12月1日、パタヤのナイトライフ娯楽施設は再開すると言われていた。それは首相の意向であったはずだった。
そして、ついに迎えた12月1日夜のウォーキングストリートはどうなったのか。
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闇に沈むウォーキングストリート
入口ゲートでは不気味に明るいウォーキングストリート。
中はただのゴーストタウンだ。
これで夜の10時。
アジア屈指の歓楽街のウォーキングストリートには、今や何もない。
ネオンサインのひとかけらも、呼び込みの黄色い嬌声も、顔を上気させながら歩く観光客も、何もかもが消え去っている。
暗黒に包まれた無人のシャッター街でしかない。
有名なシーフードレストランも営業していない。
スタッフのワクチン接種率100%で準備万端だが、営業したところで客は来ない。
たしかに11月1日にタイは開国した。多くの国からほぼ隔離無しでタイに入国できるようになった。
同時に念願だったパタヤ開放も実現した。サンドボックス制度により、世界中からの観光客へ開放された。
が、パタヤでは店内飲酒がずっと禁止されたままだ。バンコクやプーケットでは店内飲酒が再開されている。
12月1日こそはパタヤでも店内飲酒が解禁されると思いきや、なおも店内飲酒禁止が継続。
そして、首相が口にしていた12月1日の娯楽施設再開は来年へと延期された。
タイ開国、パタヤ開放、ナイトライフ再開の3本柱により、12月1日のウォーキングストリートは賑わいを取り戻すはずであった。
が、実態は、まるで世界中から見捨てられたかのような暗黒街となっている。
酒も自由に飲めない、ナイトライフ施設は閉鎖している。
そんな街に誰がやって来るだろうか。
パタヤ全体が闇に沈む
街中がバー街ともいうべきパタヤでは、店内飲酒の禁止と娯楽施設閉鎖は、街全体が暗くなることを意味する。
外国人に人気のLKメトロは、街灯が少ない分、ウォーキングストリートよりさらに暗い。
暗すぎて中を進むのが怖いほどだ。
ソイダイアナにあるAREA51というバーでは、このような怒りに満ちた横断幕を掲げて抗議している。
タイは開国した。なぜバーはオープンしないのか。
約束したじゃないか。約束は約束じゃないのか。
悲しいかな、タイでは約束は約束ではないらしい。
むろん、難しい状況であるのは間違いないのだが、ここまで苦しんできたパタヤの人たちにとって、もはや忍耐も経済も限界に来ている。
パタヤが闇に沈んでいく。
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