屋台でちょこちょこ見かける変わった卵をご紹介。
鶏の卵に味をつけて、殻ごと焼いたもの。
しかも串刺しになっている。
なんとも謎の多い卵である。
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カイピン
はたして、これを、ゆで卵と呼べばいいのか、卵焼きと呼べばいいのか、焼き卵と呼べばいいのか。
とにかく、殻付きの卵を焼いたものである。
名前はカイピン。
カイ=たまご
ピン=(味付きで焼いたもの)
一串卵3個入りで20バーツ。
どうして中身が漏れてこないのか、何とも不思議。
殻をむくと、ちょっと焦げ目っぽいのが付いているが、普通のゆで卵のよう。
中身はこうなっております。
率直な感想、
黄身はどこへ行った?
食べてみると、ちょっとだけダシがきいている。それほど濃厚ではない。
意外と食べやすい。
もちろん黄身はまったく入っていない。
これと似たような卵料理に、カイカーオというのがある。
このカイカーオは、かなり濃厚な味わいだが、それに比べるとカイピンはわりとマイルド。
食べやすい。
とはいえ、一人で卵3個は食べ過ぎでしょう。
わたしは2個でギブアップ。
あとの一つはバービア嬢にあげました。
カイピンの作り方
製法に謎の多いカイピン。
少し調べてみた。
いつも参考にしている「食べる指さし会話帳1タイ(タイ料理) (旅の指さし会話帳シリーズ)」では、味付け卵の串焼きとして紹介されている。
まず、注射器で白身だけを抜き、味をつけた上で卵に戻す。それから串をずぶりと刺すのだが、太い串をつかっているから卵の中身が漏れてこないという。串卵にしたところで、炭火で焼くと出来上がり。
焼き過ぎると卵の中身が膨張して爆発していまうので焼き加減が難しいそうだ。
ただ、この作り方だと黄身が中に入ったままということになる。
他にも作り方があるみたい。
卵の殻に小さく穴をあけて中身を取り出し、黄身だけ抜いて、白身とダシを混ぜて殻に戻す。この時に固まりやすいように片栗粉も混ぜることもある。
この時点で串刺しにして焼き上げるのかはよくわからない。
カイカーオのように専用の蒸し器で蒸し焼きにするのかもしれないが詳細不明。
ともかく火を通して、卵の中身を固める。
それが上の写真の状態。殻をやぶったところから中身が飛び出しているのがわかる。これは、蒸したようにも思えるが。
あとは、殻ごと串刺しにして、七輪の上に並べる。
炭火焼きにして、完成。
焼きたてはアツアツで美味しいです。
製法や味付けなどいろいろ種類があるのかも。
うーん、一から作っている現場を見てみたいもんだ。
カイピンとカオジー
このカイピンは、カオジー(カオピン、カオニャオピンとも呼ぶ)と一緒に売られていることが多い。
カオジーとは、カオニャオ(もち米)にタレを塗って炭火で焼いたもの。あっさりした味でけっこうおいしい。
カオジー
卵から抜き出した黄身の部分は、カオジーに塗るタレに使われているとか。
なるほど、無駄なく利用しているわけですね。
カオジー(カオニャオピン)はパタヤでは通常10バーツ。
カイピンとセットで30バーツ。
夜、小腹が空いたときに重宝します。ビールのあてにもなりますよ。
見かけた際には、カオジーとカイピンのセットでぜひどうぞ。
日本ではまずお目にかかれない料理なんで。
まあ、わたしはやっぱり普通のゆで卵のほうが好きですけどね。
関連記事:タイのゆで卵あれこれ。カイトム、カイケム、カイヨーマー、カイカーオ。
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