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パタヤ近況

現在もパタヤに滞在する外国人は18万人。国へ帰るべきか、パタヤに残るべきか。

投稿日:

パタヤの娯楽施設が全面閉鎖となったのが3月18日のこと。
それからタイ全土に非常事態宣言が出され、飲食店も閉鎖され、酒類の販売も禁止され、パタヤは強制ロックダウンされて、ビーチでの活動も禁止された。
観光都市としての役割は完全に失っている。
そんな状況にあっても、パタヤにはまだまだ多くの外国人が残っている。街中では多くのファランを見かけるし、数は少ないが東アジア人もたまに見かける。
では、実数はどうなのか?
そんな疑問に答える記事が地元英字メディアに掲載された。

18万人の外国人がパタヤ・チョンブリにいまだ滞在中

"180,000 foreigners still in Pattaya & Chonburi province"
というタイトルで、パタヤ地元英字紙であるPattaya Oneが報じている。

Pattaya One

驚くべき数字だ。
パタヤだけでなくチョンブリ県全体の数字となるが、それにしても18万人である。
内訳を見てみる。
大きく4つのグループに分けられる。

外国人労働者:155,000人

ミャンマー、カンボジア、ラオスといった近隣諸国からの労働者となる。労働局で正式に登録されており、建設業や漁業などでタイ国内で2年働くことができる。

不法労働者ではなくちゃんと許可を得て働いている人たち。故郷に戻らずそのまま残っているのだろう。
統計はパタヤだけでなくチョンブリ全体のため、広く分布していそう。

長期滞在ビザを持つ外国人:15,000人

多くが1年滞在可能なビザを持つファラン(ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア)で、あとはロシアと東アジア人も増えてきている。
リタイアメントビザ、結婚ビザ、就労ビザ、タイランドエリートビザなどを所有していいる。

ロングステイヤーや移住者と呼ばれる人たち。
おそらく留学ビザもここに含まれるかと。
本国で仕事があるわけでもなく、急いで帰国する必要がない。

足止めされたファラン観光客:2,4000人

観光でパタヤを訪れたが本国へのフライトがキャンセルとなり、足止めを余儀なくされたファラン。
4月上旬、パタヤに検問所をもうけて都市封鎖する際に、パタヤのホテルに調査命令が下されていた。
現在宿泊している人数を報告して、宿泊客がいないならホテルを閉鎖せよというものだった。(客がいるなら営業継続可能)
その結果、2,400人がパタヤにまだ残っていると見積もられたようだ。
ノービザないし到着ビザか観光ビザでの滞在となるが、ビザの自動延長措置のため7月末までは滞在可能となっている。
フライトが再開されるにつれ、数は減少していくと見られる。

短期旅行者に分類されるが、長い休暇を取ったり転職の合間に月単位で旅行する欧米人は多い。
そういった人たちがパタヤに限らず、タイのあちこちに取り残されている。
西欧だけでなく、ロシア人も多く足止めされている。
所持金が底を尽き、ローカルタイ人から支援されてなんとか飢えをしのいでいるロシア人がニュースになったりもしている。
客層の違いのせいか、パタヤにはそれほどいないようだが、タイ南部のプーケットなどのリゾートアイランドに困窮したファランが多い。
まあ、中にはたまたまのタイミングでノービザないし観光ビザで入国して、滞在期限の自動延長でこれ幸いとタイに居続けている人もいるだろうが。

隣国からの旅行者:残り

あとの残りは、国境が閉鎖されていて、帰国できないである隣国からの旅行者で、多くがタイで働いていないカンボジア人やミャンマー人。

記事では触れられていないが、実際のところは不法労働者だと思われる。または単純に知り合いや家族がタイにいるといったところかと。

日本人は?

これらの4つのグループを合わせると、総数18万人となる。

パタヤにかぎった細かい内訳は不明だが、ビザ持ちの長期滞在者と足止めファランの大半はやはりパタヤないしその近辺に滞在しているだろう。
15,000人+2,400人で、合計17,400人となる。

中国人、韓国人、日本人などの東アジア人、それにインド・アラブ系の人たちもいるだろうが、やはりファランが多数派。
どうりで、ビーチやソイブッカオで多くのファランを見かけるはずだ。
パタヤ市内にちょっと出てみれば、本当にあちこちでファランとすれ違う。

日本人がパタヤにどれだけ残っているかは不明。
リタイア組もいるし、駐在員や現地採用組もいるだろうし、沈没組や正体不明系もいる。

在タイ日本国大使館の統計では、チョンブリの在留日本人は2,615名。
県別ではチョンブリが2位。1位のバンコクが29,919名で、タイ全国合計では40,249名。

⇒https://www.th.emb-japan.go.jp/jp/consular/zairyu06.htm

これは大使館へ在留届を出している人数なので、実際にはもっと多いだろう。
チョンブリにはシラチャーが含まれていて、それなのに在留日本人が2,615人というのはちょっと考えにくい。

パタヤの在留者数は不明。
現在もパタヤにとどまっている日本人はたぶん数百人はいると思うのだが、パタヤの日本人社会とは没交渉のため、まったくわからない。

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パタヤに残るか、国へ帰るか?

