12月30日より日本の水際対策が強化されている。
中国からの直行便での旅行者と、過去7日以内に中国滞在歴のある旅行者には、空港で抗原検査を実施するというものだ。
検疫からは、空港検査での陽性者の結果が毎日報告されている。
検疫強化初日となった12月30日の結果は、空港検査で92人が陽性、そのうち中国から90人だった。
12月31日は32人中28人が中国から、1月1日は84人中82人が中国から。
こういった結果を踏まえて、日本政府は中国からの旅行者に対して、追加の水際対策措置を取ることを決定した。
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中国からの入国者に対する水際措置見直し
以下、日本政府外務省の発表より。
中国からの入国者・帰国者に対する水際措置の見直し（その２）（2023年1月8日以降適用）
2023年01月04日１月４日、新型コロナウイルス感染症に関する水際措置見直しの詳細が公表されました。中国からの入国者・帰国者に対し１月８日午前０時（日本時間）以降適用される臨時的な措置の概要は以下のとおりです。
１．入国時検査
１２月３０日から実施している中国（香港・マカオを除く）に渡航歴（７日以内）のある入国者及び中国（香港・マカオを除く）からの直行便での入国者に対する入国時検査の方法を抗原定量又はPCR検査に切り替える。２．出国前72時間以内に受けた検査の陰性証明書の提出
中国（香港・マカオを除く）からの直行旅客便での入国者について、出国前72時間以内に受けた検査の陰性証明書の提出を求める。
⇒https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2023C001.html
12月30日の開始された水際対策はそのまま継続し、その内容をさらに強化する形だ。
これまでの空港検査は、簡易キットを使った抗原検査だったとのことだが、1月8日からは、より精度が高いとされる抗原定量検査もしくはPCR検査を実施する。
抗原定量検査は昨年規制緩和されるまで到着者全員に対して実施されていたものだ。PCR検査と同じくらいの検出精度があるそうだ。
実際の空港検査で抗原定量検査とPCR検査のどちら採用されるのかはわからない。
PCR検査となれば、結果判明までは数時間かかるかもしれない。
空港で検査を受ける人は、長時間の待機が必要になりそうだ。
追加措置として、出発前72時間以内に受けた検査での陰性証明書が求められることになった。
現在すべての国からの日本入国者は、有効なワクチン接種証明書がない場合は、陰性証明書が必須となっている。
中国からの旅行者には、ワクチン接種の有無に関わらず、全員が陰性証明書必須に変わる。
これは、PCR検査ないし抗原定量検査のどちらかの検査方式でないといけない。
かなり厳しい措置になったと思う。
1月8日以降、中国から日本に入国するには、事前にPCR検査（or抗原定量検査）を受けて陰性証明書を取得し、また日本到着時にも空港でPCR検査（or抗原定量検査）を受けないといけない。
陰性証明書がなければ日本行きのフライトに搭乗できないし、日本到着時の検査で陽性となれば、無症状で5日間、有症状で7日間の施設待機（要するに強制隔離）となる。
春節に中国旅行者はやって来るのか？
この水際措置がいつまで続くはまだわからない。一時的な措置だとはしている。
中国の春節は1月22日で、大型休暇は1月21日から一週間。
春節が終わるまで規制が続く気配が濃厚だ。
このような厳しい措置では、中国からの団体観光客が大挙して日本に押し寄せることはないだろう。
ただ、個人客はそれでもやって来るかもしれない。
香港は規制を緩和している。中国本土と香港の往来もオープンにするという。
香港からの日本入国者は陰性証明書も空港検査も不要なままだ。
とすれば、中国本土から陸路で香港に入り、中国滞在歴がないと偽り、香港から日本行きのフライトに乗れば、陰性証明書も空港検査もスルーできることになる。
タイでは中国だけに限定した入国規制措置はとらないと保健大臣が発言している。
中国からタイへ飛び、タイから日本に入国すれば、陰性証明書も空港検査も不要となってしまう。
このように検疫逃れをする方法は簡単に思いつくし、おそらく実行する人も現れるだろう。それらすべてを止めることは、国籍によって入国禁止にでもしないかぎり、物理的に不可能。
ただ、大量の団体旅行客を食い止めることはできそう。
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