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エッセイ

空港閉鎖の副産物。あなたの職場にもタイ好きがいるかも

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スワンナプーム閉鎖で、職場復帰が一週間ほど遅れた。
そのことが職場中に知れ渡っていた。

タイで女遊びをしていたと思われているだろうなあ。
まあ、確かに正解なのだが、どうにもカッコが悪い。

が、逆に思わぬ副産物があった。
タイ夜遊び好きの人から声をかけられたのだ。

訪泰歴20回にも及ぼうかというタイフリークだった。
しかもほとんどパタヤオンリー。
まったく知らなかった。
しかも、その人だけでなく、他にもタイ好きがたくさんいることが発覚。

え? この人も?
なんと、この人まで!?

次々と出てくるは出てくるは、総勢8人ほど。
直属の上司まで仲間だと発覚。

なんてこった!

海外に行っていることすら知らなかった。
みんな、うまく隠しているなあ。

大元をたどっていくと、タイ歴20年以上の大ベテランに行き着いた。
わたしもよく知っている人。
まったく気づかなかった。
その人が、他の同僚を誘ってタイ夜遊びを広めたようだ。

まさに悪の元凶だ。
こんな不良社員いるから、職場の風紀が乱れるのだ。
海外に女を買いに行くだと?
ゴーゴーバーだ、バービアだ、タニアだ、マッサージパーラーだ、何を言っているのだ。
バンコク、チェンマイ、パタヤで遊んでいるだと?
許せん。

そんな楽しいこと、どうして早く教えてくれなかったんだ?
そうすれば、もっと楽に情報収集ができたのに。
どうして仲間に誘ってくれなかったんだ?
おれも仲間に入れてくれ~

そんなわけで、無事に仲間入り。
よりディープで正確な情報を教えてもらえるようになった。

タイミングがあえば一緒に海外へ行った。
特に最初に声をかけてきた人とは、何度なくパタヤへ同行。
パタヤだけでなく、プーケットやマカオでも遊んだ。
タイ夜遊び好きを広めた元凶主には、アンヘレスへ連れて行ってもらった。
別の人からは、タイ南部の遊び方を教えてもらった。
タイ語もいっぱい教えてもらった。

たぶん、海外夜遊びにしてもタイ語にしても、独学でも似たような境地へたどり着いたかもしれないが、仲間がいればやはり心強い。

 

というわけで、あなたは一人じゃない。
ちょっとした規模の職場なら、きっとタイフリークの一人や二人はいるはずだ。
みんな、隠しているだけ。

年に数回、海外旅行をしているという男はかなり怪しい。
黙って数日間の休暇を取っている男も怪しい。
冬場なのに、妙に日焼けして帰ってきたならもっと怪しい。
おみやげにドライフルーツなんて買ってきたら、さらに怪しい。
路地のことを「ソイ」なんて思わず口に出していたら、もう確定だ。

そんな同僚を見かけたら、そっと近づき、
「サバイディーマイ」
とささやいてみよう。
一瞬戸惑ったあと、にこりと微笑んで、「サバイディー」と答えるだろう。
きっと、その人は、あなたの仲間だ。

ちょっとキザな言い回しになったけど、たぶん思った以上にタイ夜遊び好きは多いって話でした。
フィリピン好きも入れたら、もっと数は増えるかも。
まあ、男の欲望なんて、みんな同じだよね。

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