56日目
パタヤ滞在は残りわずか。二日後の飛行機で日本に帰国予定だ。
昨晩は深酒したせいで、泥のように眠りこけてしまう。
が、朝7時ころ、カラオケ嬢から電話がかかってきて目が覚める。
「何してるの?」
寝てるに決まってるだろ。
「今から迎えに来てね」
だから、寝てると言っておろうが。
そんな理屈が通用する相手ではないんで、ふらふらになりながら外出。
朝日がまぶしい。
バイクに乗って、彼女のアパートまで迎えに行く。
サングラス姿で飄々と彼女が現れた。
昨晩は何をしていたのか聞いてみると、朝まで遊んでいたと言っている。が、そのわりに酔っている様子はない。むしろわたしのほうが酔っている。
うーむ、客にペイバーされてロングで連れ出されたのではないのかと邪推してみる。
早朝6時半くらいに客のホテルを出て、アパートに帰ってきたところで、わたしに電話してきたのではないかと。
まあ、余計な詮索はやめておこう。
かりにそうであったとしても、それが彼女の仕事だ。
彼女の生活や家族まで金銭的に面倒をみるつもりがなければ、見て見ぬふりをするしかない。
そういうものだ。
でも、朝7時に起こされるのは辛い。
彼女も眠たいし、わたしも眠たい。
部屋に戻ってそのまま二人とも寝てしまう。
わたしは先に起きて昼食を済ませたが、カラオケ嬢が起きたのはもう夕方近くになってから。
起床後に、またママーを食べていた。
で、出勤準備のため、アパートへ戻っていった。
ほんと、何しにわたしの部屋に来ているんだか。
昼間、寝ているだけ。
せめて、夜だけでも一緒に寝れば、こちらも精神的に満足できるんだが、昼間やって来て一方的に寝ているだけでは、なんだかすっきりしない。
それだけ信用されているのかもしれないが、どうにもねえ。
よし、やっぱり浮気しよう。
なんといっても、パタヤ滞在はあと2日しかないのだ。
思えば、ここ1ヶ月近くはカラオケ嬢一穴主義だった。
他の女には手を出していない。
これではいけない。
前回のコヨーテさんとの一ヶ月同棲生活は楽しかったけれど、やはり一穴主義はもったいない。あとで思い返すと、もっと遊んでおけばよかったと軽く後悔している。
ここはパタヤだぞ。
遊ばないでどうする?
でも部屋への持ち帰りは、さすがにパス。
いつ、カラオケ嬢が戻ってくるかもわからない。
クラブ4でショートタイム
よし。
気合を入れて、ソイボンコットへ。
目標はクラブ4か007だ。
で、突入したのはクラブ4(CLUB 4)。
やや色白で、すっきりした顔立ちの女性が言い寄ってきた。
けっこう好み。
向こうもかなり積極的。
最初は奥のカウンター席で飲んでいたのだが、レディドリンクを奢ってから、手前にある座敷タイプのラウンジスペースへ移動。
靴を脱いで座敷に上がって、ひたすらいちゃいちゃする。
こりゃあ楽しい。
しきりにお誘いがかかる。
バーファイン(部屋代)300と、ブロージョブが500の計800B。
ビール代70にレディドリンクが130で200B。
「ぜんぶで1000バーツちょうどよ、うっふん。ブンブンならぜんぶで1500よ、うっふん」
この子はサービス抜群に違いない。直感がそう告げている。
カラオケ嬢の顔が一瞬よぎったが、ここでヤっておかないと後悔するような気がした。
バーファイン決定。
が、ブロージョブかブンブンかは後で決めることにした。とりあえず流れで決めればいいや。
そういえば、クラブ4で上の部屋に上がるのは初めてだなあ。
わくわくするなあ。
部屋は意外とまとも。ソイ6よりははるかに綺麗。
大きめのソファーがあって、ベッドも広い。エアコンも完備。
シャワーは別室なのがちょっと残念。念のため貴重品は携行しておこう。
先にシャワーを浴びてから、彼女を待つ。
いざ、勝負。
すごかった。
わたしの目に狂いはなかった。
こんな激しくも濃厚なサービスは、パタヤで初めてかも。
口撃がとにかく強烈であった。
じゅぼじゅぼという擬音がこれほど似合う行為は他にない。
我慢できずにブンブンへ突入。プラス500バーツがなんぼのもんじゃい。
最後は、お口へ。
へへへ、こちょばいよ、もうやめて~
と言うまで離してくれなかった。
頭がクルクルパーの真っ白になったよ。
いやもう、思い残すことないかも。
大当たりだった。
が、あえて電話番号などの交換はせず。
次回の再会を約束しただけでバイバイ。
こういうところは一期一会を楽しみたい。
チップ1000Bは直接渡す。お会計は飲み代とバーファイン代でぴったり500バーツ。
明朗会計でわかりやすいね。
もう何も出ない。
すっきりした。
軽くバービアに寄り道しておしまい。
カラオケ嬢の帰りを待つが、この夜もまた現れなかった。
おいおい、何やってんだか。
まあ、こちらも浮気をした負い目があるんで、しつこく電話したりはせず、大人しく一人で眠る。
明日がパタヤ滞在最終夜となる。
さて、どうなることやら。
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