ここ1ヶ月ほどパタヤのナイトライフ施設への手入れと規制が相次いでいる。
ローカルディスコ、ソイ6、そしてついにはウォーキングストリートのウィンドミルにまで及んできた。
最近の流れを地元ニュース紙の報道と、自分の聞き取り調査を元にまとめてみる。
ローカルパブ摘発
6月頭、ローカル向けのBrazil Pubと90's Barの2軒が摘発された。
150人以上から薬物の陽性反応が検出され、60袋の薬物、シーシャパイプ、ピストル、ナイフが発見される。
酔客の中には20歳未満の未成年も含まれていた。
さらに、店のライセンス違反も発覚。定められた営業時間を越えて営業していた。
ソース:Pattaya One
これを受けて、6月2日、パタヤ警察署長を含む幹部が更迭された。
ソース:Pattaya One
ナイトライフ規制
パタヤ警察署長の更迭をへて、パタヤのナイトライフ系店舗への規制が厳しくなる。
どうやら当局トップの人事異動によりパタヤ全体の取り締まりが厳しくなったもよう。ディスコも閉店時間繰り上げ。バービアへの指導も入っている。交通検問も厳しめ。まあ、いつものように一時的なものだろうけど。
早い時間帯から普通に遊んでいる一般的な旅行者にはまったく関係ない話です。— パタヤ千夜一夜 (@PattayanNight) June 6, 2019
バー関係者に話を聞くと、いちように警察トップの変更による規制強化を嘆いていた。
通常朝まで営業しているウォーキングストリートのディスコは午前3時や4時に閉店。
ゴーゴーも通常より早めに閉店。
バービアへの指導も厳しくなった。
また、パタヤにいくつもある地下カジノは手入れを警戒して、ずっとクローズしていた。
ウォーキングストリート視察
そんな中、チョンブリ警察と軍による合同チームが、ウォーキングストリートを視察。
各店舗を見て回ったが、違法行為は見つからず、逮捕者は一人も出なかった。
ソース:Pattaya One
いつものような見せかけの捜査だったが、ウォーキングストリートは異常なしとの結論。
ウォーキングストリートにある地下カジノも息を潜めて難を逃れる。
ソイ6摘発
その後、徐々に規制は緩くなっていったような印象だった。
ディスコも朝方まで営業。
バーも通常通りの営業。
6月24日、ソイ6のComing Barで摘発があった。
このバーでは18人の女性が働いており、そのうち一人は17歳であると発覚。
女性たちは、バーの2階や店外へ客を連れていき、売春行為をおこなっていた。
ソース:Pattaya One
ソイ6を知るものからすれば、いまさら何を言っているんだという話だが、17歳の未成年者雇用と人身売買容疑もあり、大きな事件となった。
台湾と中国出身のオーナーは国外追放となり、再入国禁止のブラックリスト入りとなった。
また、パタヤで犯罪が行われていた事態を見過ごしたとして、パタヤ警察署長代理と幹部たちはその任を解かれて、更迭された。
ソース:Pattaya One
この1ヶ月でパタヤ警察の責任者が更迭されるのは2度目となる。
ウィンドミル摘発
7月6日未明、ウィンドミルが摘発された。
当局は摘発の経緯を以下のように発表した。
ウィンドミルで売春行為がおこなれているとの苦情を受けた警察は、外国人に客を装って入店させた。
店に入ると、そこで働いている一人の女性から4,000バーツでの売春行為を持ちかけられる。
覆面外国人はその女性から個室に連れていかれる。中に入ると、覆面外国人がアラームを鳴らし、近所で待機していた捜査チームが乗り込んできた。
その女性は、自分が未成年であることを明かした。16歳6ヶ月だった。
ソース:Pattaya One
やはり、外国人による囮捜査だったか。
基本的にタイ人だけでの入店は断られる。
確実な現場を押さえるには、外国人が必要。
過去、規制が厳しくなった時のソイ6でも、外国人覆面捜査員を警戒してゴーアップできないことがあった。
ただし日本人に覆面捜査員はいないだろうと、ゴーアップを許されていたが。
緊急会合
これらの事案を受けて、パタヤで歓楽施設やナイトライフ施設を営業している経営者たちが集められて、ミーティングが開かれた。
ミーティングを主催したパタヤ警察署長は、100人を越える経営者たちに以下の事項を確認。なお、パタヤ警察のトップは1ヶ月前に更迭された署長がまた復帰している。
・20歳未満の客へのアルコール類の販売禁止
・営業許可証に記された営業時間の遵守。営業時間は、事業形態や所在地によって異なる。
・酒を提供する店における20歳未満の従業員は雇用禁止
・薬物と薬物使用の禁止
・武器の持ち込み禁止
・暴力行為の禁止。客が暴力行為に及んだ場合、セキュリティや経営者はその状況を自力で解決しようとはせず、警察を呼ぶべし。
なお、これらの規則が遵守されているか、これからもランダムな捜査は継続するとのこと。
ソース:Pattaya One
まとめ
ざっと現在までの流れをまとめてみた。
個々の事例に関しては、これまでパタヤで何度となく繰り返されてきたこと。
規制が厳しくなったと思いきや、いつの間にかなあなあで元通りになるのがパタヤの常。
(実際、ウィンドミルはすでに営業を再開しているようだ。)
とはいえ、今回はどうなるか、少々不透明な気がする。
今のところ大きな規制が入っている様子はないが、営業時間の短縮はありうるかなと。
地域やライセンスによって異なるが、通常パタヤでアルコールを提供する店の閉店時間は午前2時。
実際にはそれより遅くまで営業しているが、また規制が入るかもしれない。
時間を気にせず朝まで飲み歩くことができるのがパタヤの魅力でもあったが、しばらくは難しいかも。
またアルコールを提供する店での20歳未満の雇用はこれまで以上に厳しくなると思われる。これは客側も気をつけなければいけないが、通常は店側の問題。心配な人は相手のIDカードをきちんと確認すればいい。
一般的な短期旅行者にはあまり関係がないように思える。
日没あたりから飲みはじめて、深夜1時か2時にホテルに戻る。
そんな旅行者が多いと思う。
朝までディスコやバービアで飲みたい人はちょっと残念。
あと、かりにウォーキングストリートやソイ6で手入れに遭遇しても、旅行者に累が及ぶことはまずない。
むろん、薬物や武器を携行していたら話は別だが、それは規制とは無関係に犯罪行為だ。
武器はともかく、薬物には要注意。
たまたま知り合ったタイ人が薬物を携行している可能性は充分ある。なにか危ない匂いを感じたら即撤退するくらいの心構えは必要。
注意するのはそれくらい。
普通に夜遊びするだけなら、特に問題はない。
この先、パタヤのナイトライフが様変わりしていくだろうけど、現状としては、大丈夫。
が、いつまで続くはわからない。
遊べる時に遊んでおきましょう。