さて、この18万人。
本国へは帰らないのか。

最大グループである隣国からの合法的労働者155,000人はとりあえず置いておく。
普通にタイで働いているタイ人と同じ扱いでいいと思う。仕事はそのまま続けられている人も多いと思われる。
むろん、中には仕事はなくなったが国境が閉鎖されて帰国できなかった人もいるだろう。

長期滞在ビザを持っていたり、ノービザや観光ビザで足止めをされているファランや東アジア人の合計17,400人はどうするのか。
むろん、わたしもその17,400人のうちの一人なので、考えることはある。
日本へ帰るべきか、タイ・パタヤに残るべきか。

バンコクの入国管理局の見解では、こういった滞在者の多くが現時点ではタイを離れたくないと考えているとのこと。

帰国フライトが利用可能であっても、到着したらまず検疫措置が課される可能性が高い。経由便であれば第3国で検疫を受ける必要があるかもしれない。直行便であっても、本国での検疫を受けなければいけない。

日本も同様。
現在のところ、便数は激減しているもののANAとJANのバンコク発東京行きフライトが運行を続けている。日本へ帰ることは不可能ではない。
ただ、日本についたら検疫が待っている。タイからの帰国の場合、PCR検査が義務付けられている。検査で陰性と出ても、14日間の自宅ないしホテルでの待機が必要となる。自宅までは公共交通機関の利用が不可。家族などのマイカーでの出迎えや、自力でレンタカーを利用するしかない。
東京から遠く離れた地に自宅があると大変だ。

外務省⇒ https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2020C048.html

詳しくは調べていないが、欧米諸国も日本と同じような状況なのだろう。
慌てて帰国しても検疫が待っているだけ。
それに、本国のほうがタイより感染リスクが高そうだ。
だったら無理に帰国する必要はない。
そう考えているタイ滞在者外国人が多いと思う。
わたしもまったく同じ。

多くの外国人が帰国せずにパタヤに残る理由はもうひとつ。
実はこっちのほうが大きな理由だろう。
それは、一度タイ国外に出てしまうと、次にいつタイに入国できるかわからないというものだ。
5月31日までタイへ入る国際フライトは全面禁止されている。現在タイへ入国できるのは、外国に足止めされているタイ人帰国希望者のみ。
6月1日に禁止が解かれるかはまだわからない。かりに解禁となっても、外国人の入国規制は厳しく行われるだろう。
現在の規制は、ワークパーミット保持と健康証明書とタイ大使館発行の渡航許可レターが必要とされる。
その規制が引き続き実施されると、いくら長期滞在ビザを持っていても再入国はできない。
はたしていつ再入国できるのか、現時点での見通しは立っていない。
それならば、このままタイに滞在し続けたほうがいい。
タイ人と結婚していたり、タイに生活の拠点も持っている人はなおさらだ。
一度タイから出てしまうと、当分のあいだ、自宅に戻って来られなくなる。
だから帰国しない。

わたしもまったく同じ理由。
日本に帰ると何かと安心には違いない。
が、次にいつタイへ戻って来られるのか、まるで見当がつかない。
1,2ヶ月ならまだいいが、半年かかるかもしれない。
できるならタイから出ずにこのままパタヤにいるのがベター。

どうしても帰国しないといけない用事なり事情ができないかぎり、このままパタヤに残るつもりだ。
パタヤがどうなっていくのかも見届けたい気持ちもある。

まとめ

たぶん、今の状況だと、ロックダウンしているパタヤのほうが安全だと思う。安心感は母国のほうがむろんあるが、安全なのはパタヤ。
どうせ日本に帰っても引きこもり生活なのは同じこと。
むしろ、これからのことを考えると、日本での引きこもり生活期間のほうが長くなりそうだ。
タイは5月から規制が緩くなっていく予定だが、日本は当分は自粛モードが続くはず。
だったらパタヤ生活のほうがよっぽどいい。

というわけで、パタヤ滞在は続ける。
日本には帰らない。

それにしても、以前のように普通に日本とタイを行き来できる状態に戻るにはどれほどの時間がかかることか。
国際線フライトが再開され、せめてワークパーミット保持の条件が外されれば、タイ入国はなんとかなりそうなのだが、現状ではまだまだ厳しそう。
やっぱりパタヤに残るのがいい。

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