パンデミック中の2020年5月に、破産申請をしたタイ・エアアジアX。
フライトがキャンセルされたものの、払い戻しを受けていない利用者は数多い。
泣き寝入りするしかない状態が続いていた。
本日タイ・エアアジアXより発表があり、払い戻しのプロセスを開始する予定だという。
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タイ・エアアジアXの事業再生計画承認
本日9月1日、タイ・エアアジアXより正式プレスリリースが出された。
このたび、タイ中央破産裁判所がタイ・エアアジアXの事業再生計画を承認した。
これを受けて、タイ・エアアジアXでは継続的な成長を準備し、事業拡大を進める一環として、保有機材を追加する。
また、パンデミックによって不可避的なフライトキャンセルを受けた乗客への債務返済と払い戻しを開始する予定である。
タイ・エアアジアXの成長戦略の概要は以下のとおり。
現在は6機の機材を運航しているが、2024年には3-5機を追加し、20228年までにはさらに8機追加し、総数17機とする。
現在は日本と韓国へのフライトに重点を置いているが、オーストラリアや中国など新しい市場での拡大を加速していき、さらには大きな需要が見込めるインドと中東の市場での成長も模索していく。
大雑把にまとめると以上のような内容。
裁判所がようやく承認してくれたから、これからは事業再建と拡大をはかっていくよというものだ。
キャンセルされたチケットの払い戻し
気になるのがフライトキャンセルされたチケットの払い戻しについてだ。
パンデミック中のフライトキャンセルを受けた乗客への払い戻しは、事業再生計画に基づいて順次実施されるとのことだ。
現金での払い戻しではなく、トラベルバウチャーでの受け取りはすぐに可能。トラベルバウチャーは現在運航中の日本や韓国などの目的地へのタイ・エアアジアX便に利用できる。
トラベルバウチャー希望の人は、以下のアドレスあてにリクエストしてほしいとのこと。
taxrestructuring@airasia.com
タイ・エアアジアXからの発表では、これ以上の詳細はわからない。
タイ・エアアジアXが運航休止となったのが2020年3月のこと。
その時点で大量のフライトがキャンセルされ、すでに航空券を予約していた人は返金も受けられずにいた。
2020年5月には破産宣告したため、キャンセルフライトのチケットは債権扱いとなり、手出しできない状態だった。
中央破産裁判所が正式に事業再生計画を承認したことで、債権の返済を計画的に進めることができるようになった。つまりキャンセルされたチケットの払い戻しができるわけだ。
フライトキャンセルから3年以上経過したチケットを持っている人はたくさんいると思う。
はたして本当に全額きちんと返金されるのか。
具体的にどのような手続きで、どれくらい時間がかかるのか。
まだはっきりしない。
とりあえず、過去にキャンセルされたのにまだ返金されていない人は、タイ・エアアジアXに問い合わせを。すぐに返事が来るかは別だが。
現金ではなくトラベルバウチャーのほうが手っ取り早いだろう。
現時点では、成田-バンコクが1日2便、関空-バンコクも曜日によっては1日2便運航されている。トラベルバウチャーならば購入可能とのこと。
なお、これはあくまでタイ・エアアジアXの話であって、日本-クアラルンプール線のエアアジアXなど他のエアアジアはまた別の話となる。
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