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エッセイ

パタヤの洪水とコヨーテ嬢の思い出

投稿日:

最近の大雨で、パタヤはここ10年で最悪の洪水に見舞われたらしい。

ビーチロードには、急遽、排水ポンプが配備されたが、それでも間に合わず。
当局も手をこまねいているわけではないが、対策が追いつかないのが現状。

pumps-4
出典:Pattaya Mail(http://www.pattayamail.com/localnews)

 

先日までのパタヤ滞在中は、後半に雨がよく降った。
それでも洪水まではいかなかった。

わたしが根城にしているソイブッカオ近辺の洪水は、それほどひどくない。
膝辺りまでの冠水がせいぜい。

pattayaの冠水

まあ、写真を見ればわかるように、それでも迷惑な話だけど。

でも、パタヤタイ付近はもっとひどいらしい。

コヨーテ嬢との思い出

2年ほど前、パタヤでアパート暮らしをしていた頃の話。
懇意にしているコヨーテ嬢がいた。
イサーン出身の20歳。

コヨーテ嬢

元々は、店舗専属のコヨーテダンサーをしていた。下着3枚着用の重装備。
その店が潰れてからは、エージェント所属の派遣コヨーテへ転身。
10日間の契約で1万バーツと言っていた。
でも、レディドリンクのノルマが厳しいらしく、実際は満額もらえないそうだ。

仕事がない日には、わたしの部屋にやって来ては泊まっていった。

大雨が打ちつける夜、
「部屋の中にまで水が入ってきた~!」
と、悲痛なメールが届いた。

本来ならわたしのアパートに遊びに来る予定だった。
が、当然のようにキャンセル。
雨はなかなか降り止まない。
わたしも外出できず、部屋で一人寝だった。

翌日、そのコヨーテ嬢がわたしのアパートにやってきた。
昨日の状況を聞かされる。

彼女のアパートはパタヤタイにあって、部屋は1階だそうな。
大雨で床上浸水の被害。
ベッドまでぐちょぐちょに濡れたらしい。

もう大変、と半笑い状態でグチをこぼしていた。

コヨーテ嬢2

でまあ、部屋に来た以上、やることは一つ。

わたしの部屋は4階だ。
床上浸水の心配ゼロ。
ベッドは乾ききっている。
むしろ下半身が洪水状態。
ベッドの上は夜の氾濫。
しかも、彼女は床上手だ。
最後は、汗やら何やらでベッドの上がぐちょぐちょに濡れた。
これがホントの床上浸水

ああ、彼女は、まさに夜の排水ポンプ。
わたしの洪水は根こそぎ吸い取られてしまったのだった。

そのまま彼女はお泊り。

翌朝、ちゃっかりお小遣いをおねだりされた。
千バーツ札を握りしめ、掃除しなくちゃと言い残して、彼女は帰っていった。
わたしの財布からもきっちりポンプで汲み取ったわけね。

うーん、タイの女性はたくましい。
洪水に負けるなよ。

 

いつの間にか、彼女との仲も疎遠となり、会うこともなくなった。
一度、ウォーキングストリートの某バーでコヨーテとして働いている現場に遭遇したくらい。
その後、見かけることはなくなった。

雨にも負けず、元気にやっているだろうか。
大雨が降るたびに彼女を思い出す。

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