台風21号が直撃となった関西国際空港。
まさにその当日の9月4日にタイ航空でバンコクへ向かう予定だった友人がいる。
数日前から台風の進路予想図とにらめっこしながら友人は気をもんでいた。
なにせタイが大好き。なによりパタヤが大好物。
でも行けるのはせいぜい年に1,2回である。
この機会を逃せば次はいつのなることやら。
なにがなんでもタイへ行きたいのだ。パタヤが待っているのだ。
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台風前夜の関空
さて、前日の9月3日のこと。
友人はタイ航空に翌4日の運行予定について確認の電話を入れた。
搭乗予定は午前11時45分のTG623便。
前日の午前発表では、出発時刻が午前11時に繰り上げとなるが運行はされるとのこと。
それを信じて、まずは関空を目指すことに。
当日朝、関空連絡橋が通行止めになることを恐れて、3日のうちに前乗りするという。家が関空から遠いこともあり、すごく慎重になっている。
わたしのアドバイスは、「どうせ連絡橋が閉鎖されるような事態なら飛行機も飛べないだろうからそこまでする必要はない」というもの。
当日のあさイチで空港へ行けばいいだろう。
が、友人は前乗りを決行。なにがなんでもタイへ行きたい。ちょっとでもリスクは減らしておきたい。
3日午後10時前に関空へ到着したとの報告を受ける。
わたしはタイ航空のホームページで運行状況をチェック。
すると、午後8時半の発表で、TG623便の欠航が決まっていた。
そのことを友人に伝えると、愕然とする友人。
せっかく関空まで来たのが無駄足となってしまったとなげく。
どうすればいいと泣きつかれる。
こういったケースでは、振替便に乗るのが普通。すでに窓口はしまっており、航空会社からの連絡を待つしかない状況だ。
が、台風の状態によっては、どのフライトに乗れるのかはっきりしない。早くても5日のフライト。
休暇日数は限られている。
せっかくのパタヤ旅行が短くなるのは嫌だ。
しかも、すでに自宅へ戻るバスはない。
このまま空港に1泊するかタクシーを使って帰宅するしかない。
半ばパニックとなる友人。
そこで閃いた。
一計を案じて、献策。
エアアジアの深夜便が出ている。午後11時55分発のフライト。
つい先日、わたしも利用した。
これならバンコクへ行けるはず。
でももう時間がない。
が、直接チェックインカウンターでチケットが買えるに違いない。
すぐにエアアジアのカウンターへ行けとアドバイス。
幸いにも売り切れおらずチケット購入可能。
預け荷物と座席指定代と合わせて35,000円。
高い。たしかに高い。
が、背に腹は変えられない。
これに乗れば今からタイへ行けるのだ。
友人は即決して購入。
無事にバンコク行きのチケットを手に入れた。
そして、エアアジア便は予定通りに出発して、早朝のバンコクに到着。
バスを乗り継いでパタヤまでやって来た。
まさに執念のなせるわざ。
テレビやネットでは、関空水没、連絡橋にタンカーが衝突といったニュースが続々と流れる。
もしも関空で1泊していたら、閉じ込められていただろう。
もしも急遽エアアジアを手配しなければ、いつ振替便に乗れたかもわからない。へたすると全日程をキャンセルしなければいけなかったかもしれない。
元々の航空券は？
友人はユナイテッド航空のマイレージを使って、タイ航空のフライトを購入していた。
本来なら、往路は振替便に乗る必要がある。もしくは自分で日程変更するかである。
が、すでに往路便は不要となった。
この場合、往路分のマイレージはどうなるのだろうか。キャンセルすると手数料が発生するはず。
9月4日にユナイテッドへ電話した。
すると、今回はフライト自体が欠航のため、往路便は無料でキャンセル可能とのこと。マイルがまるごと返還されるという。
復路に関しては、そのまま有効。
これは不幸中の幸い。
たしかに、エアアジアのチケット代は高かったけれど、結果オーライ。
こうして台風前夜の関空脱出作戦は大成功。
エアアジア購入を即断したのが正解だった。
この記事を書いている5日午後6時時点で、関空再開時期は未定。
もしも本来の帰国日までに関空が再開していなければ、無料で日程変更も可能。名古屋、成田など国内他空港への変更も無料。
帰国はなんとかなりそうだ。
まあ、日本が大変なときにパタヤでのうのうと遊ぶのはちょっと心苦しいと友人はこぼしていたが、日本の自宅も無事だし、とりあえず日本のことは忘れて、今はパタヤを楽しむと宣言。
こんな緊急事態はめったにないこと。
友人はとにかく大変そうだったが、遠隔でアドバイスを送ったこちらもすごく勉強になった。
それにしても、関空大丈夫かなあ。
帰国便手配の様子はこちらから
⇒関空閉鎖・タイから日本への帰国便を確保せよ
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