バンコクからパタヤへ
ナナプラザへたどり着けずに終わった翌日、パタヤへ向かった。
東京音頭の宿泊者から、エカマイでバスに乗ればいいと教わる。
が、パタヤ行きのチケット売り場がわからずうろうろしていると、客引きにつかまり変なバスに乗せられた。
初心者がひっかかりやすい典型的な手口にひっかかってしまった。
3時間以上かかってようやくパタヤ到着。
バスターミナルではなく、道端に停車。
降ろされたのはスクンビットのパタヤクラン(セントラルパタヤ)。
と、これは今だからわかることで、まったくの初心者には何が何だかさっぱり。
偶然乗り合わせた日本人の方に中心部まで連れて行ってもらえた。これは助かった。
まずは今晩の宿探しだ。
友人とは次の日にAPEXホテルで待ち合わせする予定だった。
なぜAPEXなのか、理由は簡単。「地球の歩き方」に載っているホテルだからだ。
Gダイアリーに細かいホテル情報は載ってないし、他に情報源はなかった。
というわけでAPEXへ。
これは簡単に見つかった。
が、あいにくと満室とのこと。
こんなこともあろうかと第二候補も決めてあった。
ブッカオ沿いにある「サイアム・サワディ」。
この理由も単に「地球の歩き方」に載っているから。
ソイ・ハニーインを通りぬけ、サイアム・サワディへ。
部屋は空いているものの、1泊800バーツとのこと。
高い。
バックパッカーが二の足を踏む金額だ。
しばし考えて、やっぱりやめた。
もっと安いゲストハウスを探そう。
サイアム・サワディを出て、周囲をみまわす。
あらためて見ると、バーだらけだ。
バーの中には、「ROOM」の表示があるところも多い。
ゲストハウスを兼ねているようだ。
サイアム・サワディの目の前の路地にある一軒のバーを訪ねてみた。
1泊450バーツ。
部屋を見せてもらうと、大きなダブルベッド、エアコン、テレビ、ホットシャワーとバックパッカーから見れば贅沢ともいえる設備だ。
宿決定。
ちなみに、このバービア兼ゲストハウスは現在は別の名前に変わっている。
さらには、当時はなかったゴーゴーバーが隣に出現。しかもレディーボーイ・ゴーゴーバーのようだ。「BABY BOOM」。
さらに、まったくの蛇足的情報を。
たまたま昔のガイドブックを取り出して眺めてみた。
1997年度版の地球の歩き方では、APEXの料金が1泊250バーツとなっている。
Sutus Courtにいたっては、ファンのみの部屋で1泊130バーツ、エアコン付きなら230バーツ。
こんなに安かったのね、昔は。
2014年現在、ともに650バーツくらいかな。
この15年で約2.5倍の上昇。
この先どうなることやら。
パタヤ散策
宿も決まったことだし、さっそく外出。
ひたすらパタヤ市内を歩く。
ソンテウの乗り方もわからぬド素人。
ブッカオからノースパタヤのビッグCまで歩いたような気がする。
そのままパタヤビーチに出向く。
が、その狭さと汚さに唖然とした。
ビーチ沿いの石段に腰掛けて、しばらく休息。
向かい側には、まだ夜までは時間があるというのに、黒い煽情的なドレスを来たおばさんが座っている。
化粧に余念がない。
が、ちらちらとこっちを見ては、不敵な笑みを浮かべるのは、やめてほしい。
推定年齢は50歳。
きっついなあ。
その後、日が暮れてから歩いてウォーキングストリートへ。
きらびやかなネオンが連なる様は圧巻だった。
きわどい衣装を着た若い女性の呼び込みも激しい。
圧倒的な雰囲気だ。
すっかり圧倒されてしまい、結局、どの店にも入れなかった。
もうどうしようもないヘタレである。
ウォーキングストリートの端から端まで数往復するだけの根性なし。
が、一つわかったことがある。
この街は狂っている。
そう確信した。
バービアでペイバー
またとぼとぼと歩いてブッカオまで戻る。
今日一日でどれだけパタヤ市内を歩いたことか。
まあ、でもおかげでパタヤ中心部の地理は、ほぼ把握できた。
バービア兼ゲストハウスに帰還。
歩き疲れたのでもう寝ようと思っていた。
が、ママさんに呼び止められた。
ママさんがバーで飲んでいけというので、シンハーを飲む。
サイコロゲームやビリヤードのルールを教えてもらう。
そのうち、 20代前半と思しき女性を紹介された。まずまず可愛い。
若く見えたが、実際は29歳とのこと。
タイ女性の実年齢はわかりにくい。
一緒に飲む。英語が通じるので、会話にも困らず楽しい時間だった。
深夜2時頃まで遊んだ。
そろそろ寝るよと言うと、ママさんが「この娘を連れて行ってやりなさい」と命令するではないか。
まさか連れていけるとは思ってもいなかった。
バーに200バーツ、女には500バーツでいいそうだ。
なるほど、バービアってそういうシステムなのね。
オッケー。
手をつないで自分の部屋へ。
この娘の名前はすっかり忘れてしまったが、性格は明るく、体型はちょっとぽっちゃりしているものの胸があって決して悪くなかったことは覚えている。
持参していたアイポッドを聞かせてあげると、ノリノリで踊っていた。
いい子だ。
こんな子と、自分の部屋で朝まで過ごすというシチュエーションにもえた。
寝る前に一発。
夜中に起きて一発。
朝、起きてからさらに一発。
計3発。
最高だったなあ。
元気だったなあ、自分。
ママさんに言われたのは500バーツ。
さらにチップを300バーツあげた。すごく喜んでくれた。
バーファインが200、ロング代が500、チップ300。合計1000バーツ。
今から考えると、とんでもなく安い価格設定。現在ではいかにブッカオの場末のバービアでもまず不可能な額だ。
たぶん、この2007年当時でも最低価格の部類だっただろう。
初めてのパタヤの夜は、こうして終わった。
終わってみれば最高だった。
偶然宿泊したバービア兼ゲストハウスでこんなに安くて、いい経験ができるなんて。
思えば、このしょっぱなの体験があったからこそ、現在のバービア好きにつながっているのかもしれない。
ふらりと立ち寄ったバーで、気に入った女性を連れ出して一晩をしっぽりかつズッポリと過ごす。
旅行先での夜遊びスタイルとしては、これが正統派なのかも。
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