スワンナプーム空港ターミナルビルが全面禁煙となってから、早6年近くになる。2019年2月に実施された。
ビルの外では喫煙可能だったが、ビル内は完全禁煙とされた。
が、どういう風の吹き回しか、ここ最近になり、いきなり喫煙所が解禁されている。
それも対外的にはまるで告知せずに、しれっと再開した。
禁煙化の時は大体的に看板まで設置したのに、再禁煙化はこっそり実施だ。
サテライトターミナルに続き、メインターミナル内でも喫煙所が設置された。ただし特定のラウンジ内のみとなっている。
これでメインターミナルでもサテライトターミナルでも、制限エリア内での喫煙可が可能となった。長いフライト前の最後の一服を味わうことができる。
広告
目次
スワンナプーム空港国際線ターミナル制限エリア内の喫煙所
取り上げるのは、スワンナプーム空港国際線ターミナル制限エリア内の喫煙所についてだ。
ターミナルビルの外には以前から喫煙所がある。
でも、ビル内に入り、出国審査を終えて制限エリア内に進むと、もう喫煙所はなかった。
国際線サテライトターミナル内に喫煙所が設置された件については少し前に記事した。
サテライトターミナルの搭乗エリアに誰でも利用できる喫煙所がいくつもオープンしている。（あとで少し触れる）
サテライトターミナルは、サテライトターミナルの搭乗口から出発する乗客しか利用できない仕組みだ。
メインターミナルから出発する人は、メインターミナル制限エリア内には喫煙所がなく、サテライトターミナルへ入ることもできず、喫煙できない状態だった。
が、メインターミナル制限エリア内にもついに喫煙所が復活した。
ただ、制限エリア内ならば誰でも利用できる喫煙所ではなく、ラウンジ利用者のみが使用できる喫煙所となっている。
ミラクルラウンジだ。
ミラクルビジネスクラスラウンジ
スワンナプーム空港内にはミラクルラウンジが多い。
喫煙所（スモーキングエリア）があるミラクルラウンジは、数あるミラクルラウンジの中でも、ゲートD5前にあるミラクルビジネスクラスラウンジだ。
MIRACLE BUSINESS CLASS LOUNGE
関係者に話を聞いたが、ミラクルラウンジで喫煙所があるのは、このミラクルビジネスクラスラウンジのみとのこと。
またメインターミナル内には他に喫煙できるエリアはないという話だ。
出国審査場を抜けたところにある乳海攪拌像の向こう側、サテライトターミナル行きエスカレータの隣には、3階へ降りるエスカレータがある。
このエスカレータを降りる。
するとラウンジがある。
このラウンジが、喫煙可能なミラクルビジネスクラスラウンジだ。
すぐ隣には、ミラクルファーストクラスラウンジが併設しているが、ファーストクラスのほうは喫煙不可となっている。実際には、ビジネスクラスとファーストクラスは店内の通路でつながっているが、客の行き来は不可のようだ。
喫煙したい人は、必ずビジネスクラスラウンジに入りましょう。
ミラクルラウンジは航空会社系ラウンジでない。
プライオリティパスなどの資格を満たせば無料で入店可能だ。もしくは実費を払えば入店できる。
中に入ると、案内板。
店内は左右に別れており、左手が一般ダイニングゾーンで、右手がスモーキングエリアとハラル料理ダイニングゾーン。
本当にスモーキングエリアが復活している。
迷わず右手に進む。
料理が並んでいるゾーンに脇に通路がある。
その通路を進むと、屋外ゾーンへ通じるドアだ。
ドアの先がスモーキングエリアになっている。
ターミナルビルの隙間の中庭みたいな感じ。
空港の屋根はついているものの、ほぼ屋外だ。
時間帯によっては、日差しがきつかったりする。
この中庭エリアは、昔からあったが、2019年の空港禁煙化にともない、中庭も禁煙となった。
でも、いつの間にかしれっと復活したというわけで。
2024年9月か10月には再開していたようだ。
対外的には一切告知しておらず、知る人ぞ知る存在だ。
スモーキングエリアには、テーブルがいくつもあって、それぞれ灰皿が置いてある。
屋外なので換気の心配はない。
喫煙者以外が入ってくることもないだろう。
周りの目を気にすることなく、盛大に煙を吐くことができる。
もちろん、ダイニングから料理やドリンクを持ち込むことも可能だ。
ダイニングゾーンには無料の酒も多く用意されている。
