに友人は怒っていた。勝手に人のカネで飲むなと。
怒りながらもホテルに連れて帰ったものの、バービア嬢はベッドの上では大泣きしている。
もう限界と追い出すことにした。
また別の友人の話。
バービア嬢と仲良くなったものの、毎日のようにディスコへ連れて行かれて、辟易してきたという。
それも女性の友人も連れての明け方までのディスコ三昧。いやだと言っても、強制連行。
さすがにもう限界と追い出すことにした。
が、荷物はたくさん部屋に置いたまま。
これと似たような経験を持っているタイ好きの人も多いんじゃないでしょうかね。
そこまで嫌いにはなっていないけど、ずっと一緒にいられるのも困るというケースも多い。
一週間の滞在のうち、3日くらいならオッケーだけど、毎日はちょっとなあ。
でも、仲良くなると、タイ人は平気で荷物を置いていくしなあ。
最もシンプルな追い出し方法は、ただ一言、「Go home!」と告げるだけ。
これまでのお手当を渡して、そのまま引導も渡す。実にシンプル。
かといって、そこは心優しいというか、はっきり言えない日本人の性、高圧的に出て行けとは言い出しづらいし、慣れない英語やタイ語での説明も面倒。
言い争いになったり泣かれでもしたら、さらに面倒だ。
ええい、こうなったら、強制執行だあ。
ホテルの部屋を変えてしまう
常套手段は、同じホテル内でも部屋を変えてもらうことだ。
事情を話せば、ホテル側で応じてくれるケースがほとんど。
彼女が一度自分のアパートに帰っているうちにホテルの部屋をチェンジしておくのだ。
わたしの友人は、バービア嬢が置いていった荷物をフロントに預けたうえ、部屋も変えてもらっていた。
バービア嬢がホテルにやって来ても、フロントが追い返してくれる。荷物もちゃんと返却できるんで、それほど問題にならないかな。荷物を勝手に処分しないだけ、わりと良心的かも。
かりに女性がフロントをスルーできても、部屋が変わっているので、まずたどりつけない。以前の部屋をノックしても無人のままか、別人が現れる寸法。
ホテル前でずっと見張られたらそのうち見つかるだろうけど、そこまでするタイ人はまずいない。
でも、そのバービア嬢が働く周辺のバービアには近づけないけどね。
さらに、友人は電話番号まで変えてしまっていた。
ここまですれば、日本に急遽帰ってしまったとでも思ってくれるか、素直にあきらめてくれるだろう。
一番いいのはホテル自体も移動してしまうことだろうが、予約済みの場合は、さすがにもったいない。
まあ、狭いパタヤの街。どこかで偶然ばったり出くわすこともありそうだけど、大丈夫。
きちんとその日その日でチップを渡しておけば、別に金銭トラブルに発展することはない。
単に「ジャオチュー(浮気者)」認定されるだけの話。
どうせ数日も経てば、当のバービア嬢も忘れるさ。というか、その日のうちに別の上客が見つかれば、過去のことなんてどうでもよくなるに違いない。
気にするだけ無駄な話。
お互い様である。
とはいえ、これは短期滞在、それもそれなりにセキュリティのしっかりしているホテルでの話。
たとえばアパート滞在だと、とたんに難しくなってくる。
簡単に部屋を変われないし(日本に比べればタイのアパート引っ越しは実に安くて簡単だけど)、セキュリティのゆるいアパートだと容易に入って来られる。
普段から荷物は置かせないようにすべきだ。
今回のわたしのケース
今回わたしが宿泊しているのは、ガードマンのいない小さなホテル。
夜間はほぼ無人である。いちおうオートロックになっているものの、侵入はそれほど難しくない。
27歳バービア嬢は、大量に荷物を置いている。
カバン2個、靴3足、化粧道具などなど。
なるべくなら穏便にことを済ませたい。
いつものように部屋にやって来たバービア嬢に話を切り出す。
今日から日本の友人がやって来る。
で、友人は英語もタイ語も話せない。パタヤもよく知らない。
わたしが一日中ガイドしなくちゃいけない。
だから、きみとは会う時間が取れない。
友人は4日ほどパタヤに滞在する。
友人が帰ったら、また連絡するから、とりあえずそれまでは荷物をすべて持って帰ってくれ。
とか何とか、理由を言い繕った。
日本の友人が遊びに来るのは事実。が、やって来るのはまだ先だし、滞在するのは2日だけ。パタヤには慣れているので、そこまでガイドは必要じゃない。
まあ、丸っきり嘘じゃないんで、別にいいか。
しぶしぶと納得する彼女。
でも、「ブアマイ?(飽きたの?)」と聞いてくる。
いや、飽きたわけじゃないけど。
「他に女ができたんでしょ?」とも聞いてくる。
いや、まだ確定してないけど。
嫌いになってはないし、彼女の方から好意を寄せてもらっているのは感じ取れるんで悪い気はしないんだけど、なんとなく、トータルな意味合いで、しばらく距離を取りたいというのが率直な気持ち。
まあ、彼女もそれなりに経験を積んだ大人のバービア嬢。
きちんとすべての荷物をまとめてくれた。
最後は「またね」と表面的友好関係のままバイバイできた。
ちなみに、帰り際、バイクの修理代として彼女に500バーツを手渡した。
些細な手切れ金としておく。
間違いなく彼女は本心からは納得していないだろうが、それなりに理解はしてくれた。
これがもっと若くて一途な性格のタイ女性だったら、かなり揉めたかもしれない。
大人な女性で助かった。
とりあえず、居座りと置き荷物問題は片付いた。
やっぱり、最初から荷物は置いていかさないことだな。
でもねえ、荷物置いていっていいよと言うと、信用度が増すんだよねえ。他の女を連れ込まないつもりなんだと。
仕事終わりに泊まりに来てくれる確率も断然アップ。
バーファイン代もいらないし、チップも最低限ですむ。
長く安く関係を続けるには、いい方法なんだけど、いざ重荷になった時に困る。
いろいろ難しいパタヤ長期滞在なのである。
短期にしろ長期にしろ、パタヤで遊んでいると、女性関係で少々悩ましいケースにはよくぶち当たる。
まあ別に本気で付き合って同棲しているわけではないし、それほど気にする必要もないけどね。
同棲してたら修羅場になるだろうなあ。
その場その場でカネを払って綺麗にリセットしていくのが、一番楽で安全な遊び方だと、わかりきってはいるんだけどねえ。
たとえカネが絡んだ関係でも、男女間のことだし、そうそううまくはいかないもんです。(カネが絡まないともっと厄介だけど。)
だからこそ、タイの夜遊びは楽しいとも言えますな。