冷蔵庫にはビール。
ウィスキーなど多数。
これらがすべて飲み放題である。
セルフサービスとはなるが、料理と酒とタバコで居酒屋のように楽しむこともできる。
屋外席のため、携帯電話で大声で話す人も見かけた。ここなら少々うるさくても問題ないだろう。
料理のラインナップも少し紹介。
ハラルフードと一般料理は別ゾーンにある。どちらも好きに取っていい。
一般料理ゾーンは、スモーキングエリアとは反対側のゾーンとなる。ちょっと面倒くさい。
ホットミールの種類はほどほどにあって、まあ無難なラインナップかと。
パン類は多め。
一番奥には厨房もあって、クイティアオやカオマンガイやワンタンスープを作ってくれる。
こちらは、ハラルフードのコーナー。
ハラルフードには、マッサマンカレーがあった。
スモーキングエリアへの通路脇がハラルフードになっているのだが、ドリンクコーナーにはアルコール類は置いていない。これはもうしょうがない。
反対側の一般フードゾーンまで取りに行く必要あり。
とりあえず1ターン目の食事。
スープとグリルチキンが好き。
あと、パンではソーセージロールがおいしい。
ハラルフードの焼きそばもけっこういける。
追加でマッサマンカレーを取ってきたが、これもおいしかった。
ダイニングゾーンで食べ終わると、屋外へ出て、食後の一服。
コーヒーも持ち込む。
これまでは不可能だったことが可能に。
喫煙者としてはシンプルに嬉しい。
いやあ、スワンナプーム空港のラウンジでタバコが吸えるなんてねえ。
なお、ラウンジ内にはシャワールームもある。
もちろん無料で利用可能だ。
特に申し込みも必要なく、空いていれば自由に使っていい。
普通に綺麗なシャワールームだ。
すぐ近くに清掃係の人が待機しているので、使用後は一声かけてあげると親切かも。
食事、シャワー、コーヒー、喫煙というさっぱり＆リラックス指数120という過ごし方もできる。
ミラクルラウンジの利用時間はいちおう2時間までとなっている。
でも、チェックはあまり厳しくなさそうだ。
店内は混んでいない。
今回もハラルフードダイニングゾーンには客がまばらで、喫煙スペースには客が一人だけのタイミングもあった。
特にストレスなく過ごせると思う。
1時間半ほどラウンジを満喫して、搭乗口へ向かうことにした。
約6年ぶりにスワンナプーム空港制限エリア内でタバコが吸えた。大満足だ
ミラクルラウンジ利用方法
スワンナプーム空港のミラクルラウンジを利用する方法をもう少し詳しくみておく。
航空会社系ラウンジではないため、エアラインのステータスなどは関係ない。
プライオリティパスやラウンジキーなどの利用資格があることが条件。
もしくは入店時に料金を直接支払うことで利用できる。
プライオリティパスでの入店
日本人で一番メジャーな方法が、プライオリティパスが使うこと。プライオリティパスの資格でラウンジ無料利用可能だ。
これまでプライオリティパス付帯のクレジットカードでは、楽天プレミアムカードが気楽かつオトクな手段だった。
2025年からはプライオリティパス特典の利用回数が年間5回までに制限される。2024年いっぱいまでは利用回数無制限だ。
楽天プレミアムカードの年会費は、11,000円。
年間5回まで空港ラウンジが無料で利用できる。
スワンナプーム空港ミラクルビジネスクラスに限定すると、利用料が1回あたり約6,000円なので、年に5回使うと3万円以上になる。
年に2回ミラクルラウンジを使うだけで、楽天プレミアムカードの年会費のもとは取れる計算だ。
楽天プレミアムカードは、新規入会＆利用で5,000円ポイントが付与されるため、実質6,000円。
ミラクルビジネスクラスラウンジ1回分に相当する。
日本国内の空港ラウンジも利用できるため、年に2回しかタイ旅行しないという人でもラウンジ利用だけで元が取れる計算だ。
まあ、利用回数制限のないクレジットカード付帯プライオリティパスが他にあるため、楽天プレミアムカードの価値は大きく下がってしまったが。
気軽に入会できるカードであることは間違いないため、とりあえずスワンナプーム空港のラウンジで年に数回だけタバコが吸えればいいという人は、楽天プレミアムカードでいいかもしれない。
プライオリティパスで入店する際には、有料で同行者も利用できる。
楽天プレミアムカードのプライオリティパスでは、同行者一人あたり3300円。これは楽天カードから引き落とされる。（2025年からは同行者料金は35USドルに変更される。）
楽天プレミアムカード以外にも、プライオリティパス特典が付帯するクレジットカードはいくつもある。
有料での入店
有料での利用も可能。
ビジネスクラスラウンジは、一人1500バーツとなっている。現在のレートでは約6700円。
（ファーストクラスラウンジは1800バーツ）
ラウンジ入口のカウンターで直接支払う。基本的にクレジットカードでの支払いになるようだ。
タイの銀行系クレジットカードや通信会社の利用者には割引サービスがあるようなので、要確認。
他にも、Klookやkkdayといった代理店で事前購入が可能だ。
約6000円で販売している。
現行為替レートでは、直接払いよりも代理店購入のほうが少し安くなりそうだ。
ミラクルラウンジ利用券が購入できる形だが、スワンナプーム空港にはミラクルラウンジがいくつもある。
喫煙所があるのは、メインターミナルD5ゲート前のミラクルビジネスクラスラウンジのみだ。
事前購入した場合は、どこのミラクルラウンジでも利用できるはずだ。
当日利用の際は別のミラクルラウンジに行かないように注意しましょう。
Klook⇒スワンナプーム国際空港 ミラクルラウンジ 利用チケット
kkday⇒スワンナプーム空港 ミラクルラウンジ利用券（タイ バンコク）
サテライトターミナル喫煙所
今回搭乗するフライトの搭乗口がサテライトターミナルだった。
サテライトターミナルの喫煙所の現状も自分の目で確かめてきた。
サテライトターミナルへ向かうにはシャトルに乗る必要がある。
シャトル乗り場手前にはチェックポイントがあり、サテライトターミナルから出発するフライトの搭乗券を確認される。
オープン当初は厳しくチェックしていたが、現在はザル状態だ。搭乗券の現物を見せることなく通過できた。
ただし、基本的にサテライトターミナルからメインターミナルに戻ることができないため、喫煙所目当てにサテライトターミナルに移動することはおすすめしない。戻って来るのが大変だ。
シャトルを降りて、エスカレータを上っていくと、サテライトターミナルの出発口エリアとなる。
横に長い作りだが、喫煙所はあちこちにある。
喫煙所があると意識して歩いていると、すぐに見つかるはず。
意識していないと見つからないかも。
案内板には、喫煙所の表示はない。
喫煙所にはいちおう看板あり。
中はだだっ広い空間に、ぽつんと灰皿が置かれているだけ。
どの喫煙所も同じ作りだった。
この広い空間で一人ひっそりとタバコを吸うのがちょっとシュール。
メインターミナルのミラクルラウンジと違って、ここは誰でも入ることができる。
搭乗口付近にも喫煙所が見つかるだろう。
今回の搭乗口は一番端っこ近くだったが、搭乗口の裏手に喫煙所があった。
リアルに最後の一服をして数分後には機上の人になれた。
ちなみに、サテライトターミナルのトイレ。
なんとウォシュレット付き。
サテライトターミナル利用は3回目か4回目だけどはじめて知った。
喫煙所とウォシュレット付きトイレあり。
サテライトターミナル、すばらしい。
まとめ
というわけで、タイ出国後の制限エリア内では、まずミラクルビジネスクラスラウンジで食事と酒とコーヒーとタバコを堪能。
同じ空間で酒とタバコを楽しめるのは、スワンナプーム空港ではここだけだ。
それからサテライトターミナルに移動して、搭乗口近くで最後の一服。
ヤニカスと後ろ指をさされて嘲笑されようとも、愛煙家兼タイ旅行好きにとっては、ものすごい改善となった。
スワンナプーム空港の禁煙化はけっこうきつかった。早めに制限エリアに入ってしまうと、あとは一切喫煙不可の状況が続いていた。
これで、メインターミナルでもサテライトターミナルでも喫煙できるようになった。
空港関係者に聞いたところ、そのうちメインターミナルでも一般向け喫煙所が再開されるかもしれないと言っていた。
本当に再開されるのか、いつ再開になるのかは不明だ。あくまで予想の話。
再開されるとしても、まったく告知はされず、案内板にも掲載されないだろう。ひっそりと再開されるはずだ。
気になる人はメインターミナル制限エリア内を注意しながら歩いてみよう。
広告